らぷんつぇる**

日々のささいな出来事をつづったり
本や映画や食べ物の感想を載せてみたり
ひとりごとを言ってみたり。など。

『青いパパイヤの香り』

2006年11月26日 11時41分17秒 | Movies
アカデミー賞外国語映画部門とカンヌ映画祭新人監督賞受賞作品。
ベトナム映画ってあんまり見たことないので、味見のつもりで見てみた。

*あらすじ*
サイゴンのとある資産家の家に10歳の少女ムイが奉公人としてやってくる。
死んだ娘と重ね合わせてムイを可愛がる女主人、放浪癖のある旦那、なくした夫を想い続け2階に引きこもるおばあさん、3人の息子。
ムイは先輩女中に教わりながら仕事をこなしていく。
そんな日々のなかで、ムイは長男の友人クェンに淡い恋心を抱くのだった…。

ベトナムの金持ちの家ってこの映画で初めて見た。
ベトナムと言えばベトナム戦争、というドロドロしたイメージしかわかない人は、この映画をみたらイメージ変わると思う。
出てくる人が素朴で微笑ましい。
女主人っていうと意地悪そうな感じがするけど、ここに出てくる女主人は優しくてしっかり者。
有り金全部もってふらふら家出するダメ親父をも許す懐の深さを持ち、旦那の代わりに商売をきりもりする。
それにしてもなんなんだこのダメ親父…。

映画のそこここにあー、日本と同じアジアの国なんだな、と思うところがある。
おばあさんが木魚を叩いてたり、お金がなくてもとりあえず米は必要!ってとことか、あと映画中で演奏している音楽の感じとか。
庭にでっかいトカゲがいっぱいいるところとか、パパイヤを料理しているところとかはさすが暖かい国!って思うけど。

父ちゃん4度目の家出までは割と面白く見られたけど、後半はちょっと眠かった。
とにかくセリフが少なくて、なんでそこで何も言わないんだよって思うシーンがいっぱいあった。
ようするにムイは幸せになりましたとさ、っていう解釈でいいのかねえ。

この映画の一番の見どころは繊細なカメラワークだと思う。
陰影の使い方とか、きれい。
でもよく見ないと何を撮しているのか、何を意味してるのか分からない。
とにかくセリフが少なめだから、感覚をとぎすまして見なきゃいけない映画だなとおもった。 


*データ*
監督:トラン・アン・ユン
出演:トラン・ヌー・イェン・ケー、リュ・マン・サン、グエン・アン・ホア
初公開年月:1994年8月
上映時間:104分
制作国:フランス/ベトナム



『裸足の1500マイル』

2006年11月26日 11時12分34秒 | Movies
*あらすじ*
アボリジニーと白人の混血であるモリーと妹のデイジー、そして従姉妹のグレイシーはアボリジニーの母と一緒に暮らしていた。
しかし当時の「混血児は保護し、白人社会に適応させなければならない」という隔離同化政策によって3人は母から引き離され、施設に送られてしまう。
施設では彼らを労働者や家政婦として使えるようにするための教育がなされていた。
3人は母に会いたい一心で施設を抜け出し、はるか2400km先の故郷を目指すのだった…。


母親から引き離されるシーンを見て、
北○鮮を連想してしまうのは私だけじゃないはず…。
だってやってること同じだもん。
強制的に親から引き離して、自分たちの思想を吹き込み、都合良く使える人間を作るってとこが。
こういう非人道的なことに敬虔なキリスト教徒(シスター)が手を貸しているのには本当にぞっとする。
彼らにとってはキリスト教徒じゃない人間は、人間ですらないんだろうなと思ってしまう。
奴隷制度の時も、野蛮な風習から解放され教会に通えるのだから黒人たちは幸せだ、って立場をとっていたみたいだし。
むりやり宗教を押しつけられるのって見てるだけでも我慢できない!

あと、この映画を見たらきっと誰もが思うこと…。

…裸足じゃないじゃん。
3人は歩いて故郷を目指すのですが、最初から最後まで靴を履いてます。
むしろ、「保護」される前が裸足。
なんでこんなタイトルなのかなー、イメージ??
ちなみに原題は「Rabbit-proof fence」(ウサギよけフェンス)。
これは3人がウサギよけフェンスをたどって歩くことからなんだけど、これも今ひとつ。
もうちょっといいタイトルつけようよー、名前は大事だよー?

