◇ヴィオラの大家 今井信子さんの演奏会を小樽で◇
世界的ヴィオラ奏者、今井信子氏が講師をつとめるヴィオラマスタークラスが、1月4日から10日まで小樽市で開催されている。その一環としてあるのが、このコンサート。14:30からの開演で、高速道路を飛ばし小樽まで行ってまいりました。
正直、2007年1月8日(月曜日)成人の日、全国でもっともぜいたくな音楽を味わったのは、小樽マリンホールに集まった400名あまりの聴衆ではなかっただろうか。期待に違わぬ名演奏。
ヴィオラという楽器は、ヴァイオリンのような派手さがないため目立たない。地味な楽器であり、オーケストラでも人数は、ヴァイオリン奏者の半分から三分の一ほど。
このヴィオラ。現実には、オーケストラ演奏にあって、ヴィオラがいなければ管弦楽そのものが成り立たないという非常に貴重な存在でもある。しかしながら、ヴィオラは、ソロ楽器としてはあまり用いられないし、歴代作曲家にレパートリーも極めて少ない。ましてや、ソロ演奏を職業にしている音楽家は極めて少ない。ちなみに、teacherの親戚にヴィオラ奏者がいるが、ヴィオラでは食べていけないので、音楽教室ではヴァイオリンを教えている。(演奏家としてはヴィオラ弾きだが)
そんな状況下、今井信子さんは、学生時代までヴァイオリンを弾いていたのに、その後になってヴィオラに転向し、現在の地位を築いたある意味で稀有な存在。
(1)モーツアルト ヴァイオリンソナタ ホ短調 K304
(2)ブラームス ヴィオラソナタ第2番 イ長調 OP100
(3)武満徹(細川俊夫編曲) A String Around Autumn
(4)ブラームス ヴィオラソナタ第1番 ヘ短調 OP120-1
今日のコンサートはこの4曲とバッハのオルガン曲をヴィオラとピアノ編曲で。
どの曲もすばらしい演奏だった。1年の音楽ライフの始まりに、こうした演奏会をチョイスした自分に拍手。特に、ブラームスのヴィオラソナタは、滅多に演奏されることはなく、しかも2曲とも聴けるなんて夢のまた夢。いまだに信じられない。しかも、今日、今井信子さんは、1曲目にヴァイオリンで、ヴァイオリンソナタを弾くという特別仕立て。当然ながら、ヴァイオリンも卓越。現在、彼女は、スイス在住で、アムステルダム音楽院、ジュネーブ音楽院の各教授。世界で活躍する人のレベルには驚き。
初めて入った小樽マリンホールは、室内楽や室内オケにピッタリの素晴らしい音響。もしかしてキタラホールよりも優秀かも、そんなふうに思った。また、今日、今井信子さんの伴奏ピアニストをつとめた若手の草冬香(くさ・ふゆか)さんは、抜群に上手く、深く印象に残った。彼女は、きっとこれからピアニストとして大きく羽ばたくだろう。
小樽は夕方からかなりの吹雪。ちょっと怖い高速道路を運転して帰宅。2日間、吹き荒れた強風は収まり、寒くなってきました。それにしても、こんな大家の演奏を、極上のホールで、しかもわずか2500円で聴けるなんて信じられないです。このヴィオラマスタークラス、来年も楽しみです。
明日は

予報です。
いのちを与えるのは御霊です。(ヨハネ福音書6:63)
ヴィオラがソロ楽器としても実に素晴らしい楽器であることを知らされたいい一日でした。天候不順のなか、集まった聴衆はきっとみんないい思いをして家路についたことでしょう。
残念なのは、せっかく海の町にいったのに、海をみることもなく帰ってきたこと。この荒天ではしかたないです
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今日は寒かったです。温かいものが飲みたいですね。