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詩人PIKKIのひとこと日記&詩

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太田昌国のコラム : 植民地主義克服の新たな動き―オランダから

2021年03月10日 | 気狂い国家


 ●第53回 2021年3月10日(毎月10日)

 植民地主義克服の新たな動き―オランダから

 

 新型冠状病毒肺炎一色に染められた2020年の出来事のなかで際立ったのは、米国発の「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大事だ)」運動だった。それは、白人警官が黒人青年の首を膝で押さえつけて扼殺するという許しがたい悲劇から派生したものではあったが、抗議の運動は米国内のみならず世界各地に波及した。そこで問い質されたのは、奴隷制や植民地主義、総じて人種差別が「過去」のことではなく、現在なおこの世界秩序の根幹を支えているのだという現実だ。

 この現実を、折からの冠状病毒肺炎禍のなかに据えると、事態の本質が改めて鮮明になる。ここを生き延びるための「予防、医療、ワクチン、給付金……」などの諸手段が、どこの誰に保障されていないかを考えると、地域・民族・仕事の種類・性別・年齢などが壁となって立ちはだかって、本来的に弱い立場にいる人びとが苦しむ構造が世界的かつ(どの国にあっても)国内的に出来上がっていることがわかる。

 この構造が国際的な広がりのなかで明らかになったのは、今から20年前の2001年に開かれた「国連ダーバン会議」(写真)においてだった。そこでは、奴隷制と奴隷貿易は「人道に反する罪」であり、植民地支配は、従来は「合法」とされてきたとしても、過去にさかのぼって非難されるべき史実であることが宣言された。アパルトヘイト(人種隔離)体制が廃絶されて10年と経たない南アフリカ共和国の都市・ダーバンで開かれたことでも意義深いこの世界会議の重要性は、直後に米国で起こった「9・11」同時多発攻撃と、それに続いた「対テロ戦争」の陰に隠されて、十分に報道されることがないまま今日に至っている。

 だが、この問題意識を持ち続けていれば、はっきりと理解できる事柄が時々ある。現在の日本が周辺のアジア諸国とどれほど異常な関係にあるかを振り返るなら、76年前に終焉を迎えたはずの植民地支配と侵略戦争に関わって戦後の日本社会が果たすべきであった誠意ある清算を為していない現実が見えてくる。

 同じく植民地帝国であった欧米からは、日本の例とは異なる方向性をもつ動きが時々伝えられる。植民地主義の清算とは、政治的・経済的な、加えて人権回復の分野に限られるものではない。旧植民地から略奪あるいは売買や「贈与」によって旧宗主国に持ち出された文化財や書籍の返還も、重要な課題である。今年1月11日付けの「しんぶん赤旗」は、『「歴史的不正義」と向き合うオランダ』と報じた。オランダがスペインの支配下から脱したのは1581年だったが、その時すでにスペインは現在のラテンアメリカ地域に広大な植民地を経営していた。オランダはそれに倣って海外進出を急ぎ、ニューイングランド、インドネシア、カリブ海諸島、南アフリカのケープ、南米のスリナムなどを植民地支配した。

 2020年10月、オランダの人権活動家や博物館の専門家から成る委員会は、旧植民地の住民の同意のない文化財の持ち去りは「歴史的不正義」であり、無条件に原産国に変換すべきだとする勧告書を発表した。この勧告書の英語版 “Return of Cultural Objects : Principles and Process-National Museum van Wereldculturen ( NMVW). 2019” を、ネット検索するとすぐ入手して読むことができるところが、私たちが生きるこの時代の得難い利点だとつくづく思う。

 オランダの国立世界文化圏博物館(写真)所蔵NMVWの所蔵品43万6000点のうちほぼ半数が旧植民地由来のものだという。インドネシアに関連する所蔵品は17万4000点に上るそうだ。「無条件の返還」を勧告している点が、他の欧州諸国の返還方針と際立った対照をなしている。

 勧告書を出した委員会の議長は、南米スリナムの人権活動家リリアン・ゴンサルベス=ホ・カン・ユーという人物だが、これもネット検索すると、中国系の末裔の女性だと知れる。

 これら文化財の無条件返還を強く推し進めてきた研究者は、世界各地で現地調査する過程で、「大切な文化遺産のほとんどが欧州と北米にある」という憤りと嘆きの言葉を聞いたと語る。だからといって「罪の意識に基づくのではなく、責任を果たすことが必要だ」という言葉にも説得力がある。ひとつの事実から、さまざまな方向へ広がる問題が派生していく。それを積み重ねていく作業の力を信じたい。



きっこ @kikko_no_blog

2021年03月10日 | 気狂い国家

自民党から出馬すると報じられてる森下千里、ツイッターでどんな人をフォローしてるのか見てみたら、杉田水脈、櫻井よしこ、ケント・ギルバート、佐藤正久、阿比留瑠比、和田政宗‥‥って、完全にイカレてるわ!(笑)

 

山田真貴子って総務省の退職金を満額で5000万円以上も貰ってる上に、これまで何度も横滑りするたびに数千万円の退職金を懐に入れていて、莫大な年収と合わせると5億円以上も荒稼ぎしてたんだとさ。これが全て税金なんだからシャレにならない。「税金泥棒」とはコイツのための言葉だろう。

 

「国際女性デー」の8日に発表された「ジェンダーに関する差別発言」年間ワースト1位は自民党の杉田水脈氏、2位は森喜朗氏、3位は足立区議の白石正輝

「NTT澤田純社長、総務省接待問題で15日に参考人招致」って、はぁ? 同じ総務省の同じ人物を接待したのに、38回も接待した菅正剛は参考人招致されずに、どうして3回接待しただけの澤田純が招致されるの? それならまずは菅正剛からだろ? 総理大臣のバカ息子って、そんなに特別な存在なの?

