長岡京市観光協会のブログ

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歴史講演会レポート 2.12「乙訓と継体天皇」

2017年02月17日 | 情報


2月12日(日)、長岡京市産業文化会館にて

NPO法人長岡京市ふるさとガイドの会主催の歴史講演会、

「乙訓と継体天皇」が開催されました。

講師は長岡京市生涯学習課の小田桐淳さん。

歴史講演会はいつも人気ですが、

今回はとりわけ多くの方が訪れ、席が足りなくなるほどでした。

今回のテーマは、「継体天皇はなぜ乙訓地域に宮を置いたのか?」

古墳時代の天皇・継体天皇は518年、

乙訓地方に弟国宮(おとくにのみや)を置きました。

ちなみに来年2018年はそれから1500年の節目の年になります。

これまで弟国宮については、

大和政権の中心部である奈良に入ることができなかったため、

その周辺にしょうがなく作った宮だった

と捉えられていましたが、そうではない、とお話しされます。

ポイントは、長男の勾大兄皇子(のちの安閑天皇)。

皇子は弟国宮ができるすこし前に皇太子となっており、

長男を大和に派遣し、それを後方支援するために選ばれたのが

乙訓地域だったのではないか、ということです。

乙訓地域は、奈良に近いことはもちろんですが、

継体天皇と縁戚関係や交流のある

河内・丹波・宇治にも地の利があり、

もともとの勢力範囲と考えられる近江地方にもつながります。

乙訓地域は「交通の要衝」と至るところで耳にしますが、

その重要性を今回も深く感じた講演会でした。