春の山道を歩くと、どこからか鳥のさえずりが聞えます。後ろからトラックが埃を巻き上げながら通り過ぎていきます。モノトーンでしか思い出せないこんな40年前の春の日を、カラーで思い出させてくれる場所が、島田市大草にあります。
道の先にあるのが釣耕苑。道元禅師の句、釣月耕雲(雲を耕し月を求むる=自然に親しみ自然とともに生きる)から命名された邸宅です。
もとは現在の島田市川根町笹間下(桑ノ山)にあった庄屋屋敷児玉家を、苑主が元のように移築したもの。その建坪は母屋とその周りを含めて150坪にもなります。さらに西側には能楽堂を増設。文化の香る山里のお屋敷です。
今はちょうど、南画の大家「直原玉青」画伯の"松竹梅"の襖絵が公開されています。今から10数年前に画伯がこの地で襖絵を描いた時、墨で書かれた梅の花に、突然舞い込んできた蝶がとまったという襖絵です。
お茶をいただきながらその時の取材をもとにした番組を見たのですが、蝶が墨で描かれた梅の花から花へ移っていく様子が収録されていました。最初CGかと思いましたが、その当時はこんな精細なCGなどありませんでしたから、蝶は画伯の梅の花を本物だと思ったのでしょう。お茶の後で、私もその吸い込まれるような墨の梅をゆっくり鑑賞しました。
道の先にあるのが釣耕苑。道元禅師の句、釣月耕雲(雲を耕し月を求むる=自然に親しみ自然とともに生きる)から命名された邸宅です。
もとは現在の島田市川根町笹間下(桑ノ山)にあった庄屋屋敷児玉家を、苑主が元のように移築したもの。その建坪は母屋とその周りを含めて150坪にもなります。さらに西側には能楽堂を増設。文化の香る山里のお屋敷です。
今はちょうど、南画の大家「直原玉青」画伯の"松竹梅"の襖絵が公開されています。今から10数年前に画伯がこの地で襖絵を描いた時、墨で書かれた梅の花に、突然舞い込んできた蝶がとまったという襖絵です。
お茶をいただきながらその時の取材をもとにした番組を見たのですが、蝶が墨で描かれた梅の花から花へ移っていく様子が収録されていました。最初CGかと思いましたが、その当時はこんな精細なCGなどありませんでしたから、蝶は画伯の梅の花を本物だと思ったのでしょう。お茶の後で、私もその吸い込まれるような墨の梅をゆっくり鑑賞しました。