以前このブログに書いた記事「子供の授乳期における心理面への影響について」の追記と少し重なるところもありますが、タイムリーに感じる出来事がありましたので文章にしてみました。
先日、セッションでもなく講演会でもなく、別件で小さな子供さんがおられるお母さんと話しをする機会がありました。
雑談からの話しの中で、そこに同席していた私の母が『子供に何かあった時には、しっかりと抱きしめてあげるといいよ』という感じの表現をして抱きしめる仕草をして、その方に伝えていました。
それを隣で見ていて、私の中である思いが自然に出てきました。
私の母は子供を大切にする、身の回りの世話も一生懸命してくれた人です。私に『お前が小さい頃(幼児期)にはしっかりとよく抱きしめていたんだよ』と話してくれていました。
でも・・・、私にはその記憶というか、そのハグをしてくれて心地よかったという感覚が正直ないのです。
これは、今だからこそハッキリとわかることなのですが、ハグしてもらって私が感じていたのは母の心の内側の思いでした。それは、母のさびしさや不安な思いがハグしてもらうことの心地よさよりも、強く私には伝わってきていたのです。
大人は成長の段階での様々な経験から、傷つかないように防御するすべを無意識にしっかりと身につけていますが、小さな子供は始めはみんな心が開いていて無防備な状態にあります。
だからこそ、周りの人から感じるのはその人の表情や仕草から来るものだけではなく、その人が心の内で何を感じているかということも強く伝わってきて感じてしまいます。
小さな子供により強く伝わるのは、特に大好きなお母さんの心の内の思いや感情です。
そして・・・、もう一つ大切なことは、お母さんは自分のおなかから出てきてくれた子供は自分の分身のように感じますので、お母さんの心にトラウマから来る一人の不安やさびしさがあると、この子がいることで一人ではなくなったと思い、それを感じにくくなるために、無意識に子供で自分の心を埋めようと子供に依存するようになるパターンが非常に多いです。
そうやって、お母さんから無意識にも依存された子供は、さらに愛してもらうためにべったりと共依存になる(させられる)子もいます。あるいは、依存されることが自由がなくなり苦しいと感じて反依存になる子もいます。(これは、その子の持って生まれた資質によって変わります)
その子たちが大人になると、人とのつながり方や人との距離感をどうとったらいいのかがわからなくなったり、自分の意志がなく人の言いなりになったり、反対に母親の依存で自由に出来なかった怒りで、人にいうことを聞かせたり、コントロールをするようになったりする確率が依存されなかった子よりもはるかに上がります。
子供に伝わるのは、食事や身の回りの世話をすることからの愛情だけでなく、お母さんの心の内側にある思いや感情もしっかりと伝わってしまいます。
例えば、子供が怪我や事件に巻き込まれてはいけないから、「~に気をつけてね」という思いを言葉として伝えてあげる場合に、ただ「あなたが健康で健やかでいて欲しい」というポジティブな思いがあるときにはいいのですが、そこに「大変なことになったらどうしよう」という不安や心配、怖れなどのネガティブな思いがあるときには、子供にはお母さんのそのネガティブな思いの方がそのまま伝わってしまいます。
お母さんからすると子供への愛情でしかないと思っているのですが、この思いや感情をたくさん向けられた子は、安心感を感じにくくなり次第に怖れや不安をたくさん感じる子へとなっていきます。
これは例え、お母さんが言葉として出さなくても、そばにいる子は自然にお母さんの仕草や雰囲気、そして心から伝わる思いや感情を感じて、そこから母親と同じ思いを共有して感じるようになります。
私の体験例を恥ずかしながらちょっと書きます。これはある程度大きくなってから気づいたことでした。私は子供の頃から引っ込み思案ながら割りと人に対してフレンドリーな方だと思っていましたが、なぜか家にいるときには家の外側にいる通りががりの人や近所の人などをどこかで気にしていることに気づきました。
今になって、このことがよくわかります。大人になってから母からチラッと聞いたことから、私の中でつながりました。母はかつて近所に苦手な人がいたようでした。そのことで母は家の外側を気にしていたので、子供の私はその雰囲気や心の内側にある思いを感じて、それを自分のもののように思って母と同じように「家の外には危険がある」というような感じで、家の外にいる人を気にするようになっていたことがわかりました。
これは私が特別敏感ということではなくて、小さな子供はそれぐらいお母さんの思いを拾うのです。
今の時代でいいますと、例えば公園デビューをするときに、お母さんが周りのお母さんたちの仲間に入れるか、受け入れられるかとはじめは緊張するのは当然ですが、そこに怖れがたくさんあると、子供はそれを感じて「人は怖いもの」というような思いを持ちやすくなります。
もしも、家の中にお母さんがそのように感じる家族がいたならば、子供にとって家は安心の出来ない心地の悪い場所となってしまいます。子供(人間)には必ず安心できる場所が必要です。それは、自分が住んでいる家であることが必要不可欠なのです。
まず、子供に必要なものは安心感です。それを一番に与えられる(与えるべき)はお母さんです。
子供に伝わるのは、お母さんの心の内側にある思いや感情です。
すべてのお母さんが日々瞬間を出来るだけ安心して、よろこびの中で過ごされますことをお祈りいたします。
育児関連記事:
★子供の授乳期間による心理面への影響について
★超おすすめの本!『ちゃん泣ける子に育てよう』
ホリスティック・セラピー研究所 http://holistic-ti.com