 

サキイカの白くて柔らかいやつを1袋買って来て、醤油、みりん、コチュジャンを大さじ1ずつ、ゴマ油と砂糖を小さじ1ずつ、一味唐辛子と粉末のカツオ出汁を少々、これを全部まぜたタレで和えて、冷蔵庫で1時間ほど寝かせたら、焼酎や泡盛のロックにも日本酒にも合うバツグンのおつまみができます♪

都民には「不要不急の外出は控えろ」「中高生は修学旅行に行くな」「大学生は卒業旅行に行くな」と命令しながら「東京五輪は開催する」と強弁し続ける小池百合子。さすがは日常会話レベルのアラビア語も話せないのに5年制のカイロ大学を4年で首席卒業したと言い張っているペテン師だな。


大失敗に終わった東日本大震災復興事業 – 被災地の復興を妨害した東京五輪一世に倦む日日

2021年03月09日 | 気狂い国家

大失敗に終わった東日本大震災復興事業 – 被災地の復興を妨害した東京五輪_c0315619_16242818.png東日本大震災の復興事業は大失敗だった。そう総括することができる。総額37兆円の復興予算を投じ、そのうち「住宅再建・復興まちづくり」と「産業・生業の再生」に21兆円の巨費が投じながら、被災地では大規模な人口減少が起き、特に若年人口が失われる結果になってしまった。陸前高田市では人口の2割が減少、釜石市でも2割減少、大槌町では3割減少、南三陸町でも3割減少、気仙沼市でも3割減少、女川町では4割減少となっている。人口が減ったら、特に若年層が流出して戻って来なかったら、復興など全くできず、過疎化が進んで衰滅に向かうのは当然のことだ。10年後、20年後は今よりもっと減っているだろう。復興の当初から予測され危惧されていたことだが、莫大な費用をかけて巨大堤防と高台・かさ上げ造成地が整備され、ピカピカのニュータウンが建設されても、そこは人のいない廃墟のゴーストタウンになるだけだ。復興とは何なのか、誰のための復興なのかと、ずっと問われ続けてきたが、日本人は初発の誤りを修正できないまま10年間の時間と21兆円のお金(税金)を無駄にしてしまった。

朝日新聞の3月8日の紙面に、次のような記事が載っている。

大失敗に終わった東日本大震災復興事業 – 被災地の復興を妨害した東京五輪_c0315619_16244021.png菊池由貴子さん(46)は震災翌年に「大槌新聞」を創刊、一人で書き続けている。復興する様子を町民に知らせたくて書いているうち、「これって復興なの?」と疑問を持つようになった。東日本大震災復興基本法の「基本理念」が菊池さんは大好きだ。「災害復旧に活力ある日本の再生を視野に」「二十一世紀半ばにおける日本のあるべき未来を目指して」(略)だが、都市基盤は整ったものの空き地だらけ。人口は3割減。ぴかぴかの過疎の町だ。「日本のあるべき姿になってない。なぜこうなったのか」。菊池さんは町の復興計画の戦略会議で委員を務めた。「コンパクトなまちに」『施設の統合を」 。人口減少を強調するあまり、議論が後ろ向きだと感じ、「人口減にあらがう計画を作らないと意味がない」と訴えた。役場職員や議員に、「前より絶対いい町にしなければ、多くの犠牲者や支援してくれた人たちに申し訳ない」と、筆で叱咤激励した。だが、役場はインフラ整備や被災者のケアに追われ、なりわいや町の魅力づくりを考える余裕がない。住民も元の生活を取り戻すので精いっぱいだった。


大失敗に終わった東日本大震災復興事業 – 被災地の復興を妨害した東京五輪_c0315619_16292738.pngこの菊池由貴子のコメントに同感だ。重要で本質的な問題を衝いていると思う。また、この問題点は当初から言われ、岩波の世界などでも繰り返し指摘されてきた急所だった。NHKの鎌田靖もNスペの放送で何度もこの趣旨の異議を発信した。21兆円ものインフラ投資と産業支援の巨費を注ぎ込みながら、復興事業は被災地をゴーストタウンに変える役割を果たしただけだった。それを中止することができず、修正することもできなかった。日本の自滅の姿そのものが映し出されている。復興事業のプロセスは、むしろ、被災地に住んでいた市民を、特に若い世代を、被災地から都会に追い立てる方向に促したとしか思えない。菅直人政権の下で行われた復興構想会議の議論と結論そのものが、全く被災地の人々に内在したものではなく、被災地に暮らす者を疎外した内容だった。そこには、国交省公共事業の十八番であるところの、ゼネコンに湯水の如く国家予算をぶち込む土木インフラ建設の発想しかなく、また、限りなく地方自治体の予算を削減することを目的とした貧相なコンパクトシティの「理念」しかなかった。根本的にコンセプトが間違っていた。


大失敗に終わった東日本大震災復興事業 – 被災地の復興を妨害した東京五輪_c0315619_16250362.png復興構想会議の案、すなわち官僚が作成したマスタープランには経済学の考え方がなかった。経世済民の契機が全くなかった。信じられないほどだ。前に書いたが、私が首相だったら全然違う計画を立てた。一から新たに作り直す地域に、まずは経済的繁栄を導くことを第一に考えた。どういう復興の図かというと、一言でアイディアを言えばゴールドラッシュである。19世紀、カリフォルニアで採掘される金を求めて、全米各地から西海岸に人が押し寄せたような、そのようなムーブメントを作ればよかったし、21兆円もあれば可能だったと言える。否、5兆円の政府資金で十分実現できたと確信する。全国には200万人とも300万人とも推計される引きこもりがいる。当時も存在した。00年代初頭からの大規模な製造業のリストラや、90年代後半から始まる深刻な就職氷河期の影響で、20代から50代までの広範な年代の失業者が都市部に堆積していた。引きこもりを社会学的な視角でしか認識せず、経済学の範疇で正しく捕捉しないところが、この国の根本的な誤謬であり病理である。日本の社会科学が脱構築化したため、長期失業者という概念がなくなった。


