(寂照院。門の両脇が仁王像)
3月1日より、寂照院の仁王像が長岡京市の指定文化財となりました!
仁王像は正式には「金剛力士像」と言い、
口が「あ」の形をして叫んでいるような「阿形(あぎょう)像」と、
(阿形像)
口を「うん」の形に結んで何かに耐えているような表情の
「吽形(うんぎょう)像」があります。
(吽形像)
南北朝時代の制作と見られていて、
その古さもスゴいのですがもっとスゴいのがその像内にあったもの。
仏像には信仰を表すための様々なものが入れられているのですが、
仁王像にはお寺に寄付をした人々の名前を記した紙が入っていました。
そこから、仏像を作った経緯が見えてきたのです。
成立時代もわからない仏像が多いなか、
仁王像は1344年という制作年がハッキリ特定できます。
さらに、入っていた文書の裏側に、
歴史で習った「御成敗式目」の一部が書かれていたのです!
これは、全国で二番目に古い発見です。
紙の貴重な時代だったので、裏紙として使っていたのですね。
そんなスゴい!仁王像ですが、何よりスゴいのが
寂照院に行くといつでも会えるということ。
中の御成敗式目などは別の場所で保管されていますが、
仁王像は変わらぬお姿で私たちを迎えてくれます。
近くで見ると、スゴい迫力!!
間近にみることができる文化財に、触れてみてください。
※仁王像については、コチラもどうぞ!(長岡京市HP 写真ニュース)
※寂照院は、地図では「海印寺」と記されていることが多くあります。