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日銀利上げ見送り:尾身財務相が評価「ヤマは越えた」

2007年08月24日 | スクラップ

 尾身幸次財務相は23日、大阪市内で会見し、日銀の政策委員会・金融政策決定会合で利上げを見送ったことについて「全体の経済状況を見極めた上での結論。評価しながら素直に受け止めたい」と述べた。米国の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題で国際金融市場が動揺する中での利上げ見送りだったが、サブプライムローン問題の影響については「上昇していた円相場も戻り、株価も戻っている状況を見ると大きな流れとしてはヤマは越えたと思う」との認識を示した。【井出晋平】




毎日新聞 2007年8月23日 21時59分







日銀利上げ見送り:市場早期安定を優先 「来月以降」含み


 日銀は23日の政策委員会・金融政策決定会合で追加利上げを見送ったことで、金融市場の早期安定に配慮を見せた。福井俊彦総裁は同日の記者会見で、米国の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題を契機とした市場の動揺を注視する姿勢を繰り返すと同時に「凪(なぎ)のように静まっていないと金融政策をやらないわけではない」と述べるなど、硬軟両様の姿勢を示した。市場を注視しつつも、9月以降の利上げ観測の維持に腐心した形だ。ただ、市場の動揺が長引けば、実体経済への悪影響は避けられず、日銀の金融政策は難しい舵(かじ)取りが続きそうだ。【山本明彦】


 福井総裁は一連の金融市場の動きを「リスクの再評価の過程」と指摘。リスク評価が甘過ぎたサブプライムローン関連金融商品の価格調整がスムーズに進めば、実体経済への悪影響は限定的との見解を示した。

 実際、福井総裁は日本経済を「(7月の会合時点より)前進しているかもしれない」、米国経済は「減速しつつも緩やかな拡大を維持している」と評価し、景気の先行きに不安を抱いているわけではないことを強調した。

 ただ、市場の調整が「数週間でほぐれるとは限らない」と述べ、市場の動揺が長引けば家計や企業の景況感を冷やしかねないことを指摘。米国経済への影響を注視する姿勢を示し、動揺する市場への配慮をにじませた。

 一方、福井総裁は市場の混乱が拡大した背景に、日銀の超低金利政策があるとの認識を示した。低金利の円を借りて金利の高い国の通貨に替えるなどして運用していた海外投資家が損失の穴埋めのため保有株を売却、得た資金を円に替える「巻き戻し」が株価や為替の乱高下を招いたとして「巻き戻しの種をまかない政策が望ましい」と、利上げの必要性を訴えた。

 更に「(市場が)完全に元の鞘(さや)に収まらなくても、実体経済に悪影響がないことに確信を持てれば、政策変更のシナリオは変更しなくてよい」と指摘。株価などが元の水準まで回復しなくても、利上げに踏み切る可能性を示唆した。




毎日新聞 2007年8月23日 22時05分 (最終更新時間 8月23日 23時13分)






日銀利上げ見送り:利上げは「10月以降」の見方も

 日銀は早期の利上げを探る構えだが、9月18、19日の次回決定会合に先立ち、欧州中央銀行(ECB)の理事会が同6日、米連邦公開市場委員会(FOMC)が同18日に開かれる。FOMCが政策金利を引き下げれば、日銀の利上げ環境は悪化が避けられない。市場では「9月中は各国首脳の警戒心が解けない」(第一生命経済研究所の熊野英生・主席エコノミスト)ため、日銀の利上げが10月以降にずれ込むとの見方もある。

 その場合、9月に発表される日銀の企業短期経済観測調査(短観)などで景気の足腰を確認することになるが、株安や円高の余波で企業の景況感や消費マインドが悪化も予想されるなど、一難去ってまた一難の状況が続く。



毎日新聞 2007年8月23日 22時08分







日銀利上げ見送り:内閣改造と自民人事で政治圧力強まるか

 日銀が次回以降の政策委員会・金融政策決定会合で利上げに踏み切れるかどうかには、27日に行われる内閣改造や自民党の役員人事も影響しそうだ。自民党内には、参院選での大敗の原因を日銀の金融政策に求める声もあり、人事の結果や今後の政局次第では日銀への風当たりが更に強まる可能性も否定できない。

 現行日銀法は「金融政策の独立性」を明確にしているが、閣僚や自民党幹部による“口先介入”は日常茶飯事。参院選大敗を受けて交代が決まった自民党の中川秀直幹事長は7日、政府の月例経済報告関係閣僚会議で「日銀の政策に(大敗の)責任があるのでは」と苦言を呈した。中川氏は2月に日銀が利上げを決定した際にも議決延期請求権の行使をちらつかせた経緯がある。

 ただ、次期幹事長起用が有力視されている麻生太郎氏は、超低金利が続くことによる経済への悪影響を懸念するなど、日銀の金融政策に一定の理解を示しているとされる。また、内閣改造で財務相など経済閣僚の交代説が浮上するなど、後任人事によって、日銀への風当たりは一変する可能性がある。【川口雅浩】



毎日新聞 2007年8月23日 22時10分







利上げ見送り:「世界的に触れ大きく、注視必要」福井総裁

 日銀の福井俊彦総裁は23日、追加利上げ見送りを決めた政策委員会・金融政策決定会合後の記者会見で「金融市場は世界的に振れが大きい展開で、引き続き状況を注視する必要がある」と述べ、米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題を契機とした証券・金融市場の混乱の影響を注視する考えを示した。

 会合では「日本経済が引き続き緩やかに拡大することを確認」(福井総裁)。日本の金融システムはサブプライム問題で傷ついていないとの認識で一致したものの、今後公表される経済指標や金融市場の状況を丹念に点検するため、金融政策の現状維持を決めた。7月会合に続き、水野温氏審議委員が利上げを提案したが、退けられた。

 日銀は当面、市場の動向を見ながら、9月以降の利上げを探るとみられる。【後藤逸郎】



毎日新聞 2007年8月24日 0時24分





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