らぷんつぇる**

日々のささいな出来事をつづったり
本や映画や食べ物の感想を載せてみたり
ひとりごとを言ってみたり。など。

旭山動物園のパン

2009年02月18日 19時07分54秒 | Food
昨日生協で「旭山動物園のパン」なるものを発見しました。

その1.あざらしパン


なかなかよくできてるでしょ。
これは、クリームパンです。
つづきまして、

その2.レッサーパンダパン(略してレッサーパン)


けっこう凝っています。
チョコパンです。

あとほかに、ペンギンパン(あんパン)がありましたが、あんまりひねりのないかんじだったので購入せず。
ひとつひとつ顔が違ってて、つい選んでしまいました。
あざらしは、これかなり美人さんだと思う。

なんかいい年してこれ買うのはずぃかもと思ってたら、レジのおばちゃんにはなしかけられてしまつた。
「あ~これ可愛いよね~私も買ったのよ~今映画もやっているみたいじゃない~」
年齢に関係なく女性うけするのか。

で、お味。
…あんまりおいしくない…。
表面はコンビニのメロンパン風。
中、ちょっと乾いてる。
チョコ、少なっ。

製造元も旭川市のメーカーということで、全国に普及させるべく日持ちを優先したんだなぁってのはわかるんだけど…。
この味でも、こどもは喜ぶと思うけど…。
せめてもうちょっとチョコを増やしてーーーー。

値段:私の記憶が確かなら、122円。

『八日目の蝉』

2009年02月16日 23時51分43秒 | Books
かくたみつよ、ちょ。
ふりんの話です。
…はしょりすぎました。

*あらすじ*
あの人の赤ん坊を見るだけ。これで終わり。すべて終わりにする。
そう思って、浮気相手の留守宅に忍び込んだ希和子は、つい赤ん坊を抱き上げてしまう。
私はこの子を知っている。そしてこの子も私を知っている。
希和子は赤ん坊を家から連れ出すのだった―

名前は、薫。かつてあの人と決めた名前。
希和子は薫とともに全国を転々とする。
友人の家、名古屋の見ず知らずの女の家、エンゼルさんと呼ばれる女性を慕い女性ばかりで集団生活を送る「ホーム」、小豆島…。
そして、あの9月19日。

話は、恵理菜(薫)に続く。


きれいに練られた話です。
浮気の話とか、愛憎劇とか、あまり興味がないんだけど、この話は完成度が高いと思う。
赤ちゃん連れ去っちゃって、ほんとどーすんだよー!!ばかだなー!って思いながら、ドキドキしてました。
連れ去ってしまう方を軸にしても話として充分だけど、その後に連れ去られた方を軸にして話が進むところがなんとも読み応えが。
だって、生まれたばかりで父の愛人に連れ去られて4歳まで育てられた人生って、想像するだけでも…。
そりゃ、本人だけじゃなくて家族や周囲の人間にも大きな影響を与えずにいられないだろうな。

タイトルの『八日目の蝉』は、会話の中に出てきます。
「三日だか、七日だか、ちゃんとは知らないけどさ、ずうっと土の中にいたのに、生まれてきてそれっぽちで死んじゃうなんて、あんまりだって、私、子どものころ、思ったことがあるんだよね」
「でもね、大人になってからこう思うようになった。ほかのどの蝉も七日で死んじゃうんだったら、べつにかなしくないかって。だってみんな同じだもん。(中略)でも、もし、七日で死ぬって決まってるのに死ななかった蝉がいたとしたら、仲間はみんな死んじゃったのに自分だけ生き残っちゃったとしたら(中略)そのほうがかなしいよね」
…あとで、その考え方は恵理菜のなかですこしかわってくるのですが。

緑のきれいなころに生まれるねえ、っていうお医者さんのせりふと
小豆島に渡るフェリーで、恵理菜が島について語る言葉がだんだん島の言葉になっていくシーンがすき。

『対岸の彼女』より、絶対こっち。
というか、『対岸の彼女』はもすこし年をとってから読むべきかな。
角田光代を楽しめるのは女性の特権。
赤ちゃんを産める性って、不思議だなぁ。