映画に登場する白人にいらいらしつつも(結構感情移入してる)、モリーの凛々しさとオーストラリアの広大な風景は圧巻でした。
モリーはすごく強い目をしていて、うっとり。
これ、実話で、モリーやデイジー、グレイシーは実在の人物。
こういう政策がとられた世代は「空白の世代」と呼ばれて、今もアイデンティティの喪失に苦しんでいるそう。
もう、モリーとかデイジーとかいう名前からしてアボリジニーの名前じゃないだろうし。
アボリジニーの現状には詳しくないけど、知れば知るほど胸が苦しくなりそうだー。

*データ*
監督:フィリップ・ノイス
出演:エヴァーリン・サンピ(モリー)、ローラ・モナガン(グレイシー)、ティアナ・サンズベリー(デイジー)
初公開年月:2003年2月
上映時間:94分
制作国:オーストラリア
公式サイトはこちら→裸足の1500マイル

くだものぱん

2006年11月24日 16時43分59秒 | きょうのできごと
今日は医療科学類の卒研発表があったので見に行きました。
なんだか見てても緊張しました…明日は我が身!
気を引き締めてがんばらねば。

で、ごはんは久しぶりに二学方面へ。
先輩ふたりと「こなくり」のパスタランチを食べた。
「こなくり」の店員さんが感じ良くなっていてびっくりしたー。
前は「さっさと食べてさっさと出て行け」みたいな感じだったのに、今日は終始にこやかだった。
先輩がランチの券とソフトクリームトッピングの券を買って、ランチについてくるエスプレッソをアフォガートにしてもらってた。
前だったら「面倒くさいこと言いやがって」的態度をとっていたであろうところを、にこにこしながら「今作りますか?食後にしますか?」って…すごいサービス精神の向上!
二学の「こなくり」がリニューアルして怖いくらい店員さんがにこやかになってたのもびっくりしたけど、三学の本店は前がひどかっただけに衝撃でした。

久しぶりにあの付近にいったので、珍しい食べ物を買い込む三人であった。
写真の左奥・みかんぱんは「こなくり」で先輩が買ったやつ。
手前右・りんごぱんは私が三学パン屋で買った。
もっとフルーツシリーズがあったら面白いなあ。

『タッチ』

2006年11月23日 14時24分53秒 | Books
まんがの方のじゃありません…。
『アルジャーノンに花束を』とか『ビリー・ミリガン』シリーズで有名なダニエル・キイスの本。
あんまりきいたことなかったけど、図書館で発見したので読んでみました。

*あらすじ*
結婚4年目のバーニーとカレンは不妊に悩んでいた。
カウンセリングも成果をあげず、二人の関係はしだいにぎくしゃくしていく。
そんな時、バーニーの務めている職場で放射能がもれる事故が発生した。
関係者である友人や会社側は「汚染は最小限にくい止められ、拡がっていない」と言うが、バーニーとカレンの体には吐き気や火傷のような炎症などの異変が現れる。
その上、この最悪の状況下でカレンの妊娠が発覚。
放射能の影響を受けているかもしれない、この子は生まれてくるべきなのか…。


こんな感じの「あらすじ」がカバーに書いてありました。
これだけ書けば、この話について語り尽くした感があります。
今まで読んだキイスの作品とはちょっと違った感じがしました。
うーん、なんでだろう。

ちょっと予想と違ったのは、ふたりが自分たちの体と子供の問題について悩み向き合っていくのが中心の話かと思ったらそうじゃなくて、バーニーとカレンが偏見・悪意に満ちあふれた街の人とどう関わっていくかが中心だったこと。
街の人たちは、バーニーやカレンが気づいていなかったとはいえ放射能のついた体でスーパーや美容院を訪れそこを汚したことを許せない。
バーニー自身も、彼らの態度に憤然としながら、彼の家に汚染を持ち込んだ友人を許せないでいる。
そういう「憎悪」が書かれたところが一番怖い。
下手なホラーより怖い。
やっぱり世の中で一番怖いのは人間だよねえ。
だんだん壊れていくバーニーも怖い。

今までのキイスの本と違うなと思ったのはそういうところなのかも。
これって、ホラーだよ。
街の人たち全員がある日急に敵になってしまう、みたいな。
そんな暗澹とした雰囲気の中、生まれてくるこどもとその子を宿したカレンだけがただひとつの光として描かれているような気がする。

*データ*
著者:ダニエル・キイス
訳者:秋津知子
出版社:早川書房
価格:1680円

『ヨーロッパ・ヨーロッパ 僕を愛したふたつの国』

2006年11月21日 18時07分19秒 | Movies
暗黒の時代を何度もの奇跡に救われて生きのびたユダヤ人、ソロモン・ベレルの実体験を元に映画化した作品。
戦争物だけど、あんまり湿っぽくなさそうなので見てみました。

*あらすじ*
ドイツに住むユダヤ人の少年、サレクはナチスによる迫害を免れるため家族と共にポーランドへ移り住む。
しかし、ポーランドにもナチスが迫ってくる。
サレクの家族は、サレクとそのすぐ上の兄を逃がすが、二人は離ればなれになってしまう。
ひとりソ連兵に救われたサレクは孤児院に入れられ、そこで徹底的な共産主義の教育を受ける。
やがてそこにも戦火が迫り、サレクは生きのびるために「自分は純粋ドイツ人だ」と嘘をつく。
必死でユダヤ人であることを隠すサレクだったが、皮肉にもヒットラーユーゲントに入れられることに…。

