閲覧が出来なくなっている過去のメルマガの記事の主要なものを抜粋して載せていっています。今まで一部の人にしか話していない、伝えることを躊躇していたものもいくつかありますが、このブログでも公開しようと思い立ちました。
ただし、ずいぶん前に書いた文章ですので、今の私の表現とはもうすでに違っているところもありますし、補足、追加したいところもありますから、その部分については加筆していきます。
今回はかなりの部分加筆しました。よろしければ、お読み下さいませ(^_^)
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メルマガ しあわせに生きるための「トラウマ心理学」
『すべては自分で選んでいる』2013年2月
実は、人間は無意識のうちにも、いいことも悪いことも、すべての出来事を自分が選んで自分から体験しています。
こんなことをいうと、「いや、そんなことはない。こっちが選んでないのに、偶然に出来事に出くわすこともあるよ」という声が聞こえてくる感じがしますが・・・f(^_^;)
でも、最近では、よく「物事には偶然はない」という言葉を耳にします。それは、インナーチャイルドの視点から見ても、まったく同じことがいえるのです。
具体的な例でお話ししましょう。
まず私の体験から。22歳の時に自分の不注意で車での大きな事故を起こしました。幸い他の人への被害はありませんでしたが、私自身は口の中を大きく切って外に貫通した部分もあり、二十数針縫いました。今では外から見てもわからないですが、この事故で私の人生は大きく変わりました。しかし、今回のテーマの通り、この事故も人生の大きな分岐点として自分が選んだことを感じています。
今でも覚えているのは、フロントガラスが割れる時に、スローモーションのようにゆっくりと破片が散らばっていくところを見ました。人によってはそういう時に、過去から今までの出来事が走馬燈のように流れていくのを見るという場合もあります。
このような特殊な感覚は非常時にだけ起こるのではなくて、ほんとうは日常から無意識(潜在意識)は、視覚で捕らえた映像を映画のフィルムのように、一コマずつしっかりと認識していることを感じています。
最近ではこんなことがありました。昨年(2012年)秋に、足に大きな火傷をしてしまいました。恥ずかしい話しですが、テーブルの上に置いた熱い飲み物が入ったコップに手が当たって倒してしまったのです。この時に、自分が自分の(無意識の)意志で指をコップに当てて、あぐらをかいて座っていたちょうど足首のあたりにだけ熱湯が行くように、微妙に調整をしてゆっくりと(!?)倒したのだと感じました。
この微妙な調整を自分の心の深いところが勝手に行った感じでした。後で、自分の内側をよく感じていくと、どうして自分でそうしたのか、その主要な思いがはっきりとわかりました。それは、自分がさらに先へと進んでいくこと、講演会などの依頼をたくさん頂いて行っていましたので、自分が次第に有名になっていくことを止めようとする力が働いていたことに気づきました。
これは、処理しないまま(出来ないまま)最後に残っていた私の過去世から持ち越した罪悪感から来ていました。その過去世では、かなり地位が高い人間でしたが、おごってしまい権力を乱用して人を大切に扱わなかったことから持った罪悪感でした。だから、有名になって自分の世間的地位が上がることに対してストップをかけたのです。
でも幸いにも職業柄、その理由を理解することで、自分の内側と向き合い癒し、さらに前へと進む選択ができました。
(この火傷では、皮膚が深いところまではがれてしまったので、立つと血液が足の方に降りるその圧でかなりの強い痛みを感じるために、3ヶ月近くまともに歩けませんでした。しかしながら、傷に毎日何度も何度も意識を向けて大切にしっかりとケアし傷が治っていくのを見ていく体験は、おかしな言い方ですが、なんだかかなり楽しかったのです。痛かったですが、本当に貴重なよい体験が出来たと思っています)
