劇場彷徨人・高橋彩子の備忘録

演劇、ダンスなどパフォーミングアーツを中心にフリーランスでライター、編集者をしている高橋彩子の備忘録的ブログです。

行政刷新会議事業仕分け対象事業についてご意見をお寄せください

2009-11-18 04:13:30 | その他
「行政刷新会議事業仕分け対象事業についてご意見をお寄せください」とのこと。
案の定、舞台芸術関係の予算が、ピンチにあります。
私は下記のようなメールを書き送りました。19日にひとまず会議が行われると聞いたので
かなり疲れがたまって眠くて、ライターのくせに感情の先走った非論理的な文章ですが、
たぶん、書かないよりは書くことが大事かと思い・・・(論理的な文章ならなお、よろしいかと存じます)。
ご賛同くださる方の参考になればと思い、掲載します。
メールを送るなら、件名に事業番号と事業名を書くのをお忘れなく。
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文化関係への予算――独立行政法人日本芸術文化振興会、
芸術家の国際交流等(芸術家の国際交流、伝統文化こども教室事業、学校への芸術家派遣、コミュニケーション教育拠点形成事業)――などの
予算要求の縮減が検討されていることを知り、メール致します。

現代社会の諸問題の原因には往々にして、コミュニケーション不足や想像力の欠如が考えられます。
舞台芸術こそ、その穴を埋めることができるものです。

現代日本が教育に力を入れなければならないことは、間違いないでしょう。
舞台芸術にはそのために必要なことのほとんどすべてが存在しています。
舞台上に展開する素晴らしい内容はもちろんのこと、
たとえば一定の時間をじっとしていること・不特定多数の他者への配慮・物事を注視し考えることといった、
社会的人間として必要な事柄も、ここで身につけることができます。
また、人の体のリアルさや美しさ、驚くべき可能性をも知ることができます。

娯楽の少ない時代に比べ、舞台芸術の浸透度が下がっているのは承知しています。
無縁の生活をしているひとの税金も、ここに使われている。
安く、手軽に娯楽を作り、あるいは享受できる時代に、
舞台芸術が縮減の検討対象になるのは、ある意味では自然ななりゆきかもしれません。

ですからどうぞよくご検討いただき、そしてご判断いただきたいのです。
お手軽でない芸術だからこそ、長い時間をかけて育まれた文化だからこそ、
ただの知識や情報の集成とは異なった、知力・想像力を育てることができる。
いつでもどこででも手に入る情報とはまったく違う、
一生の記憶に残るような大きな体験が、ここにはある。
そしてこうした生の芸術は、一度絶やしてしまったら、
容易に復活させることができないのです。

このような文化を、一部の人しか享受できないことが、大きな問題です。
浸透していないのなら、より多くの人、より幅広い層に浸透させるよう、
敢えて今こそ、いっそうの予算を使うべきです。
これは、真に豊かな日本を実現するための投資のようなものではないでしょうか?

ぜひ舞台芸術へ、予算を割いてください。割いた以上のものが返って来ます。
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以上

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