ファルドナー指揮シカゴ交響楽団の団員(koch)1991/12・CD
3楽章構成はとってはいるが断章を束ねたものに近い。原曲がピアノ譜の断片なのだから動機と変容くらいしか原型を留めていないだろうし、一方一楽章がほとんどピアノ五重奏曲というのも交響曲らしからぬところで、ほかの楽章も最低限の管楽ソロが加えられるのみで、生のままの曲を届けたい意図は伝わるがどうせならしっかりオーケストレーションしてもらいたかった。ドビュッシー修行時代の書き残しであり、チャイコフスキーの時代と重なっていることを思い出させるロマン派に立った楽曲で、疎な響きによる明るい色調はドビュッシーだからというより教科書的な書法の結果であり、わかりやすいアンサンブル、明確な構成感は、一瞬フランクを思い出させるところもあるがほぼ一瞬でしかない。ピアノのための幻想曲を八割削ったような作品。
3楽章構成はとってはいるが断章を束ねたものに近い。原曲がピアノ譜の断片なのだから動機と変容くらいしか原型を留めていないだろうし、一方一楽章がほとんどピアノ五重奏曲というのも交響曲らしからぬところで、ほかの楽章も最低限の管楽ソロが加えられるのみで、生のままの曲を届けたい意図は伝わるがどうせならしっかりオーケストレーションしてもらいたかった。ドビュッシー修行時代の書き残しであり、チャイコフスキーの時代と重なっていることを思い出させるロマン派に立った楽曲で、疎な響きによる明るい色調はドビュッシーだからというより教科書的な書法の結果であり、わかりやすいアンサンブル、明確な構成感は、一瞬フランクを思い出させるところもあるがほぼ一瞬でしかない。ピアノのための幻想曲を八割削ったような作品。