一般的には、ひんぱんに怪我や傷、事故をする人の場合には、無意識に自分が自分を傷つけている可能性が高いです。「たまたま、ぶつけてしまっただけ」、「たまたま、すりむいてしまっただけ」、「たまたま、こけてしまっただけ」、「たまたま、運悪く事故に遭っただけ」などと、『たまたま、○○○○』と思われるところに、ほんとうは隠された自分自身への思いがあります。
多くの場合、こういうパターンでは、『自分はダメ』とか『自分が悪いから』という低い自己価値感や罪悪感が隠れていたりします。(私の場合はちょっと特殊な過去世から持ち越した罪悪感でしたが、こういった『自分はダメ』、『自分が悪い』という思いは、幼少期の出来事からのトラウマの影響であることがほんとうに多いです。すなわち、インナーチャイルドの傷、トラウマです)
さらに例を挙げますと、ちょっと極端なものになってしまいますが、DV(ドメスティック・バイオレンス)に遭う女性の心に隠された共通する思いがあります。
私のところにも何人ものDVに遭われている方がいらっしゃいました。DVを受ける体験は本当に辛いものです。ただ、その体験をされた方に共通していたのは、DVをするその相手とは別れたのに、次に仲良くなった相手もなぜか同じような行動をとる人ばかりだったということでした。
ここにも隠されていたのは、DVを受ける女性側の心の内にある自己価値感の低さや罪悪感の存在です。
『自分はダメ』、『自分には価値がない』という思いから、無意識のうちにその価値のない自分を確認するため、あるいは、その自分を責めるため罰するために、攻撃的だったり、怒りをたくさん持っている男性に近づいてしまっていたのです。
(この自己価値感の低さ、罪悪感は実は、DVをする側の男性も持っています。きつい言い方になりますが、自分よりも価値を落としている女性を選んで自分が上に立つことで、自分の価値を上げようとするのです。そして、この男性のお父さんはお母さん[自分の妻]に対して同じように、DVあるいはDV的な行為をする家庭で育っている確率が非常に高いです。
男性は、お父さんがお母さんを扱うそのやり方を脳に刷り込みます。女性は、お母さんがお父さんを扱うそのやり方やお母さんがお父さんから扱われる時の対応の仕方を脳に刷り込みます。人間の脳はそのように、驚くほどの非常に機械的な性質を持っています。私のトラウマ心理学では、「脳はまったくの機械的なコンピューターである」と定義しています)
あるいは、DVをされる女性が満たされなかった、満たすことができなかった自分の思いを満たすために、そういう人を無意識に何度も選んでしまうこともあります。
彼女たちのインナーチャイルドは、ほんとうはこう言っています。
家庭を安定させたかった女性のインナーチャイルドは、
『お母さんを攻撃して、よく怒っていたお父さんの機嫌がよくなったらお母さんが助かる。家庭が平和になる。でも、お父さんをうまくそうすることは出来なかった。そうできなかった自分はダメだ。だから、(お父さんを投影して)お父さんに似たこの人が不機嫌にならないように、この人の気持ちを安定させたい』・・・と。
お父さんはよく怒るけど小さい頃には優しくしてもらったこともある人のインナーチャイルドは、
『お父さんはよく怒っていたけど、時々私を大切にしてくれるお父さんが好きだ。ほんとうはお父さんからもっと愛してもらいたかった。でも、お父さんから完全に愛してもらうことは無理。それはさみしかった。だから、(お父さんを投影して)お父さんに似たこの人から愛してもらいたい』・・・と。
機械的な性質の脳は、こうやって機械的に投影(ある人の存在や影響を他の人に見ること)もします。
それから、クライアントさんの中には、「結婚はしたくない」、「結婚に気が進まない」と話してくれた人もたくさんおられました。
そういう方は、子供の頃から両親の仲が悪かったという環境で育った人がほとんどです。両親の関係性から結婚や男女関係にいいイメージを持っていないので、どこかで「私は結婚しても、うまくいかない」と思い込んでいるのです。
それでも、パートナーが欲しい人は、結婚の意志がない相手や結婚につながらない相手を自分から選んでしまうことが多いです。
彼女たちのインナーチャイルドは、ほんとうはこう言っています。