大失敗に終わった東日本大震災復興事業 – 被災地の復興を妨害した東京五輪_c0315619_16254340.png余談を続ける。これに関連する話題として、つい最近、内田樹が引きこもりの解決策の妙案を発表し、100万人の引きこもりを過疎の里山の守人として雇用し、里山の自然を保全する公務員になってもらおうという画期的な構想を提起した一幕があった。おそらく、藻谷浩介などと対談した際に飛び出した政策だったのだろう。そうしたところ、引きこもり専門家の精神科医などから非難囂々の嵐となり、脱構築左翼から「知の巨人」が袋叩きされるという脱力の顛末となった。最近の内田樹は、抜き足差し足忍び足で、脱構築主義者からマルクス主義者に転向している。レヴィナス研究者からマルクス研究者に変身している。世間とは逆の、この35年間の潮流とは逆方向の思想経路を徘徊していて興味深い。私は内田樹の提案に賛成である。引きこもりは失業者であり、精神病の患者としてだけの表象と属性で定義してはいけない。月収40万円の所得が保障され、社会保障や子育ての心配がなく、生きがいを見い出せて人生計画が立てられる健全な職業と環境があれば、都会に閉じ籠もっている失業者の青年は必ず新天地に行く。再出発の機会を掴もうとする。それを提供するのが政府の仕事だ。


大失敗に終わった東日本大震災復興事業 – 被災地の復興を妨害した東京五輪_c0315619_16251756.pngさらに脱線を続けて恐縮ながら、持論として、この国はもっと東北地方に人口を移動させるべきと私は思っている。会津遷都論を前に述べた。東北の人口が少なすぎ、経済の発展が遅れすぎている。列島の国土の発展が均等になっておらず、関東首都圏と西日本に富と人口が偏在している。BSテレビの民放で、夥しい数の高齢者向けの医薬品や健康食品がCM宣伝されていて、それはわれわれの日常風景だが、販売元の企業が九州である場合が多い。九州人が活発に商売をやっている。血洗島の渋沢栄一のように果敢にマーケティングにチャレンジしている。ジャパネット(の初代)が、九州愛・長崎愛をこれでもかと全国にぶつけるように、エンスージアスティックにCMを氾濫させるのは、地方出身の視聴者として気分がいい。一方、東北の企業がテレビCMに出る場面をほとんど見ない。東北のプロ野球球団が、人格の悪い神戸のネオリベ屋に好きなように弄ばれ、嶋基弘や平石洋介が放出されるのを見るのは不愉快だ。夏は蛾の大群が舞い飛ぶ、地方球場そのものの劣悪な環境を強いられる選手が不憫だ。球団を支える地元資本があれば、このような差別的な忍耐と屈辱は必要ないだろうと思う。

大失敗に終わった東日本大震災復興事業 – 被災地の復興を妨害した東京五輪_c0315619_16302040.png東日本大震災を契機に、東北太平洋沿岸に新しい経済ベルトを築き、21世紀的な大きな経済価値を産出する拠点に変え、列島の経済バランスを西南と東北の2エリアで均衡させる理想の日本を築くことはできただろう。そのような夢を描くべきで、夢のある復興構想のプランを採択すべきだった。中国が内陸部を開発しているような壮大なスケールで、三陸沿岸を大胆に経済開発するべきだった。高度先端技術の産業を集積し、首都圏に蹲って不遇をかこっている労働力を大量に移住させるべきだった。被災した東北太平洋沿岸地域をプレミアムな特区にして、そこに中国的な社会主義市場経済のモデルを適用する実験をやってもよかった。鄧小平やレ朱鎔基もあっと驚く、日本版の資本主義計画経済を導入してもよかった。そういうイマジネーションを持つべきだった。防災の都市基盤整備と地域の経済開発とは、同時並行で進められたはずである。どちらかを優先させて順序をつける必要はなく、中央政府の主導と差配で両方を同時に遂行すればよかった。一次産業主体の地場からの自主的な産業再建だけでなく、中央政府がデザインした戦略的な未来産業をそこに配置することを考えるべきだった。

大失敗に終わった東日本大震災復興事業 – 被災地の復興を妨害した東京五輪_c0315619_16303841.png太平洋戦争のあの甚大で凄絶な被害からも見事に復興して、その不死鳥の力とエクセレンスで世界の目を刮目させた日本が、どうして東日本大震災の復興に失敗したのだろう。悲しい。その最大の理由は、復興計画の設計と目的が間違っていて、かつその間違いを正さなかった点に尽きる。最後に、被災地の復興が失敗したもう一つの理由をどうしても述べたい。それは、東京五輪を名目とした東京再開発事業の横槍だ。アベノミクスの目玉であり中身であったところの、五輪を出汁にした東京への資本の集中と集積である。東日本大震災の復興の期間は、東京五輪めがけて東京にインフラを増設しまくる過程と同期だった。日本経済のヒトモノカネを東京に集中するプロセスだった。この20年間、どれほど都心に新しい高層ビルが建っただろう(今も飽きずに続いているが)。どれほど富裕層向けのタワーマンションを建て、どれほど東京にばかり華麗で豪勢な商業施設を作り、高級ブランド店や日本初上陸の店舗を開業させただろう。今もなお、東京のあちこちに鉄道の新線を引きまくり、新駅を作りまくっている。北海道や地方のローカル線を潰しながら、東京の地下鉄路線を延伸させている。その建設資材や労働者のリソースは、本来は被災地の復興に優先して充当しなくてはいけないものだった。

