20世紀ウラ・クラシック!<最新版>

このページは、19世紀末から20世紀の末流ロマン派クラシック音楽に焦点を当て、同時代の録音評を中心に紹介しています。

☆バッハ:管弦楽組曲第1番

2017年05月26日 | その他古典等

○ジョリヴェ指揮ウーブラドゥ・コンサート管弦楽団(LYRINX/INA)1970/11/8live・LP


音楽は数学である。非人間的であればあるほど純粋な音楽に近づいていく。数式の普遍的な美しさに人は心惹かれ胸打たれる。感傷を覚えるとすれば誤解の産物に他ならない。いかに素敵に騙すかが芸術家の使命である。バッハは極めて理知的な作曲家だが作品には艶かしさが漂う。そう作られている。だからロマン派スタイルの長く続いた演奏史においても忘れられることなく時代のスタイルに従ってより感情の大きな起伏を盛り込まれた方法で表現されてきた。ジョリヴェは派閥と時代のわりに生き方が実に人間的で、好きな作曲家だが、晩年は穏健な作風に落ち着き指揮活動も多く行った。これは没後10周年記念に出たボックス収録のものだが、晩年、もうそろそろ考証派のスタイルが台頭していそうな時期に大編成のオケをかなり大っぴらに鳴らしアゴーギグをつける往年スタイルで演奏している。前衛楽派が最小限編成で最大の効果を生もうとした時期を歩んだにもかかわらずあけすけに感情を煽る前時代的な迫力である。ハープシコードすら派手だ。赤道の作曲家らしく依然楽器数を絞るなんて意識もなかったのだろう。ただ、冒頭で少し縦が乱れるもののしっかりした演奏で、カラヤンとか想起してしまった。派手ゆえの単調に落ちる部分もあるが、変に緩急をつける必要もない曲か。○。



(参考)ジョリヴェの音楽。「のだめ」で一瞬有名になりました。

多作家ですが、自作自演をどうぞ。

※2008/6の記事です。

Jolivet: Les enregistrements Erato
Various
Warner Classics

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自作自演を含むAdesの室内楽等の名演集も二枚組みで集成復刻されています。ラスキーヌの弾いている曲がいい。曲目はこちら参照。有名な「マナ」や宗教性を帯びて丸くなった「クリスマスのパストラル」が聴けます。二枚目は典礼組曲、フルート独奏のための「呪文」二曲。
Jolivet Andre Morceaux Choisis/Var (Fra) (Dig)
Jean Brizard
Accord

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自作自演は山ほどあります。。
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