*データ*
著者:角田光代
出版社:中央公論新社
定価:1600円+税
ISBN:978-4-12-003816-7

『肩ごしの恋人』

2009年02月01日 15時25分34秒 | Books
やらなきゃいけないことはいろいろあるのに、一山超えたと思ったら、もう緊張感がなくなってしまった。
…先週、修論終わりました。
正確に言うと、まだ教授から手直しを命じられる可能性があるけど。
あとは、2月半ばに発表して、いろいろ副査にけちつけられたらお終い。
攻撃に備えて、いろいろ準備しなきゃいけないしラボでの発表練習もあるのに、、、日曜にラボに来て、誰もいないのをいいことにブログなんか書いてます。

さて、『肩ごしの恋人』。
これは、人から借りました。
特におすすめされたわけでもないんだけど(むしろ「うーん、どっちかというとミーハーな選択かもね~」とのコメント)、そして全然知らなかったんだけど、直木賞を受賞した本らしい。
しかも、ドラマや映画にもなってたらしい。


*あらすじ*
欲しいものは我慢しない、そして女はキレイじゃなきゃ意味がない!と信念を貫く結婚3回目のるり子。
恋にも仕事にものめり込めないクールな萌。
タイプは全く違うけれど、二人は5歳からの親友。
対照的な27歳の女二人が様々な人との出会い、別れ、環境の変化を通して探していく幸せの形とは…。


いやー、なんか、読んでて腹が立ちました。
いらいらした。ムカムカした。自分の中で直木賞の価値が韓国ウォンなみに一気に下落した。
って、言いたい放題。

でてくる人間にまったく共感できないのは仕方ないとしても。
でてくる女性がすべからく「~わ」「~わよ」「~かしら」で話すのが理解できない。
おばさんならまだしも、27歳って設定だよ???
口調によっては「~わ」も使うこともあるけど、(例:「あー、だめだわ↓」「そんなん知らんわ(怒)」)後輩を叱るのに「注意してもらわなければ困るわ」とか、「まったく、頭にくるわ」とか喋る27歳っていまだかつて見たことない。
いやいや、一部のアッパーな層にはいるかもしれないしるり子はキャラクターとしてありとしても、オス化進行中の萌は、ありえない。ないない。
この作品に限らず、なぜか本の中には「わよ」女人口が多い気がするけど、、不自然だよ。

で、この話を書いているのは女性(1955年うまれ)。
読みながら、女が女を区別する(『対岸の彼女』)ってこういう感じかーと思った。
本の中では、27歳っていうのが、もはや女としての賞味期限切れ間近みたいな書かれかたをしていて(たとえばるり子が派遣会社に受付嬢や秘書の仕事を紹介してもらいに行っても、「先方は若い女の子を希望している」と言われてしまう)そこもなんかいらっとするポイントではある。
自分はまだ働いていないしそんな体験もしていないから言えることなのかもしれないけど。
古い。古いよ。

そんな扱いをされても、自分への自信をまったく失わずに強気に生きていくるり子はある意味すごいんだけど。
でも、発言・行動・考え方、27には思えない。
30代後半でしょ。

で、文句たらたらなんだけど、最後は意外と悪くなかったかな。
おいおい、それでこれからどーすんの!って展開であることは確かなんだけど、ひとすじの光が見えたというか。。。

江國香織が巻末の解説書いているんだけど、江國さんとテイストは同じかも。
うーん、にしてもこれが直木賞とは納得が、いかない…。

ところで、読んでてなぜか、この本を貸してくれた人が登場人物の女性達とすごく脳内シンクロしてました。
登場人物のだれともタイプは似ていない上、登場人物と著者の間くらいのまったく関係ない年代なのに、なんでだろう。
私は彼女のことがけっこう好きだけど、たまーに「あっ、女が女を値踏みしてる…」と思わされる瞬間が過去に数回あったからかも。

いやーなんかいろいろと、こわっ。
今までさばさばした環境にいた人は、社会に出る時気をつけて。

*データ*
著者:唯川恵
出版社:集英社(集英社文庫)
定価:600円+税
ISBN:4-08-747744-4