『お父さんとお母さんに仲良くしてほしかった。でも仲良くならなかった。結婚なんてうまくいかないものだ。だから、私は何かがあればいつでも別れられる、深く心から繋がらなくてもいい相手を選ぶんだ』・・・と。
ここでは、ちょっと極端な例を挙げましたが、こうやって人は原家族(自分が生まれ育った家族)との家庭環境からの影響をとても強く受けています。多くの人がこのことの本当の意味に気づいていませんが、人間の持つ生きづらさはほとんどここからの影響により発生しています。人間(子供)にとって、これほどに家庭環境の影響は大きいのです。
世の中のほとんどすべての人の心の中でインナーチャイルドが、満たされなかった、満たしてもらえなかった思いをわかって欲しいと声をあげています。それを心からわかってあげられるのは、世界中どこを探しても、同じ性格を持ってまったく同じ経験をしてきた、自分自身(大人の自分)以外にいません。
隠れていた思いがわかったら、まずは、『私はほんとうはそう感じていたんだ。そうだったんだね』と、ただただ自分で自分のありのままの思いをわかってあげるだけでいいですよ。不思議なことに、まず、わかるだけでも何かが緩んで楽になります。
ほんとうはみんな、子供の頃にお母さんからこのように自分の心の内を受けとめてもらいたかったのです。それをもらえないと次第に、「そんな風にしてもらえないのは別に大したことではないので、特に何とも感じていない」と機械的な脳の一つの機能である生存本能が不安な気持ちにならないように過剰に働いて、そう思い込ませるようになります。
しかし、脳がいくらそうしても、また、お母さんから身の回りの世話はしてもらったとしても、心を受けとめてもらえなければ、子供は心に傷[トラウマ]を負います。子供(人間)とは、そのような存在なのです。特に、子供時代の人間にとって、なんと母親の存在、影響は大きいことでしょう。
(多くの人が機械としての脳の過剰な働きにより気づかないようにさせられていますが、心の内側にはその頃に感じたネガティブな感情が大人になった今でも、その頃のままの状態で残っています。これが人間の生きづらさの根源的原因です。このような感情がたくさんあるように感じる方は、ぜひセラピーを受けられることをおすすめします。安全に効果的、根源的に解放でき、驚くような深い安心感が心の奥から湧き上がって、自分が望むように人生がよりよく変容していきますよ)
人間(大人)は、自分が無意識にしていることの、隠されたほんとうの意味がわかると、その行動を意識して変えることが出来るようになります。
問題と感じているその原因に気づいて、根底にある思いをつかむことが出来れば、それをまだ持っていたいのか、持っていたくないのか、その自分の本当の思いがはっきりとわかるようになります。わかれば、後はそれをどのようにするかは、当然のことに自分の意志で選ぶことができます。
だから、まず、最初に必要なことは、自分の内側の思いに「気づく」ことからです。
どうぞ、あなたも自分の心の内に何があるのかに意識を向けてみて下さい。そして、気づくことで、心は安定しはじめ、そしてあなたが体験したい方へと生き方を変えることができますよ。
そのあなたの心の安定があなたの周りの人に伝わっていきます。そして、その数が増えてくれば、それはさらに拡大していって、世界へと伝わっていくことでしょう。
世界が平和でありますように・・・。
あなたのおしあわせをお祈りいたします。
◆編集後記
自分の内側の真実に気づけば、自分という存在についての様々なことがわかり始めます。
そして、自分より外側の世界の真実についても気づき始めます。
しかし、世界には意図的に真実に気づかないようにさせるための様々な方法があふれかえっています。
自分の目が自分の内側においても、自分の外側においても、ありのままの現実を捉えられるようになると、生き方が変わり、選択が変わります。そうすれば、自然と世界には本質的なことや本物が増えていくことでしょう。
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ホリスティック・セラピー研究所 http://holistic-ti.com
