聖書に学ぶ神のみことば

teacherが感じ、思ったことなどをいろいろと綴ります。聖書の一節をちょっと添えて。

「硫黄島からの手紙」そして教育基本法

2006-12-15 20:02:04 | Movie&DVD
 愛国心・・・明記しなくても自然に身についていくものですが、ついに成立。

  さきほど、ついに教育基本法改正案が参議院を通過した。法に明記すれば、それに従わざるをえないという危険極まりない「服従の道」を作るK政権以来の大目標が、A政権発足後あっという間にこの国の議会を通過してしまった。それなりに数のいる野党は何をしているのだろう?野党ではないのだ。ほとんどの野党自身が改正に内心は賛成という暗黙の了解が今回の拙速な改正を生み出しているような気がする。
 「死」という犠牲をいとわない社会の復古を狙う二世議員たちに、残念ながらこの国は支配されてしまっている。正直、超えてはいけない一線を超えてしまったという意味で、2006年12月15日は、日本の歴史の汚点となるだろう。「愛国心」、そんなに言葉で飾りたいかな?ちなみに、teacherは愛国心そして郷土愛の塊だ。日本という国を愛しているし、郷土である北海道も心底、愛している。でも、それは間違っても法で強制されるものではない。彼らは法で強制し、従わない者は、法で「矯正」できるとおもっている。強制と矯正、これが教育基本法改正の二重のキーワードなのだ。
 来年の参議院選挙で、自民党が圧勝という事態になれば、右傾化はどんどんと進んでいくことになるだろう。そして軍隊を持てる国、戦争が普通にできる国、徴兵制のある国へと中長期的には変貌を遂げていく。国家による「合法的」な殺人行為を肯定するような人間育成に向っていかないよう、良識をもった教員養成がこれから極めて重要になっていくような気がする。

  折りしも昨夜は、「反戦」がテーマの映画、「硫黄島からの手紙」をみてきた。人の心をただただ疲弊させるだけの戦いがいかに無意味なものであるかを描き切ったいい映画であった。

 伊原剛志演じる西中佐が、手負いのアメリカ兵に、英語で話しかけるシーンは感動だった。そのアメリカ兵を助けるために使った薬が西中佐の部隊に残された最後の薬。アメリカ兵は手当てのかいなく西中佐らに看取られて亡くなるのだが、その後の戦闘で傷ついた西中佐は薬がなく、手当てすることもできず、誰もいなくなった洞窟内で自害する。本当にあった事実である。
 教育基本法が改正されたのは、1947年の基本法成立以来初のことである。60年近い時が経つ。その2年前に終戦。これを歴史のワンステップとすれば、60年をこれから経て日本は世界のどこにいるのだろうか?平和憲法を放棄し、普通に戦争のできる国となった日本が目に浮かぶ。

 いまはただ、この映画がわずかでもいいから「抑止力」となってくれるのではという祈りだけである。

  私は快楽を賛美する。日の下では、食べて、飲んで、楽しむよりほかに、人にとって良いことはない。(伝道者の書8:15)

  聖書には、こういったパラドクスがあります。牧師など宗教者のなかには、旧約に入っている「伝道者の書」を、許せないものとして、聖書の一部として認めないという主義の人もいるとか。詳しいことはわかりませんが、新旧合わせて聖書に見えるパラドクスをいろいろ考えてみるのは悪いことではありません。主義主張に合わないことを抹殺していく行為は、どこに向うか自明の理です。

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 ●防衛庁が防衛「省」に昇格~これもちゃんとA政権のシナリオ通り。「改憲潮流」は見事に海流に乗っているのです。正直、怖い世の中になります。

 3日間穏やかな天気でしたが、明日からはまた雪のようです。