ぱたぱた仙鳩ブログ

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第57回 徳島彫刻集団野外彫刻展

2019年10月06日 | 日記

10月6日(日)、井下俊作先生からご案内をいただいたので、午後に標記を見に徳島城公園に出かけました。雲一つない快晴で、10月にしては暑すぎる日でしたが、井下先生は元気に出迎えて下さいました。先生の作品のタイトルは毎年「A MESSAGE TO THE EARTH」というもので、身の回りにある、不要にされた物品を活かしてECOを訴えています。今年は、徳島城公園で最も巨大なクスの木を自分の彫刻とコラボさせたスケールの大きな作品でした。クスの木の周りに、白いロープが張られて、木の作品が数点置かれています。

枯木と木製のテーブル・椅子、バイオリンです。

バイオリンは、知り合いのお子様が使っていて壊れてしまったものだそうです。木には小さな椅子もくっつけられています。すべて木の恩恵によって作られる製品です。

「かおりのやかた」と名付けられたオブジェは、透明アクリル箱の中にクスの木のチップや材木が入れられて、その芳香も楽しむ仕掛けになっていました。この箱も、穴があいてしまった不良品として処分されたものだそうです。先生はその穴を逆に活用していました。クスの木は樟脳の原料です。防虫剤や芳香剤、棺桶などに使われます。木は人間の生活にこのような形でも貢献します。ご希望の方が持って帰れるように、クスの木のチップが袋に入って籠に入れられていました。

枯木に鳥の止まったオブジェもあり、最後に見るのが、クスの木につながったワイヤーと酸素ボンベです。私たちが呼吸のために不可欠な酸素も植物が作ってくれるものであることを表現しています。

人間の生活が木によって助けられていることを感じさせるオブジェでした。先生、ありがとうございました。

この他の彫刻をいくつかご紹介します。二人の人をあらわしているのでしょうか。美しい造形でした。

大きな唇が印象的な石彫。

池の中に浮かぶボートに乗った犬の彫刻。目にLEDが入っていて光ります。

池の岸辺にあったヒガンバナのようなキノコのようなオブジェ。緑の中に映えていました。

カエルと水蓮をモチーフにしていた金属彫刻。

巨大なテントウムシのようなオブジェ。

彫刻展は全部で28作品あり、とても楽しめます。11月8日(金)まで開かれていますので、ぜひお出かけ下さい。

なお最後に、彫刻展とは関係ないのですが、鷲の門広場の隅に最近建てられた、四宮生重郎さんの自筆の書を彫った記念碑もご紹介します。今年の5月2日にこの広場で一緒に書道パフォーマンスを楽しんだ四宮さんの仲間の皆さんが建てられたものです。彼は阿波踊りのレジェンドでしたが、残念ながら1か月ほど前に亡くなられました。書も美しく、まるで彫刻作品のような石碑です。こちらもぜひ一緒にご覧ください。