心理や人間存在についての専門的な内容は、HPの「こころのこと」に載せていきます。
ただし、ずいぶん前に書いた文章ですので、今の私の表現とはもうすでに違っているところもありますし、補足、追加したいところもありますから、その部分については加筆していきます。
今回はかなりの部分加筆しました。よろしければ、お読み下さいませ(^_^)
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メルマガ しあわせに生きるための「トラウマ心理学」
『すべては自分で選んでいる』2013年2月
実は、人間は無意識のうちにも、いいことも悪いことも、すべての出来事を自分が選んで自分から体験しています。
こんなことをいうと、「いや、そんなことはない。こっちが選んでないのに、偶然に出来事に出くわすこともあるよ」という声が聞こえてくる感じがしますが・・・f(^_^;)
でも、最近では、よく「物事には偶然はない」という言葉を耳にします。それは、インナーチャイルドの視点から見ても、まったく同じことがいえるのです。
具体的な例でお話ししましょう。
まず私の体験から。22歳の時に自分の不注意で車での大きな事故を起こしました。幸い他の人への被害はありませんでしたが、私自身は口の中を大きく切って外に貫通した部分もあり、二十数針縫いました。今では外から見てもわからないですが、この事故で私の人生は大きく変わりました。しかし、今回のテーマの通り、この事故も人生の大きな分岐点として自分が選んだことを感じています。
今でも覚えているのは、フロントガラスが割れる時に、スローモーションのようにゆっくりと破片が散らばっていくところを見ました。人によってはそういう時に、過去から今までの出来事が走馬燈のように流れていくのを見るという場合もあります。
このような特殊な感覚は非常時にだけ起こるのではなくて、ほんとうは日常から無意識(潜在意識)は、視覚で捕らえた映像を映画のフィルムのように、一コマずつしっかりと認識していることを感じています。
最近ではこんなことがありました。昨年(2012年)秋に、足に大きな火傷をしてしまいました。恥ずかしい話しですが、テーブルの上に置いた熱い飲み物が入ったコップに手が当たって倒してしまったのです。この時に、自分が自分の(無意識の)意志で指をコップに当てて、あぐらをかいて座っていたちょうど足首のあたりにだけ熱湯が行くように、微妙に調整をしてゆっくりと(!?)倒したのだと感じました。
この微妙な調整を自分の心の深いところが勝手に行った感じでした。後で、自分の内側をよく感じていくと、どうして自分でそうしたのか、その主要な思いがはっきりとわかりました。それは、自分がさらに先へと進んでいくこと、講演会などの依頼をたくさん頂いて行っていましたので、自分が次第に有名になっていくことを止めようとする力が働いていたことに気づきました。
これは、処理しないまま(出来ないまま)最後に残っていた私の過去世から持ち越した罪悪感から来ていました。その過去世では、かなり地位が高い人間でしたが、おごってしまい権力を乱用して人を大切に扱わなかったことから持った罪悪感でした。だから、有名になって自分の世間的地位が上がることに対してストップをかけたのです。
でも幸いにも職業柄、その理由を理解することで、自分の内側と向き合い癒し、さらに前へと進む選択ができました。
(この火傷では、皮膚が深いところまではがれてしまったので、立つと血液が足の方に降りるその圧でかなりの強い痛みを感じるために、3ヶ月近くまともに歩けませんでした。しかしながら、傷に毎日何度も何度も意識を向けて大切にしっかりとケアし傷が治っていくのを見ていく体験は、おかしな言い方ですが、なんだかかなり楽しかったのです。痛かったですが、本当に貴重なよい体験が出来たと思っています)
一般的には、ひんぱんに怪我や傷、事故をする人の場合には、無意識に自分が自分を傷つけている可能性が高いです。「たまたま、ぶつけてしまっただけ」、「たまたま、すりむいてしまっただけ」、「たまたま、こけてしまっただけ」、「たまたま、運悪く事故に遭っただけ」などと、『たまたま、○○○○』と思われるところに、ほんとうは隠された自分自身への思いがあります。
