○ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(DA:CD-R)1966/12/19LIVE
こういう通俗名曲においてストコはじつに巧い。もっともボロディンはこれを通俗曲として作曲したわけではないし、ストコは立派なロシア国民楽派の解釈者であり短曲をびしっと振ってみせるわざを持ったプロであるということだ。中低音域が強く響きに独特の安定感があるが、リズムが主体になる後半では騎馬民族的な疾駆のさまを引き締まった音響で煽情的に描ききっており、リズムが弱く拡散的な音楽を作る人というイメージを覆す。低音が強いために大地を踏みならす強靱な蹄のさまを想像させスポーティな軽さすら感じさせる。高音のゴージャスさはその上に飾られる。素晴らしい。
こういう通俗名曲においてストコはじつに巧い。もっともボロディンはこれを通俗曲として作曲したわけではないし、ストコは立派なロシア国民楽派の解釈者であり短曲をびしっと振ってみせるわざを持ったプロであるということだ。中低音域が強く響きに独特の安定感があるが、リズムが主体になる後半では騎馬民族的な疾駆のさまを引き締まった音響で煽情的に描ききっており、リズムが弱く拡散的な音楽を作る人というイメージを覆す。低音が強いために大地を踏みならす強靱な蹄のさまを想像させスポーティな軽さすら感じさせる。高音のゴージャスさはその上に飾られる。素晴らしい。