心理セラピストのひとりごと

『象徴的イメージ統合療法』という心理療法を行っています。日々の中で感じたことを書いていこうと思います。

子供の授乳期間による心理面への影響について

2017年02月23日 | 子育て


今回の記事は、2010年9月に投稿したものですが、私のこのブログで2番目によく閲覧されている記事です。


この記事は、アンケートのお願いで書いたものでしたが、閲覧回数が多いということは、それだけ若いお母さん方が授乳においても色々な不安を持たれていて、ネット検索して情報を集められているのだと思います。


今回、その後の追記として少し文章を増やしましたので、改めて投稿してみました。

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私は、友人からも妻からも「あなたは恐いもの知らずだね」という感じのことをいわれたことがあります。決して恐いものがないわけではないのですが、自分でも物事に極端に動じることが少ない方だなと自覚していました。


ある時そういわれて、この恐いもの知らずという感覚は、どうしてあるのだろうかと考えたことがあります。


それは、説明しにくいのですが、何かどこか心の深いところに「安心感」があるということに気づきました。


心の深いところで感じる安心感は、まず親との関係で、自分が満足するやり方で愛情をたくさんもらえると、自然に子供の心に定着していくものであります。


私はトラウマ統合療法(現在は、「ほんとうの自分に還るためのセラピー」という名称に変えました)という心理療法でのとてもたくさんのクライアントさんとの関わりからも、安心感は子供の頃に定着してしまえば、一生消えることがないということがわかりました。


どうも、私の中にある安心感は、このような子供の頃からの感じの安心感ではなかろうかと感じました。


でも、私にも強いトラウマがありました。30才ちょっとまで、このトラウマの影響をかなり受けていました。


ホームページの方には「私のインナーチャイルド療法体験」として詳しく書いていますが、私自身の中で父親とのつながりを感じられなかったことから、「愛されなくて悲しい」という感情と「自分はいらない子、自分には価値がない」という思い込み・観念を持ってしまったことがその原因でした。(癒してしまった今は、あれだけ持っていたその思いや感情が完全に消えてしまって、まったくないことに自分でもびっくりします)


そして、もらえるにはもらえましたが、母からも自分の心が完全に満足するほどの愛情をたくさんもらえた感覚が正直なところそれほど強くはないのです。


では、トラウマがありながらも、なんだか心の中心にはいつもあったこの「安心感」は、どこから来たものなんだろう?


それは、ある時母から聞いた言葉を思い出した時にわかりました。『あなたはいつまでもお乳(母乳)をほしがるので、お父さんが満足するまで飲ましてやればいいといって2歳まで飲んでいたんだよ』と・・・。


そう、これだ!と感じました。


子供にとっては生まれてから生きていくために一番必要なのが授乳です。10ヶ月ちょっとおなかの中で一体だった母親からの肌のぬくもりとおなかが満たされるこの感覚こそが、赤ちゃんにとっては最大の至福と安心感を感じる時なのだと思います。


ラッキーなことに、私はこの至福と安心感を他の子よりも長く味わえさせてもらえたのです。これが、私に「安心感」がなんだか定着している原因だろうと直感的に感じています。


そこで、『子供の授乳期間による心理面への影響について』を調査してみたいと思い立ちました。


子供に4歳までお乳をあげたあるクライアントさんは、中学生になったその子供は『やっぱり、何が起こっても何とかなるとか大丈夫といって、あまり動じることなく安定している』そうです。ここには、その子の生まれ持った性格の影響もあるのですが、それでも授乳とそれによるスキンシップの心への影響は強いと思います。


私の現場での経験でもこういう実例がたくさんありますが、医療の現場での授乳への対応は様々なようです。


あるクライアントさんは、『小児科で赤ちゃんを診てもらった時に、生後2ヶ月過ぎたらリンゴ汁などをあげて、早く離乳をさせる準備をした方がいい』といわれたといっていました。


Wikipediaでは『期間としては、個人差もあるが4,5か月から1歳半くらいまでに離乳食を完了させ、通常の食事へ移行させることが一般的である』とありました。


このあたりの一般よりも長く授乳させた場合やミルクであげる場合、あるいは授乳行為というスキンシップを子供が欲するままにとらせてあげた場合の子供の心の落ち着き具合とか安心具合などやその子の性格にどのような特徴があるのかを知りたいなあと思っています。