大失敗に終わった東日本大震災復興事業 – 被災地の復興を妨害した東京五輪_c0315619_16350962.png東京五輪名目のインフラ建設のため、資材は高騰し、人出は不足し、しわ寄せを食った被災地の復興事業は大幅に遅れ、高台住宅地の造成工事は納期遅延を強いられた。5chのネット右翼が、地方は努力が足らないから街に魅力がないのだとか、若い女性が東京に集まるのは当然だとか言っている。地方に魅力がなく働く場所がないのは、地方がぐうたらで怠慢だからだと決めつけて嘲笑している。ネオリベの常套句の東京賛美・地方蔑視を言い上げている。5chの右翼に問い返したいが、今世紀に入っての20年間、東京を魅力的な街に再開発する原資たる税金は誰が払ったものなのか。その公共事業に用いた税金は誰が納めたのか。地方の人間ではないのか。地方にはインフラ投資のカネは回らず、効率が悪いからと切り詰めを余儀なくされつつ、ひたすら「選択と集中」のネオリベ論理で東京に公共資本が投下された。日本政府は、税金を使って東京に経済活動を集中し、東京の住民を日本国民の標準とし、地方を切り捨てたのだ。地方を犠牲にし、地方を東京の餌にしたのである。東京が価値の高いネオリベ国際都市に化ける上で、地方の国民がどれほどの負担と犠牲を強いられていることだろう。

まるで中国の北京・上海と内陸部農村の格差のようだ。不平等すぎる。


薔薇マークMailNews : 今必要な経済対策「一律10万円の再給付」こそモラル

2021年03月08日 | 気狂い国家
薔薇マークMailNews

薔薇マークキャンペーン

MailNews No.24 2021/03/07

■■目次■■■■
l
・【コメント】今必要な経済対策「一律10万円の再給付」こそモラル

・【資料】人びとのための経済政策のために

・【呼びかけ】消費税5%に戻せ!京都デモ!

・【お願い】生きる場、働く場から報告を送ってください
【ご寄付のお願い】

■■■■■■■■

【コメント】
今必要な経済対策「一律10万円の再給付」こそモラル
2021年2月23日

薔薇マークキャンペーン事務局
まとめ

1.10万円の一律定額給付金を再給付せよとの声が高まっています

2.「一律」であることが重要

3.	すべての人にまっとうな生活を保障することこそ、モラル(道徳)

4.	一律10万円を配れと要求しよう

1.10万円の一律定額給付金を再給付せよとの声が高まっています。

昨年、10万円の特別定額給付金が決まったあとの5月時点で、私たち薔薇マークキャンペ
ーンは、さらに一律20万円の給付を半年で二回行うことを提言しました(【薔薇マーク提
言】全員に確実に届く、真の「コロナ」経済政策はこれだ https://rosemark.jp/2020/05
/22/rose_state_140t/)。

私たちのみならず、再給付を求める動きはたくさん起こり、世論の声に動かされ、政権与
党にも広がっています。


●国民民主党 1人10万円(低所得者は20万円)の現金給付など、第3次補正予算の組み替
え動議提出(2021/1/26毎日新聞) →リンク https://mainichi.jp/articles/20210126/
k00/00m/010/226000c

●れいわ新選組 コロナが収束するまでの毎月10万円の一律給付を提唱  →リンク http
s://reiwa-shinsengumi.com/covid-19-policy202008/

●藤田孝典さん(NPO法人ほっとプラス理事)呼びかけによる、いわゆるツイッターデモで
「#二回目の現金一律給付を求めます」のタグがトレンド入り。change.org での署名、「
緊急事態宣言発令が拡大しているため2度目の特別定額給付金の一律支給を求めます」に
8万名を超える署名が集まる(2021/2/20現在) →リンク https://www.change.org/p/%E7
%B7%8A%E6%80%A5%E4%BA%8B%E6%85%8B%E5%AE%A3%E8%A8%80%E7%99%BA%E4%BB%A4%E3%81%8C%E
6%8B%A1%E5%A4%A7%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%812%E5%BA%A6
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BE%E3%81%99

●室生暁さんの「デフレ下では増税しない」と閣議決定してください署名 →リンク htt
ps://www.change.org/p/%E5%86%85%E9%96%A3%E7%B7%8F%E7%90%86%E5%A4%A7%E8%87%A3-%E8
%8F%85%E7%BE%A9%E5%81%89-%E3%83%87%E3%83%95%E3%83%AC%E4%B8%8B%E3%81%A7%E3%81%AF%
E5%A2%97%E7%A8%8E%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%84-%E3%81%A8%E9%96%A3%E8%AD%B0%E6%B1%B
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2650&utm_source=share_petition&utm_medium=copylink&utm_campaign=share_petition

●小野盛司さん(日本経済復活の会)、井上智洋さん(駒沢大学准教授・薔薇 マー クキャ 
ンペーン呼びかけ人)らが、現金給付の再開を内閣や省庁に申し入れる  

●井上智洋さんが、参議院国民生活・経済に関する調査会でベーシックインカムと一律定
額給付金の再配布について意見を表明 →リンク https://www.youtube.com/watch?v=b6G
02lxnlJE

