長岡京市観光協会のブログ

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楊谷寺の独鈷水(おこうずい)

2017年03月17日 | 楊谷寺


(独鈷水(おこうずい))

山の上にある古刹・楊谷寺には、神秘的な逸話が伝わっています。

それは平安時代のこと、

楊谷寺を訪れた空海(弘法大師)はこんな光景を見ました。


(独鈷水そばの空海の像)

お堂のそばの溜まり水で、目のつぶれた子ザルの眼を

親ザルが一生懸命に洗っていたのです。

そこで祈祷をしたところ、

17 日目になんと子ザルの眼が開きました。

空海はこの不思議な水にさらに祈祷をし、

眼病に悩む人々のために霊水にしました。

それが独鈷水(おこうずい)です。

この水は目の病を癒してくれる、とたちまち評判になり、

ずっと受け継がれ、現在も汲むことができます。



本堂庫裏(くり)の裏にある水汲み場では、

霊水を求める人の絶えることがありません。

独鈷水の「独鈷」は、本来は「どっこ」とよみ、

密教で使う法具を言います。

先端がとがっていて、これで水を掘りすすめたため

「独鈷」の名が付けられました。



毎月17日は楊谷寺の「ご縁日」。

ご本尊の千手観音様との縁をとりもつ日という、

お寺にとって特別な日です。

楊谷寺では、17日はシャトルバスが出てお参りがしやすくなり、

ふだんは見ることのできないご本尊や「上書院(かみしょいん)」が

公開されたり、特別な法要が行われたりします。

知らず知らず目を酷使していることの多いこのごろ、

「スマホ老眼」なんて言葉も気になります。

独鈷水からパワーをいただいてはいかがでしょう。

※ご縁日について、くわしくはコチラ (楊谷寺HP)