○ジョリヴェ指揮ウーブラドゥ・コンサート管弦楽団(LYRINX/INA)1971/7/15live・LP
冒頭からの異常なやかましさもさることながら「アリア」を聴いてみてください。細かいテンポの緩急(あくまで小ルバートの範疇であり基本はインテンポだが)、音量変化の恣意性が著しく現代の演奏家ならのけぞるような音楽になっている。ソロだってこんな演奏はしない(ゴルゴ以外)。分厚い弦楽器のうねりにはしかし指揮者への共感が篭る。この波乱に満ちた人生を送った「若きフランス」の闘士の、同僚であったメシアンとは違う、人間の生活する大地に戻って来た境地を思うと感慨深いものがある。ヴァイオリン初心者にはおなじみの曲が並ぶこの組曲、つまんないや、という向きはこういう今はめったに聞かれない演奏スタイル、戦後くらいまでは普通だったライヴ的な感情の篭った誇大妄想的バッハを聞くといい。そして妄想のオーケストラの中にいることを想像しながら、レッスンの準備をするといい。ヒステリックなペットとかロシアみたいだな。。
(参考)カラヤンの管組
バッハ:管弦楽組曲第2&3番ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ポリドールこのアイテムの詳細を見る |
G線上のアリアなら有名なこちら>
アダージョ・カラヤンベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ポリドールこのアイテムの詳細を見る |
ジョリヴェの盤紹介についてはこちら