●「自立生活サポートセンター・もやい」理事長の大西連さん、参議院予算委員会に参考
人として呼ばれ、10万円の定額給付金を「多くの世帯が助かる」と訴える(2021/1/27) 
→リンク https://this.kiji.is/727051296177668096?c=39550187727945729

●自民党国会議員73名が、10万円の定額給付金を再支給せよとの緊急の申し入れを、下村
政調会長に対して行う(2021/2/9) →リンク https://news.yahoo.co.jp/byline/fujit
atakanori/20210210-00221841/

ちなみに、立憲民主党は、低所得者への支援として1人10万円を支給する「コロナ特別給
付金法案」をまとめています。(2021/2/19朝日デジタル) →リンク https://www.asah
i.com/articles/ASP2M5SV8P2MUTFK01B.html

2.「一律」であることが重要

私たちは、10万円給付を求める動きが起こっていることを大いに歓迎します(もちろん主
催団体や関係者の言動すべてを支持する意味ではありません)。また、経済学的にもその
財源の確保には全く問題がありません。

給付をおこなうときに重要なことは、「低所得者」に限定するのではなく、みなさん全員
に届くよう「一律」給付とすることです。

第一に、業種を限定したり、「低所得者」に限定したりすると、いま困っている人に速や
かに届きません。また、公務員削減のせいで、事務作業が増えるとまた委託利権 https:/
/www.tokyo-np.co.jp/article/33741となってしまいます。「バラマキだ」という人もい
ますが、給付金が不要な超富裕層に配った分は、あとでこの給付金を十分上回る累進所得
税を設けて回収すればバラマキにはなりません。

第二に、不況下では、すべての人への生活支援こそが正しい経済対策だからです。それに
対して政府の側は、麻生財務大臣が「後世の借金増やすのか」「効果が薄い」(2021/1/2
1)、菅首相も「最終的に生活保護がある」(2021/1/27)と、10万円給付を否定しました
。「モラルハザードをまねく」 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020112500671&g=e
coと非難する声もあります。これらの政府の主張は次の2つの意味で根本的に誤りです。

(政府の誤り1)庶民生活から乖離したところに勝手に経済復興を位置付ける誤り

今の政府は、地域に根ざした暮らしの生業とは切り離されたところに経済繁栄を求める発
想をしています。これは不況対策の考え方として間違っていると言わざるを得ません。

庶民が日々生き抜くために支出すること(生活支援)が、とりもなおさず地域経済を支え
ること(需要拡大)なのです。したがって、現金給付は「庶民の生活支援こそ最強の経済
政策」です。詳しくは【薔薇マーク提言】全員に確実に届く、真の「コロナ」経済政策は
これだ https://rosemark.jp/2020/05/22/rose_state_140t/  から、4.-(1)-①「不況対
策の考え方」をご参照ください。

(政府の誤り2)一律にお金を配るとモラルが崩壊するという考えの誤り

政府・支配層の基本的発想の二つ目は、公に頼らずに自助努力することが道徳的とするも
のです(菅首相の言う「自助・共助・公助」)。彼らもさすがにコロナ禍は自助努力では
どうにもならない予測不能な災害だとは認めはしますが、そのための公的な支援は極力一
時的なものと位置付けて、なるべく早く終わらせないとモラル(道徳)が崩壊すると考え
ています。しかし、感染流行が収束したとしても、デフレ不況下においては、無理にがん
ばって生産を増やしても、生活支援で需要拡大をしない限り、売れ残りを増やしてデフレ
競争を進め、悪循環になってしまいます(上述の「不況対策の考え方」参照)。政府や支
配層のモラルの捉え方が間違っているのです。

3.庶民の生活支援こそ、モラル(道徳)

支配層が押し付けてくる誤ったモラル(道徳)のせいで、かえって不況の悪循環を生んで
しまいます。消費税増税の強行で不況がもたらされ、政府の誤った政策で新型コロナ感染
流行が悪化し、政府の意図的な無策で「新陳代謝」という名の廃業・合併・倒産が進めら
れました。今の経済危機は深刻です。しかもそうした政策の中で、一部に「公に頼って」
大儲けするところが出ています。

これのどこが道徳的だというのでしょうか。私たちは今こそ、庶民の側のモラルを対置し
たいところです。手厚い支援措置を指して「モラルハザードをまねく」と非難する声に対
抗して、すべての人に生活支援を行うことこそが不況対策でありモラルだと訴えるときだ
と考えます。

経済危機の指標

・	2020年に休廃業・解散した企業は4万9,698件。2000年の調査開始以降で最多を記録(20
21/1/18東京商工リサーチ) →リンク http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/202101
18_01.html

・	「新型コロナ」関連の経営破たんは、累計1,009件に達する(2021/2/12東京商工リサー
チ) →リンク https://www.zaikei.co.jp/article/20210213/607878.html

・	12月の就業者数、前年同月に比べ71万人減少。前年同月比では、9ヶ月連続の減少。
季節調整済みでは、前月比19万人の減少(2021/1/29総務省統計局 労働力調査)  →リン
ク https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.html

・	12月の実質賃金指数は前年同月比1.9%減(2021/2/9毎月勤労統計)  →リンク https:
//www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r02/02cp/02cp.html

・	20年の自殺者2万919人 11年ぶり増加、コロナ影響か(2021/1/22日本経済新聞)→リ
ンク https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG05BX30V00C21A1000000/

・	仕事激減で「実質失業」の女性100万人超え統計に含まれず(2021/3/2東京新聞)→リ
ンク https://www.tokyo-np.co.jp/article/88894/