そういう授乳や授乳行為期間の長かったお子さんがおられる方やそういう子供のお母さんに聞いたことなどでもいいですから、もしも知っておられることがありましたら、ちょっとお教えいただけますとうれしいです。


子供への授乳期間が長いほど、子供の心理面へのよい影響があることを感じていますが、データを集めてみることでさらにはっきりと何かの傾向が見えてくるかもしれません。そうすれば、授乳期間を長くすることだけで子供のトラウマの影響をなくしたり、軽減できるかもしれないと思いますし、子育てにトラウマという概念を考慮に入れた育児における新しい指針が見えて来るとも思うのです。


どうぞ、情報がございましたらご協力よろしくお願いいたします。

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★追記

という感じで投稿すると、ここのコメントでも色々とお教え頂きましたし、直接的にも色々と教えて頂きました。改めて、情報提供頂きました皆様、ありがとうございました。


その後、さらに色んな方から授乳についてのお話を聞かせて頂いてきました。現時点での結論は、個人的には許されるならやはり、授乳期間は長い方がいいのではないかと思っていますが、子供自身が満足すれば割りと早い段階でも自然に卒乳できるのではないかと感じています。


一言でいえば、子供が満足するまで飲ませてあげればいいのだと思います。


ただ、一般的な期間を超えて与え続けても、なかなか卒乳しない時には、もしかしてその子は何か満足し切れていないのかもしれません。それは、授乳でお腹は満たされても、心が満たされていないということが考えられます。


満足する期間が子供によってただ違うということはあると思いますが、そこには、いくら授乳とそれによるスキンシップという愛情の形をもらえたとしても、もしも、お母さんの子供をいとおしいと思う思いの奥に、他の日常のことや過去からのさびしさや悲しさ、あるいは怖れなどの感情がたくさんあった場合には、子供にはその感情の方がヒシヒシと伝わってしまいます。


そうやって、その子の心には母親の心の奥にある思いが伝わって、心の満足、安心感が感じられないでいることも考えられます。私の場合にも、この部分の影響があったと感じています。だから、授乳期間でいえば、満足するまでに時間がかかったのかもしれません。


小さな子供は、言葉にできないだけで自分の感覚で色んなことがわかっていますし、母親の思いや感情をものすごく感じ取っているのです。


心理療法の現場では、赤ちゃんの時にすでにもう、お母さんのネガティブな思いや感情が伝わってきて、その思いから自分の苦しみが生まれたと感じたことを思い出した方も驚くほどたくさんおられます。


また、逆に「お母さんを助けてあげたい」という強い思いを抱いたことに気づいた方もたくさんおられました。


例えば、お母さんが子供の頃から「独りぼっち」という思いを持っていると、赤ちゃんが自分を必要として、求めてくれることで、自然に「もう独りぼっちではない」と感じます。


しかし、この「助けてあげたい」を持った子供は、お母さんの心の奥にあるさみしさや悲しみを感じていつまでも授乳してもらうことで、ほんとうはお母さんを助け、よろこばせようとしようとする場合もあります。


ここで、母親が心の内に「独りぼっちでさみしい」などという思いがあることに気づいていれば、子供の存在で心を埋めようとしていることにも自然に気づきやすくなります。しかし、それに気づけずにいて、このような関わり方が続くと、無意識にも母親は子供を自分のものとして取り込んでしまい、子供も母親から愛してもらうために、母親を満たすため不安にさせないようにして、母子の共依存がはじまる可能性が非常に高くなります。


最近、ちまたで目にする多くの母と子供からは、この傾向をとても強く感じます。


特に子供が女の子の場合には、同性であるその子に、子供の頃の自分(インナーチャイルド)を投影する(自分を照らし合わせて見てしまう)ので、その子を自分の方へ取り込んでしまうか、その子に自分自身の嫌いな部分と同じところを見て突き放してしまうか、二つに一つという対応になりやすくなります。


本屋さんに行くと、母と娘に関する本がたくさんあるのは、実はこの理由からなのです。このことも、現場での経験を重ねることで分かりました。


また、異性である男の子には、女の子よりも自分を投影しにくいので、母親が安心を求めて、息子から自分の方を見てもらうために取り込もうとする傾向が強くなることもあります。


