心理セラピストのひとりごと

『象徴的イメージ統合療法』という心理療法を行っています。日々の中で感じたことを書いていこうと思います。

「光」に直結する入り口は、「闇」と見えるものの中にあった

2023年05月04日 | 思うこと


今、私たちが深く広く拡大しさらに成長していくことが必要な時が来ていると感じています。


では、さらに拡大成長していくためには何が必要なのでしょうか?


それは「知識の習得」でしょうか?「承認を得る」ことでしょうか?あるいは「人間性の向上」でしょうか?


必要とすると感じるものは人によって様々だと思います。そこには、その人が何を大切にして生きているかという「人生観」の違いにもよると思います。


私自身は、それは外側から満たすのではなく、自分の内側で完結することだと感じます。それは、「ありのままの自分を受け入れ、愛すること」だと感じています。それが自分を深め、拡大し、さらに成長していくために必要なものと思うのです。


私は自分をもっと深く広く拡大させて、成長していきたいと強く強く思っていることをつい最近も感じました。それは「今の自分ではダメだから違うものに成る」というのではなく、そうやって成長することがただただ楽しくとてもわくわく感じるのです。


結局、私が行っている象徴的イメージ統合療法~インナーチャイルド療法はそのための手法であり、今でも私がセラピストとしてその手法を使っているということは、それだけ自分が「深く広くさらに成長する」ことを求めているし、それが大切だと感じているからなのだと思います。


かつてキリスト(受膏者)と呼ばれたナザレのイエスが言われました。「自分を愛するように、隣人を愛しなさい」と。私はキリスト教をはじめどの宗教にも関わりがありませんが、子供の頃に「ベン・ハー」という映画を見てからイエス・キリストが好きになりました。聖書も読んだことはありませんが、なぜかこの言葉だけは心に深く刻まれています。


でも子供の頃から大人になるまでも、この言葉から感じていたのは、「隣人を愛することが大切なことなのだ」ということでした。しかし、今こうやって改めて感じてみると、まず最初にあるのは「自分を愛するように」と、「自分を愛していること」が大前提になっていることに今更ながら新鮮な驚きを感じます。


では、この「自分を愛する」とはどういう状態なのでしょうか?


私自身はそれが「ありのままの自分を受け入れる」ことだと感じています。人間には生存本能があるが故に、「善」と感じるものも「悪」と感じるものも、「光」も「闇」も、そういう相反する両極のものを持っています。それは「ポジティブ」と「ネガティブ」、「+」と「-」という表現の方が受け取りやすいと感じる人もいるでしょう。


磁場というものでいえば「N」と「S」に当たります。地球にはN極とS極の2つの極があり、それが「N」だけとか「S」だけになってしまうと、磁場が乱れ宇宙の強力な放射線が地上に降り注いで命の危険に及びます。電場というものでいえば、「+」と「-」に当たります。電池が「+」だけとか「-」だけになってしまうと、電気の流れは発生せず使い物になりません。


このように、地球は2極で構成されていますので、この相反する2つのものを1つだけにしてしまうとバランスは崩れ去ります。性別の「男」と「女」もそうですが、1つの性だけになると自然な状態で生命が誕生することはもうなくなります。


私たちの人間の誰の内側にも相反する2つのものが必ず存在しています。この2つを「ありのまま受け入れる」ことで初めて、「ありのままの自分を愛する」ことにつながっていきます。


自分をありのまま受け入れて愛した人は、他の人をありのまま受け入れ愛することが自然にできます。


イエスはそうすることで、「人間が(地球での)輪廻転生を終わらせることができる」ということを教えてくれたのだと深く感じています。


そして、自分をありのまま受け入れ愛する時には、人間の「感情」がその触媒となります。インナーチャイルド療法で幼少期の自分を癒す時には、ポジティブな「うれしい」という感情も、ネガティブな「悲しい」という感情も、この相反する2つの「感情」をありのまま受け入れます。


面白いことに、ネガティブと思われている「悲しい」をありのまま感じていくと、その感情に共感する思いが猛烈に出てきて自然に受け入れてしまいます。そうすることで、自分を深く愛する思いも自然に湧き上がってきます。


もっというと、「ネガティブ」をありのまま受け入れた時にこそ、自分を深く愛する思いが出て、そして得も言われぬ深い安心感、幸福感に包まれます。


「闇(ネガティブ)」が本質的な「光(ポジティブ)」に変容していきます。


そのために人間は自然にネガティブな感情も感じるようになっているということに、セラピーの仕事をしたからこそ気づきました。「善」「光」「+」「N」「ポジティブ」だけでは不完全で、「悪」「闇」「-」「S」「ネガティブ」が必要なのでした。


「光」と「闇」の相反する2つの統合こそが人類を自由にし、さらに成長させるものだったのです。


しかし、多くの人がネガティブな感情は「悪」とか「闇」と思い忌み嫌い、肌触りの良い「ポジティブ」だけに偏るのですが、肌触りの悪い「ネガティブ」がなければ「統合(インテグレート)」は起こりません。


日々生起する出来事やその事柄からの心、感情の動きも、視野を広げそれにはまり込まず、囚われずありのまま「客観視」することで、その奥にある2つのものが自然に見(観)えてきます。


自分の内側のことだけでなく、何事においても「力を抜いてリラックスしながら、ありのまま全体を客観的に見る」と良いですよ(^_^)


そのためのコツは、「俯瞰」して見るのではなく、地に足をつけたまま(そういう感じのまま)後ろに引いて「客観視」することです。


不思議なことに、ポジティブだけに居ようとした時よりも、逆にあなたの心には安心と平安が取り戻されていきます。


今、大切な時・・・。


私も含め人類がよりよく変容していきますように。


ホリスティック・セラピー研究所 https://holistic-ti.com



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