多くの場合、こういうパターンでは、『自分はダメ』とか『自分が悪いから』という低い自己価値感や罪悪感が隠れていたりします。(私の場合はちょっと特殊な過去世から持ち越した罪悪感でしたが、こういった『自分はダメ』、『自分が悪い』という思いは、幼少期の出来事からのトラウマの影響であることがほんとうに多いです。すなわち、インナーチャイルドの傷、トラウマです)
さらに例を挙げますと、ちょっと極端なものになってしまいますが、DV(ドメスティック・バイオレンス)に遭う女性の心に隠された共通する思いがあります。
私のところにも何人ものDVに遭われている方がいらっしゃいました。DVを受ける体験は本当に辛いものです。ただ、その体験をされた方に共通していたのは、DVをするその相手とは別れたのに、次に仲良くなった相手もなぜか同じような行動をとる人ばかりだったということでした。
ここにも隠されていたのは、DVを受ける女性側の心の内にある自己価値感の低さや罪悪感の存在です。
『自分はダメ』、『自分には価値がない』という思いから、無意識のうちにその価値のない自分を確認するため、あるいは、その自分を責めるため罰するために、攻撃的だったり、怒りをたくさん持っている男性に近づいてしまっていたのです。
(この自己価値感の低さ、罪悪感は実は、DVをする側の男性も持っています。きつい言い方になりますが、自分よりも価値を落としている女性を選んで自分が上に立つことで、自分の価値を上げようとするのです。そして、この男性のお父さんはお母さん[自分の妻]に対して同じように、DVあるいはDV的な行為をする家庭で育っている確率が非常に高いです。
男性は、お父さんがお母さんを扱うそのやり方を脳に刷り込みます。女性は、お母さんがお父さんを扱うそのやり方やお母さんがお父さんから扱われる時の対応の仕方を脳に刷り込みます。人間の脳はそのように、驚くほどの非常に機械的な性質を持っています。私のトラウマ心理学では、「脳はまったくの機械的なコンピューターである」と定義しています)
あるいは、DVをされる女性が満たされなかった、満たすことができなかった自分の思いを満たすために、そういう人を無意識に何度も選んでしまうこともあります。
彼女たちのインナーチャイルドは、ほんとうはこう言っています。
家庭を安定させたかった女性のインナーチャイルドは、
『お母さんを攻撃して、よく怒っていたお父さんの機嫌がよくなったらお母さんが助かる。家庭が平和になる。でも、お父さんをうまくそうすることは出来なかった。そうできなかった自分はダメだ。だから、(お父さんを投影して)お父さんに似たこの人が不機嫌にならないように、この人の気持ちを安定させたい』・・・と。
お父さんはよく怒るけど小さい頃には優しくしてもらったこともある人のインナーチャイルドは、
『お父さんはよく怒っていたけど、時々私を大切にしてくれるお父さんが好きだ。ほんとうはお父さんからもっと愛してもらいたかった。でも、お父さんから完全に愛してもらうことは無理。それはさみしかった。だから、(お父さんを投影して)お父さんに似たこの人から愛してもらいたい』・・・と。
機械的な性質の脳は、こうやって機械的に投影(ある人の存在や影響を他の人に見ること)もします。
それから、クライアントさんの中には、「結婚はしたくない」、「結婚に気が進まない」と話してくれた人もたくさんおられました。
そういう方は、子供の頃から両親の仲が悪かったという環境で育った人がほとんどです。両親の関係性から結婚や男女関係にいいイメージを持っていないので、どこかで「私は結婚しても、うまくいかない」と思い込んでいるのです。
それでも、パートナーが欲しい人は、結婚の意志がない相手や結婚につながらない相手を自分から選んでしまうことが多いです。
彼女たちのインナーチャイルドは、ほんとうはこう言っています。
『お父さんとお母さんに仲良くしてほしかった。でも仲良くならなかった。結婚なんてうまくいかないものだ。だから、私は何かがあればいつでも別れられる、深く心から繋がらなくてもいい相手を選ぶんだ』・・・と。