心理や人間存在についての専門的な内容は、HPの「こころのこと」に載せていきます。
先日、セッションでもなく講演会でもなく、別件で小さな子供さんがおられるお母さんと話しをする機会がありました。
雑談からの話しの中で、そこに同席していた私の母が『子供に何かあった時には、しっかりと抱きしめてあげるといいよ』という感じの表現をして抱きしめる仕草をして、その方に伝えていました。
それを隣で見ていて、私の中である思いが自然に出てきました。
私の母は子供を大切にする、身の回りの世話も一生懸命してくれた人です。私に『お前が小さい頃(幼児期)にはしっかりとよく抱きしめていたんだよ』と話してくれていました。
でも・・・、私にはその記憶というか、そのハグをしてくれて心地よかったという感覚が正直ないのです。
これは、今だからこそハッキリとわかることなのですが、ハグしてもらって私が感じていたのは母の心の内側の思いでした。それは、母のさびしさや不安な思いがハグしてもらうことの心地よさよりも、強く私には伝わってきていたのです。
大人は成長の段階での様々な経験から、傷つかないように防御するすべを無意識にしっかりと身につけていますが、小さな子供は始めはみんな心が開いていて無防備な状態にあります。
だからこそ、周りの人から感じるのはその人の表情や仕草から来るものだけではなく、その人が心の内で何を感じているかということも強く伝わってきて感じてしまいます。
小さな子供により強く伝わるのは、特に大好きなお母さんの心の内の思いや感情です。
そして・・・、もう一つ大切なことは、お母さんは自分のおなかから出てきてくれた子供は自分の分身のように感じますので、お母さんの心にトラウマから来る一人の不安やさびしさがあると、この子がいることで一人ではなくなったと思い、それを感じにくくなるために、無意識に子供で自分の心を埋めようと子供に依存するようになるパターンが非常に多いです。
そうやって、お母さんから無意識にも依存された子供は、さらに愛してもらうためにべったりと共依存になる(させられる)子もいます。あるいは、依存されることが自由がなくなり苦しいと感じて反依存になる子もいます。(これは、その子の持って生まれた資質によって変わります)
その子たちが大人になると、人とのつながり方や人との距離感をどうとったらいいのかがわからなくなったり、自分の意志がなく人の言いなりになったり、反対に母親の依存で自由に出来なかった怒りで、人にいうことを聞かせたり、コントロールをするようになったりする確率が依存されなかった子よりもはるかに上がります。
子供に伝わるのは、食事や身の回りの世話をすることからの愛情だけでなく、お母さんの心の内側にある思いや感情もしっかりと伝わってしまいます。
例えば、子供が怪我や事件に巻き込まれてはいけないから、「~に気をつけてね」という思いを言葉として伝えてあげる場合に、ただ「あなたが健康で健やかでいて欲しい」というポジティブな思いがあるときにはいいのですが、そこに「大変なことになったらどうしよう」という不安や心配、怖れなどのネガティブな思いがあるときには、子供にはお母さんのそのネガティブな思いの方がそのまま伝わってしまいます。
お母さんからすると子供への愛情でしかないと思っているのですが、この思いや感情をたくさん向けられた子は、安心感を感じにくくなり次第に怖れや不安をたくさん感じる子へとなっていきます。
これは例え、お母さんが言葉として出さなくても、そばにいる子は自然にお母さんの仕草や雰囲気、そして心から伝わる思いや感情を感じて、そこから母親と同じ思いを共有して感じるようになります。
私の体験例を恥ずかしながらちょっと書きます。これはある程度大きくなってから気づいたことでした。私は子供の頃から引っ込み思案ながら割りと人に対してフレンドリーな方だと思っていましたが、なぜか家にいるときには家の外側にいる通りががりの人や近所の人などをどこかで気にしていることに気づきました。
今になって、このことがよくわかります。大人になってから母からチラッと聞いたことから、私の中でつながりました。母はかつて近所に苦手な人がいたようでした。そのことで母は家の外側を気にしていたので、子供の私はその雰囲気や心の内側にある思いを感じて、それを自分のもののように思って母と同じように「家の外には危険がある」というような感じで、家の外にいる人を気にするようになっていたことがわかりました。
これは私が特別敏感ということではなくて、小さな子供はそれぐらいお母さんの思いを拾うのです。
今の時代でいいますと、例えば公園デビューをするときに、お母さんが周りのお母さんたちの仲間に入れるか、受け入れられるかとはじめは緊張するのは当然ですが、そこに怖れがたくさんあると、子供はそれを感じて「人は怖いもの」というような思いを持ちやすくなります。
もしも、家の中にお母さんがそのように感じる家族がいたならば、子供にとって家は安心の出来ない心地の悪い場所となってしまいます。子供(人間)には必ず安心できる場所が必要です。それは、自分が住んでいる家であることが必要不可欠なのです。
まず、子供に必要なものは安心感です。それを一番に与えられる(与えるべき)はお母さんです。
子供に伝わるのは、お母さんの心の内側にある思いや感情です。
すべてのお母さんが日々瞬間を出来るだけ安心して、よろこびの中で過ごされますことをお祈りいたします。
育児関連記事:
★子供の授乳期間による心理面への影響について
★超おすすめの本!『ちゃん泣ける子に育てよう』
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心理や人間存在についての専門的な内容は、HPの「こころのこと」に載せていきます。