4.一律10万円を配れと要求しよう

以上の通り、一律10万円給付は、すべての人への生活支援のため、そして不況対策のた
めに、いま必要な経済対策です。国会議員に、わたしたちの要求を届けましょう。わたし
たちの声が大きければ政治は変わります。

【資料】人びとのための経済政策のために

菅政権や支配層が、あいかわらず宣伝する、「(定額給付金は)政府の借金(国債)でや
っている。後世の借金をさらに増やすのか」(麻生財務相)といった、間違った、あるい
は意識的に流布させている緊縮政策論に、しっかり反論することがとても大切になってい
ます。「人びとのための経済政策」を考えるための資料を紹介します。

● 松尾匡さん(薔薇マークキャンペーン代表)
書評・「左翼の逆襲-社会破壊に屈しないための経済学」

「左翼の逆襲」(松尾匡著)への斉藤美奈子さん(薔薇マークキャンペーン呼びかけ人)
の書評  →リンク https://dot.asahi.com/ent/publication/reviews/2021020500009.ht
ml

コロナショックドクトリンのあゆみ

労働組合での学習会資料 →pptx https://rosemark.jp/2021/02/06/0124_shockdoctrine
/

支配層の将来ビジョン

労働組合での学習会資料 →pptx https://drive.google.com/file/d/16UZnh17HbZ2a9gn7
NDvH8PcmY6X5wLeP/view?usp=sharing

● 井上智洋さん(薔薇マークキャンペーン呼びかけ人)
ベーシックインカムと定額給付金について

参議院調査会での発言 →YouTube https://www.youtube.com/watch?v=b6G02lxnlJE

● 新刊・「99%のための経済学」

コービンが率いた英国労働党の戦略

朴勝俊さん(薔薇マークキャンペーン呼びかけ人)、長谷川羽衣子さん(薔薇マークキャ
ンペーン呼びかけ人)、大石あきこさん(薔薇マークキャンペーン事務局)他訳

序文 →リンク https://synodos.jp/info/24117

【よびかけ】消費税5%に戻せ!京都デモ

京都では、4月1日、消費税の減税・廃止を求めるデモ行進が行われます。薔薇マークキャ
ンペーンからは松尾匡代表と西郷南海子事務局長が呼びかけ人に加わっています。

【日時】2021年4月1日 18:30街頭演説 19:00デモ出発

【場所】京都市役所前 デモ行進は四条河原町まで

→呼びかけへ https://syouhizei5.seesaa.net/article/480155026.html

【お願い】生きる場、働く場から報告を送ってください

消費税・コロナショックのなかで、今人びとが生きる場、働く場はどうなっているのか?
 皆さまからの報告をお待ちしています。あわせて、薔薇マークキャンペーンへのご意見
もお願いいたします。

今後、キャンペーンでは皆さまから届いた報告やご意見をホームページやメールニュース
で公開していく予定です。報告・ご意見は下記より。

https://rosemark.jp/contact/ https://rosemark.jp/contact/

ご寄付のお願い

薔薇マークキャンペーンは皆さまからの寄付のみによって活動しています。活動継続のた
めにご協力をお願いします。ご寄付は、郵便振替・銀行口座・LINE Payで可能です。ご寄
付は下記から。

https://rosemark.jp/donation/ https://rosemark.jp/donation/

薔薇マークキャンペーン

【Twitter】https://twitter.com/the_rose_mark https://twitter.com/the_rose_mark/

【ホームページ】https://rosemark.jp https://rosemark.jp/

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大金持ちはたんまり持っているという話~反戦な家づくり

2021年03月06日 | 気狂い国家

カネを刷れ もいいけれど、いくら刷っても大金持ちにぜんぶ吸い上げられては元も子もない。

これまでも、なんやかんや言ってかなりの額の金を日本政府は刷ってきたけれども、刷った端から大金持ちの懐に流れ込む仕組みがあるのだから、庶民には滴も落ちてこない。

いったいぜんたい、どこにどれだけ溜め込まれているのか、荒削りだけれども資料を並べておく

まずは政府統計から、企業の内部留保、つまり余剰利益がどんだけ増えたのか

20210306-7.jpg

約10年で、全企業で200兆円増、大企業だけで150兆円も余剰利益、つまり余りの利益が増えている。
大企業の従業員数は全体の1/3だから、どんだけ大企業が儲けすぎてるかということだ。
儲けは必要だけど、ちょっとやり過ぎでしょ。

次に、岡三オンライン証券のHPから借りてきたグラフ (赤線と数字は筆者が加工)

20210306-8.jpg

さっきのは企業だけど、こっちは個人の財布。
こっちも大金持ちは、どんどん貯めてはります。
10年間で300兆円増の荒稼ぎ!

ちなみに、個人の金融資産の合計はなんと1900兆円。
なんや、国の借金が1000兆円で大変だ~とか言ってるけど、何のことはない、国債で発行したカネは、ちゃあんと大金持ちが回収して持ってるんだ。慌てることはないね。

さてさて、こうしたぼろ儲けしたカネを、せめて国内で設備投資して景気よくしてくれればまだマシなんだけれども、かなりの部分を海外で運用している。

20210306-4.jpg
(ダイヤモンドオンラインより)

2019年のデータだと、なんと364兆円ものカネを海外で投資し、その利ざやだけでも毎年20兆円。
大金持ちはウハウハだけど、我々庶民には、まっっっったく何の恩恵もない。トリクルのトの字もあるわけがない。