主人公、ラッキーすぎます。
こんなにつきまくってていいのか?というくらい幸運です。
実話だとは思えないくらい。
必死で生き残ろうとする彼は「コウモリ」みたいで決して褒められたことをしているわけではないけど、こんな状況下なら誰も責めることなんかできないですよね…。
「自分の信念のために死ぬ」か、「とことん生き残ることを考える」か。
どっちも人間らしいと思う。
ただ、あまりにも彼が運良すぎるのでちょっと見てて腹が立ちましたが。
まわりでいっぱい人が死んでるのに、この人だけこんなにラッキーでいいのか??!!
特に一番最後の「ラッキー」。あれは、、、タイミングよすぎるってば。
しかもこれ実話だよ?!!!何度も言う!

サレクがユダヤ人に何が起きているのか知ってからの苦悩の描写は、この映画に多少深みを加えていると思うけど…結局あまり伝わってくるものがなかったような。
波瀾万丈を純粋に楽しむにはいいかもしれない。

ちょっとよかったセリフ
(友人になったドイツ兵が元役者であると聞いて)
サレク:「他人を演じるのって難しくない?」
ドイツ兵:「自分より楽さ」

*データ*
監督:アグニエシュカ・ホランド
出演:マルコ・ホーフシュナイダー、ジュリー・デルビー
初公開年月:1993年4月
上映時間:111分
制作国:フランス・ドイツ


変“漢”ミスコンテスト

2006年11月20日 14時10分53秒 | いまどきのにほん
メールや書類作成中にうっかり間違えた変換ミスのコンテストをやっています。
…これ、かなり面白いです。
今研究室のため、爆笑するわけにもいかず肩を震わせています。
たとえば、
「追記文に載っているから参照お願いします」→「つい気分に乗っているから三唱お願いします」とか、
「花屋で献花買って行くね」→「花屋で喧嘩勝って行くね」
とか。

私が一番好きなのは
「一緒に居れば居るほど好きなんだなって思う」→「一緒に入れ歯煎るほど好きなんだなって思う」

…どのくらい好きなのか全然わからんよっ!!

選りすぐりの作品が載っているので必見。
寄稿者のコメントも面白い。

作品はこちら→漢検 変“漢”ミスコンテスト

「MC展」

2006年11月18日 17時45分33秒 | Exhibitions
MC展に行ってきました。
筑波大芸術研究科修士課程の学生さんの作品展です。
洋画、日本画、版画が展示されてました。
自分と年の近い人がどんな絵を描いているのか見られる機会があるっていいことですねえ。
この中から将来の有名画家が出るかもしれないし…?
見た作品の中では「はなちらし」という日本画が素敵でした。
同じ作者の「あめふらし」もいいけど、ちょっと色調が暗いので、薄暗い中に桜の花びらが散っている「はなちらし」の方が好きです。
ただ絵を見ただけじゃ素人にはぴんとこない絵が結構多かったので、描いた人のコメントとか聞けたらいいかなーと思いました。
見る人それぞれで感じるものなんだろうけど、、、そういうの下世話なのかなー。
抽象画は素人には踏み込めない世界だとつくづく思います…。
そういうわけで抽象画はあまり好きでない。…疲れるし。

*information*
会期:11月14日(火)~11月19日(日)
場所:茨城県つくば美術館
入場料:無料

微生物カード

2006年11月15日 18時43分38秒 | いまどきのにほん
山口県の微生物専門博物館がトレーディングカードを作ったらしい。
その名も、
「単細胞遊戯マイクロ王!」
…ネーミングは微妙…
だけど、こういうネタは嫌いではない。
みどりむしさんとかぞうりむしくんが出てくるらしい。
その他に、顕微鏡などの特殊カードもあり。
まだ販売はしていないようですが、、、マニアな世界だなあ。
こういうのって「もやしもん」の影響もちょっとはあるのかな?

asahi.comの記事はこちら→戦うのはカブト虫でなくゾウリムシ 微生物ゲーム誕生

必修科目履修漏れ

2006年11月13日 18時33分36秒 | いまどきのにほん
うちの高校ほんとに大丈夫なんだろうかー。
いまさら卒業生のぶんまで調べられて、卒業取り消し、とか追加履修、とかになったら困るんだけど。
私立は関係ないのかねえ?

妹が何も言わないところをみるときっと大丈夫なんだろうな…と思いつつ
科目名と内容が明らかに一致していない授業もあったよーな…。
まあ、黙っていればばれるまい。