湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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モーラン:交響曲ト短調

2012年11月06日 | イギリス
○ボールト指揮ニュー・フィル(LYRITA)CD

前時代的な趣を持ったロマンチックな弦楽合奏から始まる大曲。シベリウスに民謡旋律を載せたような音楽は多分に映画音楽的でもある。ティンパニはシベリウスというより音響増大器扱いだし、ブラスはシベリウスとは違いRVWの華麗なやり方に接近している。やや散漫な印象もあるが各楽章にそれぞれ聴かせどころがちりばめられ、ニュー・フィルの技術力が存分に発揮される。シベリウス後期交響曲ふう(ときおりソックリ)の書法を交えた爽快な四楽章でしまる。まるでウォルトンの1番のようなしつこい終止部はむしろベートーベンのエコーなのか(カップリングの仮面劇のための序曲も同様の終わり方をする)。ボールトはなんでこんなにうまいのか、高貴にして逞しく美しい。○。
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