財務省のデータからとった ちょっと詳しい表も貼っておく

20210306-1.jpg

このなかの「一時所得」というのが、利子や配当のぼろ儲け分だ。

とりま、この大金持ちの儲けすぎ(余剰利益)分だけを回収すれば、日本中の労働者1人あたり、年に100万円は収入アップできるって計算だ。

カネを刷ると、たちまちハイパーインフレで大変なことになる、って話はこの10年間、とくにコロナ禍の世界を見れば、どうやらそんなものじゃないらしいことはわかってきた。

ただ、いくらカネを刷っても、ベルトコンベアで金持ちの懐にジャブジャブ流れ込むんじゃあ仕方がない。

この仕組みを変えること。
それが政治だ。

4月なのか秋なのかわからないけど、衆議院選挙が確実にある。
仕組みを変えないと、カネはボクらのところに回ってこない。

ポンコツ枝野に任せっきりにするんじゃなくて、自分たちで何を求めるのか、野党に突きつけるくらいじゃないと、今の野党ではボロボロで自滅している自民党にすら勝てないだろう。
勝てなくては仕組みは変えられない。

コロナを利用した兵糧攻めで貧困の極地まで追い詰められる前に、自分のために闘おう。


平均賃金が韓国以下になった日本 - 劣化と萎縮と衰退と観光ダンピングの選択 世に倦む日日

2021年03月06日 | 気狂い国家

平均賃金が韓国以下になった日本 - 劣化と萎縮と衰退と観光ダンピングの選択 : 世に倦む日日 (exblog.jp)

 
平均賃金が韓国以下になった日本 - 劣化と萎縮と衰退と観光ダンピングの選択_c0315619_16085467.png「平均賃金は韓国以下」と題した加谷珪一の記事(文春オンライン)が話題になった。OECDの2019年の調査で、日本人の平均賃金(年収)が3万8617ドルだったのに対して韓国は4万2285ドルになっている。この問題についてネットであれこれ反応や議論が出ていたが、貧しい国となった日本の現実を突きつけられ、あらためて衝撃を受け動揺を覚えたというのが共通の感想だろう。この統計データをサポートする別の経済指標として、同じくOECDが発表した2018年の国民1人当たりGDPの数字がある。日本が4万1501ドル、韓国が4万2135ドルとなっていて、韓国が日本を追い抜いた事実を野口悠紀雄が嘆きながら紹介している。もっとも、IMFの報告による2019年の1人当たり名目GDPのランキングを確認すると、日本が25位、韓国が30位となっていて、未だ逆転は起きておらず、各国際機関の統計にばらつきがあることが分かる。以前、1人当たりGDP値で日本を追い越すことが韓国にとっての「坂の上の雲」であると、そうブログで書いた記憶があるが、いよいよ坂の上の地平に到達して雲をつかむ段階に来た。



平均賃金が韓国以下になった日本 - 劣化と萎縮と衰退と観光ダンピングの選択_c0315619_16110259.pngこの問題をどう論じるべきか、頭の中がまだよく整理できず、説明と表現に逡巡を覚えるけれど、私の観点は、日本の労働力の劣化という経済的事実に関心を向けて行くものだ。そうした角度での問題提起や問題意識が少ないように見える。この数字が何を意味しているかというと、韓国人の平均的な労働者の方が、日本人の平均的な労働者よりも、同一労働時間内でより多くの価値を生産するという実態の提示である。よりプロダクティブでエクセレントであるという客観的な事実だ。資本主義のグローバル化によって均質化と標準化が進む世界の労働市場において、韓国の労働者の方が日本の労働者よりも平均的に優秀有能で、同じ仕事をさせれば高い成果を出すという意味だ。労働力商品としてイーブンに比較したとき、品質が上で、高い生産性を持っていて、評価が上だということだ。そのことを証明する具体的な事実材料として、例えば英語力のスキルの問題がある。2015年のTOEICの平均スコアで、日本は513点で韓国は670点という結果が紹介されている。かなり大きな差だ。平均670点は高い。言語力が弱いと労働の成果が出せない。パフォーマンスが悪い。


平均賃金が韓国以下になった日本 - 劣化と萎縮と衰退と観光ダンピングの選択_c0315619_16160075.pngITスキルについては明示的な比較データの資料がないが、おそらく、平均的な韓国人労働者の方が日本人労働者よりも上だろう。日本はようやくプログラミング教育を必修化させたが、韓国では学校教育へのITの導入が日本より早く進んでいて、ICT教育の先進国と言われている。1997年の通貨危機が韓国を変え、生き残りのために、カルヴァンの「選びの教義」的な強迫心理に突き動かされて、韓国人は英語とITを勉強してスキルを身につけることとなった。日本でも、国際化と情報化というスローガンは1980年代から言われ、国民的な目標として運動化されていた時期があり、NHKやNECが音頭をとり旗を振っていた時代があった。国谷裕子などはそのシンボル的な人格像だった。日本もその方向に主体的に変化(改造・上達)する取り組みをしていたはずだが、森喜朗の「イット革命」のあたりから様子がおかしくなり、2000年代以降、ネオリベ全盛の格差社会になってからは、もうどうでもいい話になってしまった。国民的産業であった製造業を自滅的に崩壊させ、日本企業が国際市場から駆逐され、日本人労働者が国際的に活躍する場を失ったからである。