ただし、母親が自分のお父さんを嫌いで関係性が悪かった場合には、父親と同じ異性である息子に父親を投影して、息子を嫌って受け入れられなくなる場合もあります。


あるいは、自分の父親のようにならないように、父親とは反対の性質にしつけようとすることもあります。


この場合には、この母親のパートナーである旦那さんは、父親とは正反対の性質を持った人であることがとても多いです。(例:父親がよく怒る人であったら、ほとんど怒らない人を旦那さんあるいはパートナーに選ぶ)


人間は感情を持った生き物ですから、原家族(自分が生まれ育った時の家族)に持った感情や思いが親子間だけでなく、すべての人間関係に影響していくのです。


お伝えさせて頂きたいことはたくさんありますが、それはまた別の機会にゆずるとして、ここではとにかく、小さな子供は言葉に出来ないだけで、母親の思いや感情を実は母親以上に感じているということを覚えておいて頂ければと思います。


ですので、授乳においても子育てにおいても、「母親の心が安定している」ということが一番大切なことになります。


そして、お母さんが心を安定させるための有効な方法は、子供や旦那さん、他の人や物などの自分以外のもので心を満たそうとすると依存の連鎖にはまってしまいますので、そうするのではなく一人でいても安定できるように、「自分が自分を大切にしてよろこばせ満たす」ことです。


これからの時代はそうすることで、ご自分はもとより子供も家族もどんどんとよりよい流れになっていくようになります。


この方法につきましては、よろしければ、以下の私のホームページの「しあわせの法則」の中の「わくわくノート」のところに少し詳しく書いていますので読んでみて、実行してみて下さいませ。


自分で自分を満たしていけばいくほど、必ず人生はよりよく変容していきますよ(^_^)


私の心理療法はそのための手法ですが、これは自分一人でできる簡単な方法です。(上手に行っていくためのコツは色々とありますが、それについてはまたブログに書いていこうと思っています)

しあわせの法則


あなたの心が安らかで満たされることをお祈りいたします。


それから、もしも伝えたいと思われる授乳に関するエピソードなどございましたら、お教え頂けますとうれしいです。よろしくお願いいたします。

育児関連記事:
★超おすすめの本!『ちゃん泣ける子に育てよう』
★子供への視線を合わせることの大切さ ~「動画」NHKサイエンスZERO『コミュニケーションの根源』~

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世界が平和であることを祈ります

2017年02月13日 | 思うこと


昨年行った自然の豊かな場所への旅行で、自分がどのような所へ身を置きたいと思っているのかが改めてわかりました。


大きな木のある自然がいっぱいの場所にいると、それだけで心身共に癒されてとても心地よくなります(^_^)


それからというもの、自然がたくさんある場のいいところを探しています。


先日行った場所は家からも比較的近い所で、トレッキングコースがいくつかあり、1時間半ほどのコースを歩きました。そのコースの折り返し地点には神社があって、そこで感じたことがありました。


護国神社でしたので、戦争で残された遺族の碑もありました。


強くきびしく

やさしかった母

おかげで私がある

お母さんありがとう

私たちのかなしみが

くりかえされることのないように




伝わってくるものがあり、涙がほろりと出ました。


母という存在への想い・・・。


戦争への想い・・・。


亡くなられた方々と取り残された人々への想い・・・。


トランプ大統領のアメリカは、必ず戦争を起こすと分析する安全保障の専門家もいます。

(私は毎年年始には、その年がどのような感じになるのかを自分の感覚、直感で感じているのですが、今年は今までに感じたことがないほどのあまりいい感じがしませんでした。今はその感覚はありませんが、東日本大震災の時にも感じたことがない強烈な感覚が何度かあったので、何か大きなことがなければいいなと思っています。これは私個人に関することだけのサインならいいと思っていますが・・・。いずれにしろ、人も社会も変化していかないといけないシフトチェンジの時代に入ったと感じています(^_^;))


願います・・・。祈ります・・・。

世界が平和でありますように。私たちの命がまっとうされますように。




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女性・女性性の時代へ

2017年02月03日 | 思うこと


なんと、今年初めてのブログとなります(^_^;)


