大掃除中に、積ん読状態の本たちの中から、詩人でタオイストの加島祥造さんの書籍が出てきて、目を通しているとその言葉が心に響いてきました。
いい本です。おすすめです!!
★『受いれる』 加島祥造著 小学館
以下、本の序章からの転載です。
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受いれる
すると
優しい気持ちに
還る
受いれる
すると
固くこわばっていた体に
柔らかさが戻る
受いれる
すると
自分の心が意外に
広いと気づく
心が広いから
受いれるんじゃあないよ
受いれると
広がるんだ
受いれる
すると
許すということがわかりだす
許すことを知ってから
受いれるんじゃあないよ
受いれる
すると
人の気持ちがわかってくる
人の気持ちがわかって
受いれるんじゃあないよ
受いれる
すると
受いれなかった自分が
小さく見える
受いれる
すると
自分の根にある
明るさに気づく
悲しみを受いれるとき
苦しみを受いれるとき
「受いれる」ことの
ほんとうの価値を知る
喜びが
悲しみに変わったとき
柔らかに
受いれる
すると、新しい展開が始まるよ
悲しみを受いれる
苦しみを受いれる
恐ろしさを受いれる
くやしさを受いれる―――
そんなことできないと思う自分を
受いれてみるといい
そうすると自分は
悲しみや苦しみの外にいる
恐ろしさやくやしさの外にいる
受いれる
いまの自分
だめな自分
愚かな自分
恥ずかしい自分を受いれる
そしてかわいがってやる
すると
勇気が湧くよ
小さな自分なりの
勇気がね
受いれる
たっぷり喜んで生きる人は
悲しみや怒りを
受いれる
たっぷりと生きる人は
死を受いれる
受いれない癖のついた人は
喜びも受いれなくなる
受いれる
それは
両方の手のひらを開いた姿勢だ
共に生きよう、という共存のジェスチャーだ
受いれない
それは
両手の拳を握り固めた姿勢だ
他者を閉め出し
入ってきたら戦う構えだ
受いれる
陰と陽を
善と悪を
美と醜を
安心と恐怖を
優と劣を
喜びと悲しみを―――
両方を受いれるとき
道が見えてくる
片方だけ受いれるのは
両方とも見えないってことだよ
受いれる
それを
いやいやすると
奴隷になる
すすんでやるときは
主人だ
受いれる―――
そうするとき自分が
愛すべき存在だと知るよ
涙ぐましい存在なんだともね
受いれる―――
すると
自分にも
周りにも
優しさが広がるよ
受いれる―――
すると
運命の流れは変わるだろう
すこし深くなり
すこし静かになり
前とはすこし
ちがった方向へとゆくだろう
たとえば
偶然を受いれる―――
すると思いがけない道に
導かれる
ときには
運命を変えるものとなる
なぜって
偶然は
どこか高いところからくる
どこか深いところからくるんだ
偶然に起きたことや
偶然に会った人を
受いれる
それは私たちを
未知の領域に連れていく
冒険には
不安があり
驚きもある―――
求めているものだけを選ぶと
人生のスリルはないよ―――
意外な成長もね
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「受いれる」。これはこのまま、傷ついたインナーチャイルドを受けいれるという作業とまったく同じだなあと実感します。
私も色んなものをどんどんと受けいれて、世界でたった一人の自分もさらに受けいれて、自分の命を燃やして生きていこうと思っています(^_^)
今年もありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
皆様、どうぞ、よいお年を。
ホリスティック・セラピー研究所 http://holistic-ti.com
心理や人間存在についての専門的な内容は、HPの「こころのこと」に載せていきます。