ロシアがグルジアに侵攻しました。
そして、夏といえば終戦、平和祈念の季節です。
というわけで、今起きている紛争についての本。
*あらすじ*
ミラーナはチェチェンで生まれ育ったチェチェン人の少女。
14歳、初めてのダンスパーティに何を着ていくか友達とさんざん悩むが、そのパーティが開かれることはついになかった…ロシアがチェチェンに侵攻してきたのだ。
度重なる爆撃、イングーシでの避難生活、理由なき殺戮や逮捕、拷問、モスクワでの露骨な差別…。
未来の見えないなか、チェチェンの大学に通い続けたミラーナはやがて幸運の切符を手にすることになる。
フランスの学生ボランティア団体であるESF(戦争に巻き込まれたり、政治的・宗教的・民族的な抑圧を受けている地域の学生の手助けをする組織)の手助けによってフランスに留学したミラーナ。
猛勉強の末、ロシア本国の人たちでさえ憧れる名門、パリ政治学院に入学できることに。
ミラーナは平和な環境で勉強しながらも、故郷チェチェンで「自由な」新聞を発行することを夢見て、チェチェンに帰ることを心に誓うのだった。
これ、当然ノンフィクションです。
戦争中の出来事が生々しく書いてあり、平和ボケ気味の日本人にとっては「現代でさえこんな差別意識満載の故なき惨状が繰り広げられているなんて!」って衝撃かも。
これじゃあ北方領土なんて絶対帰ってくるはずないよ…。
プーチンは「チェチェン人はみなテロリスト」って言っているけど、、そんなわけないよなぁ。
しかも「テロ撲滅」を掲げているから他の国も手が出せないし。
チェチェンは石油がとれるので、紛争がおきやすい地域の典型でしょう。
ロシアやりかたが汚すぎるー。
ちなみに、プーチンの手の者に暗殺されたと考えられているジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤは、チェチェン問題を糾弾しようとしたジャーナリストでした。
ポロニウムによる中毒死事件で有名になったアレクサンドル・リトビネンコ氏もプーチン政権とチェチェン問題を批判していたし。
彼が毒物で倒れたのはアンナ・ポリトコフスカヤ事件の真相究明のためにイタリア人教授と会い、会食をしたあとだったそうです。
…言論の自由もないらしい。
正直、著者ミラーナさんの身の安全も心配です。
こんな国が国連安全保障理事会の常任理事でいいのだろか…。
ミラーナさんは本人の努力と精神力もあって運をつかんだけど、それを謙虚に受け止めて周囲の人々に感謝しつつ、絶対に故郷に戻ってチェチェンのために生きたいっていう姿勢がすごいです。
身近な人の死やむごい殺され方を間近で見ているのに…自分だったらそんな勇気が持てるかな??
日本に原爆が落とされた後も、核兵器は使われていないにせよ、世界中で紛争や虐殺が起きていて、人間はなにも学んでいないのかなぁって悲しくなりますね…。
イスラエルなんて、もともと虐げられていた人々が今度は虐殺をしているわけでしょ。
へんにグローバル社会なんて目指さずに、同じ民族・同じ宗教同士でちんまりコミュニティ作って生きていた方が、人間は幸せだったのかも、って思う。
宗教の違いで殺し合うくらいなら、無宗教でよいのに。
そういう点では、日本って宗教先進国だよね。
みんな見習え。
*データ*
著者:ミラーナ・テルローヴァ
訳:橘明美
出版社:ポプラ社
定価:1500円+税(ハードカバー)
ISBN:978-4591099599
そして、夏といえば終戦、平和祈念の季節です。
というわけで、今起きている紛争についての本。
*あらすじ*
ミラーナはチェチェンで生まれ育ったチェチェン人の少女。
14歳、初めてのダンスパーティに何を着ていくか友達とさんざん悩むが、そのパーティが開かれることはついになかった…ロシアがチェチェンに侵攻してきたのだ。
度重なる爆撃、イングーシでの避難生活、理由なき殺戮や逮捕、拷問、モスクワでの露骨な差別…。
未来の見えないなか、チェチェンの大学に通い続けたミラーナはやがて幸運の切符を手にすることになる。
フランスの学生ボランティア団体であるESF(戦争に巻き込まれたり、政治的・宗教的・民族的な抑圧を受けている地域の学生の手助けをする組織)の手助けによってフランスに留学したミラーナ。
猛勉強の末、ロシア本国の人たちでさえ憧れる名門、パリ政治学院に入学できることに。
ミラーナは平和な環境で勉強しながらも、故郷チェチェンで「自由な」新聞を発行することを夢見て、チェチェンに帰ることを心に誓うのだった。
これ、当然ノンフィクションです。
戦争中の出来事が生々しく書いてあり、平和ボケ気味の日本人にとっては「現代でさえこんな差別意識満載の故なき惨状が繰り広げられているなんて!」って衝撃かも。
これじゃあ北方領土なんて絶対帰ってくるはずないよ…。
プーチンは「チェチェン人はみなテロリスト」って言っているけど、、そんなわけないよなぁ。
しかも「テロ撲滅」を掲げているから他の国も手が出せないし。
チェチェンは石油がとれるので、紛争がおきやすい地域の典型でしょう。
ロシアやりかたが汚すぎるー。
ちなみに、プーチンの手の者に暗殺されたと考えられているジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤは、チェチェン問題を糾弾しようとしたジャーナリストでした。
ポロニウムによる中毒死事件で有名になったアレクサンドル・リトビネンコ氏もプーチン政権とチェチェン問題を批判していたし。
彼が毒物で倒れたのはアンナ・ポリトコフスカヤ事件の真相究明のためにイタリア人教授と会い、会食をしたあとだったそうです。
…言論の自由もないらしい。
正直、著者ミラーナさんの身の安全も心配です。
こんな国が国連安全保障理事会の常任理事でいいのだろか…。
ミラーナさんは本人の努力と精神力もあって運をつかんだけど、それを謙虚に受け止めて周囲の人々に感謝しつつ、絶対に故郷に戻ってチェチェンのために生きたいっていう姿勢がすごいです。
身近な人の死やむごい殺され方を間近で見ているのに…自分だったらそんな勇気が持てるかな??
日本に原爆が落とされた後も、核兵器は使われていないにせよ、世界中で紛争や虐殺が起きていて、人間はなにも学んでいないのかなぁって悲しくなりますね…。
イスラエルなんて、もともと虐げられていた人々が今度は虐殺をしているわけでしょ。
へんにグローバル社会なんて目指さずに、同じ民族・同じ宗教同士でちんまりコミュニティ作って生きていた方が、人間は幸せだったのかも、って思う。
宗教の違いで殺し合うくらいなら、無宗教でよいのに。
そういう点では、日本って宗教先進国だよね。
みんな見習え。
*データ*
著者:ミラーナ・テルローヴァ
訳:橘明美
出版社:ポプラ社
定価:1500円+税(ハードカバー)
ISBN:978-4591099599