私は今年4月で、心理療法の仕事を始めて丸20年となります。20周年記念の年ですが、年明けからもう「やり切った感」満載になっていました。


ほんとうにこの20年間、「どうやったら根源的に人が楽に生きられるようになるか」、「心が根源的に癒されるか」をクライアントさんから見せて頂いたもの、それをず~っと感じ、観じ、分析分類し、つなぎ合わせて、誰でもわかるように理論をシンプルに構築してきました。


夢の中でもセッションをしていることも何度も何度もあって、その中でその人にどのようにサポートして差し上げたらいいのかに気づかされることも多々ありました。近年まで、24時間仕事のことばかりだったと感じています。仕事が趣味でした(^_^;)


そして数年前に、「心のこと、トラウマのことはすべてわかった!!」と感じてから、もう十分やり切った、何かが終わったと静かに感じていました。


今年は年が明けてから、心の奥底からいよいよ「終わったな」と感じて、今まで通り全力で仕事をしながらも静かに過ごしていました。(同時に、長年の疲れもかなり出ていました。今も出ていますが・・・)


やり切って、真っ白な灰となりました。(あしたのジョーか!!)←若い人にはわからないと思いますが(^_^;)


でも、灰でいるのもそろそろにして(笑)、自分を満たしながら、ゆる~りと次へと進んでいきましょう。


「人を助けなければならない」というネガティブなカルマ(業)も、もう完全に解消したのだと感じます。

(実は人を助ける仕事をする人には、こういうカルマが関わっている場合もあります。ただ、それは悪いことではありません。私はネガティブなカルマは、後悔の思いとか罪悪感などから出て来るものだと感じています。例えば、かつての経験から「人を助けられなかった~」というような後悔や「自分はあんなにきついやり方を人にしてしまった。何という自分なんだ!」というような罪悪感ができると、自分で持ったその思いから故に、「助ける」という方向へ無意識〈魂〉が自分を過剰に動かすようになるだけです。


大事なことは、そういうカルマ〈後悔の念や罪悪感など〉があるかもしれないことに気づいておくことです。そうすれば、セラピストやヒーラー、施術者、医者など人を助ける仕事の人がよく陥る「自分は人を助けることができる特別な存在」という特別意識に取り込まれてしまうことはなくなります)


今、ニュートラルな自分として、次のステップを上がって行こう。自由に好きなものを何でも選んでいいのだから。


・・・・・・。


そして、観じていると、やはり・・・、自分は心から「ただただ世の中がよりよくなるためのお手伝いがしたい!!」のです。


世の中がよりよくなるためには、一人一人が癒されることが根本ですが、全体を意識すると、まず女性が癒されることだと感じています。


歴史が示すように、男性(男性性)中心の社会は戦い、争いを必ず生み出してしまいます。これからは、こういう時代の流れから大きく転換していかなければならない時が来ています。


これからの時代は、女性(女性性)が中心となるべきだと感じます。女性(女性性)の特徴でもある「受容」がすべてをつなげていくキーワードとなるのだと感じるのです。


そのためには、すべての人間は女性から生まれてくるのですから、女性(母)が心の底から安心して、強く、やさしく、健やかでいることがとても大切なことだと感じます。(男性は、女性がそのようにいられるように守ることが本来の役割だと感じています)


今後は、従来通り個人セッションを行いながらも、女性、母親が健やかでいられるように色んなサポートもできればと思っています。


また、男性においても、自分の心の内側を見て癒やすと、自然に内在している女性性も出て来て、受容する力が上がります。


そして特には、小さな子供さんのいるお母さん方に、お伝えできるとても大切なことがたくさんたくさんあります。子供の頃に日常のどんなことで、どのようにトラウマ(心の傷)ができるか、トラウマを負うと、大人になってからどのような弊害が出て来るか、一般の心理学でも把握し切れていないことも含んだ、そのあらゆるパターンを有り難いことにとてもたくさんのクライアントさんから現場で教えて頂きました。(実は、トラウマのない人はいないのです)


そのあたりのキーポイントがわかると、子育てが劇的によりよく変わります。また、お母さんが癒されると子供はすぐに変わります。ほんとうに早いです!!そうすると、子供はトラウマのない(少ない)子として育ちます(*^_^*)


自分自身を受容する人が増えていき、世界に受容の思いが広がりますように・・・。


そして・・・・・・、自分も自分自身をさらに受容して、どんどんと満たしていこうっと(*^_^*)


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