ここでは、ちょっと極端な例を挙げましたが、こうやって人は原家族(自分が生まれ育った家族)との家庭環境からの影響をとても強く受けています。多くの人がこのことの本当の意味に気づいていませんが、人間の持つ生きづらさはほとんどここからの影響により発生しています。人間(子供)にとって、これほどに家庭環境の影響は大きいのです。
世の中のほとんどすべての人の心の中でインナーチャイルドが、満たされなかった、満たしてもらえなかった思いをわかって欲しいと声をあげています。それを心からわかってあげられるのは、世界中どこを探しても、同じ性格を持ってまったく同じ経験をしてきた、自分自身(大人の自分)以外にいません。
隠れていた思いがわかったら、まずは、『私はほんとうはそう感じていたんだ。そうだったんだね』と、ただただ自分で自分のありのままの思いをわかってあげるだけでいいですよ。不思議なことに、まず、わかるだけでも何かが緩んで楽になります。
ほんとうはみんな、子供の頃にお母さんからこのように自分の心の内を受けとめてもらいたかったのです。それをもらえないと次第に、「そんな風にしてもらえないのは別に大したことではないので、特に何とも感じていない」と機械的な脳の一つの機能である生存本能が不安な気持ちにならないように過剰に働いて、そう思い込ませるようになります。
しかし、脳がいくらそうしても、また、お母さんから身の回りの世話はしてもらったとしても、心を受けとめてもらえなければ、子供は心に傷[トラウマ]を負います。子供(人間)とは、そのような存在なのです。特に、子供時代の人間にとって、なんと母親の存在、影響は大きいことでしょう。
(多くの人が機械としての脳の過剰な働きにより気づかないようにさせられていますが、心の内側にはその頃に感じたネガティブな感情が大人になった今でも、その頃のままの状態で残っています。これが人間の生きづらさの根源的原因です。このような感情がたくさんあるように感じる方は、ぜひセラピーを受けられることをおすすめします。安全に効果的、根源的に解放でき、驚くような深い安心感が心の奥から湧き上がって、自分が望むように人生がよりよく変容していきますよ)
人間(大人)は、自分が無意識にしていることの、隠されたほんとうの意味がわかると、その行動を意識して変えることが出来るようになります。
問題と感じているその原因に気づいて、根底にある思いをつかむことが出来れば、それをまだ持っていたいのか、持っていたくないのか、その自分の本当の思いがはっきりとわかるようになります。わかれば、後はそれをどのようにするかは、当然のことに自分の意志で選ぶことができます。
だから、まず、最初に必要なことは、自分の内側の思いに「気づく」ことからです。
どうぞ、あなたも自分の心の内に何があるのかに意識を向けてみて下さい。そして、気づくことで、心は安定しはじめ、そしてあなたが体験したい方へと生き方を変えることができますよ。
そのあなたの心の安定があなたの周りの人に伝わっていきます。そして、その数が増えてくれば、それはさらに拡大していって、世界へと伝わっていくことでしょう。
世界が平和でありますように・・・。
あなたのおしあわせをお祈りいたします。
◆編集後記
自分の内側の真実に気づけば、自分という存在についての様々なことがわかり始めます。
そして、自分より外側の世界の真実についても気づき始めます。
しかし、世界には意図的に真実に気づかないようにさせるための様々な方法があふれかえっています。
自分の目が自分の内側においても、自分の外側においても、ありのままの現実を捉えられるようになると、生き方が変わり、選択が変わります。そうすれば、自然と世界には本質的なことや本物が増えていくことでしょう。
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ホリスティック・セラピー研究所 http://holistic-ti.com
心理や人間存在についての専門的な内容は、HPの「こころのこと」に載せていきます。