平均賃金が韓国以下になった日本 - 劣化と萎縮と衰退と観光ダンピングの選択_c0315619_09310490.png90年代以降、日本人はずっと劣化を続けている。劣化することを自己目的的に、全体主義的に追求していると言ってもいい。私にはそう見える。劣化に対して抵抗する部分を攻略し、異端化し、無化し、劣化を標準的な方向性に針路設定し、劣化のアクセルを強力に踏む展開を続けてきた。ゆとり教育がそうだし、お笑い文化がそうだし、左翼とアカデミーの脱構築主義化がそうだ。ひたすら、日本人は前頭葉を萎縮させ、知性を低劣化させる営みを続けてきた。言葉は少なくなり、言語が空疎化し、あの『1984年』のニュースピークの辞書のように日本語は薄く軽くなった。テレビはお笑い芸人ばかりが出演し、どこぞの美味いモノを食ってお笑い芸人がぎゃあぎゃあ騒ぎ喚く番組ばかりになった。NHKまでお笑い芸人が占領するようになった。お笑いとグルメと外国人。これには経済的な真相があり意味がある。これはロールモデルだ。日本経済は、インバウンドを柱として稼ぐ経済に編成替えされており、日本の労働者の一般的平均像は、この経済と産業で活躍する人格こそ「期待される国民像」なのである。外国から押し寄せる観光客に、食い物を売り、おもてなしのサービスをし、笑わせ、楽しませ、満足の評価を得て商売繁盛する日本経済。


平均賃金が韓国以下になった日本 - 劣化と萎縮と衰退と観光ダンピングの選択_c0315619_16240115.pngそれが想定されていて、テレビは国民に教育をしている。これこそが劣化の内実であり、現代の日本人の土台(下部構造)を含めた三次元の立体モデルだ。こういう生き方しかできないのであり、将来にわたって日本人がこの列島の地べたで食っていくために、日本人は劣化しているのだ。まさに土台が上部構造を規定している。他の生き方ができないのだ。お笑い芸人のような、知性の意義を否定した範疇になり、尊厳を捨て、外国人観光客にサービスの提供と奉仕をして、お代を稼ぐ生き方しかないのだ。議論が飛んで恐縮だが、先回りして言えば、何で日本人がこういう生き方を選んだかと言うと、アメリカの要請に従って自己改造したからである。日本の製造業とそれに支えられた日本経済は、当時のアメリカにとって脅威であり、つまり現在の中国経済と同じ位置づけの敵だったから、アメリカとしては国家防衛のためにこれを潰すしかなかった。そして上手に、戦略的に、日米構造協議と年次改革要望書を使って、時間をかけて調略した。日本改造に成功した。そこに、ソ連崩壊と「政治改革」が重なり、インターネット技術の普及と資本主義のグローバル化が重なったことは言うまでもない。


平均賃金が韓国以下になった日本 - 劣化と萎縮と衰退と観光ダンピングの選択_c0315619_16162918.pngさらに、そこに左翼リベラルの脱構築主義のイデオロギーが重なって、日本人は80年代までの成功体験を自ら否定するようになり、その資産を放棄する行動に向かい、戦後日本システム(中産階級の王国)を自己嫌悪し、遂に蛇蝎のように憎み呪うようになった。左翼の脱構築主義への旋回と改宗は、新自由主義の制覇にとって障害物を取っ払う役割を果たし、今もそれが惰性の延長で続いている。日本の失敗と自滅を観察している中国が、簡単にアメリカの要求に応じず、自国のシステムをリベラリズム型の純欧米仕様に改造しないのは当然のことだ。その誘いに乗って譲歩すれば、日本の辿った衰弱と隷従の道を歩み、やがてイロクォイ族と同じ滅亡の運命になってしまう。中国は挑戦と競争の道を選び、中高生に1日16時間の猛勉強を強いている。6年間、週6日1日16時間も勉強して、大学に入っても勉強し続ければ、普通の学生なら英語もTOEIC700点の成績にはなるだろう。製造業を棄てず、テクノロジーの主導権をめざす覚悟と方針で国家を経営すれば、教育は自ずとそのような中身と分量になる。世界が一つの市場になり、食うか食われるかの厳しい環境になっている以上、生存競争に勝つためにはそれしかない。


平均賃金が韓国以下になった日本 - 劣化と萎縮と衰退と観光ダンピングの選択_c0315619_16115271.png鶴見良行が、何かの著書の中で、ある社会集団が生存を維持するために、敢えて退化の道を選び、経済的技術的進歩とは逆の生き方を選択すると、そう書いていたのを覚えている。フィリピンのどこかの時代のどこかの地域での出来事を分析した議論だっただろうか。人類はすべての地域すべての社会で単線的な歴史発展を遂げるのではなく、すなわち、マルクスやウェーバーの方法視角とは矛盾する生き方をする場合もあるのだと強調していた。今、日本はそれをやっていると思う。生きるために知能を劣化させ、人格を矮小化させている。何のためか。それは、観光商品を売って稼いで生き抜くためだ。観光という巨大な世界市場の中で競争力優位を維持するためだ。安価で品質のいいサービスをダンピングするためだ。外国人観光客に選んでもらうためには、特別に安くないといけない。サービス商品を安く売るためには、労働者が国際的に低賃金でなければならない。人件費が安くないといけない。一国の(日本の)社会的平均的賃金水準(=労働力再生産費用)を安く抑えなくてはならず、それに見合った人格水準が標準モデルとなる。古典を精力的に読んで知識と教養を高めたり、文化芸術を愛好してすぐれた想像力を養う必要はなく、むしろそれは労働力コストにとって邪魔物となる。

月収20万円の非正規労働者の生活レベル、そこに生涯閉じ込められた限界的な人間性。

こちらも巨大だ!<本澤二郎の「日本の風景」(4015)

2021年03月06日 | 気狂い国家

こちらも巨大だ!<本澤二郎の「日本の風景」(4015)こちらも巨大だ!<本澤二郎の「日本の風景」(4015) | honji-789のブログ (ameblo.jp)

<32万人のNTT澤田純社長が菅側近官僚を超豪華接待事件発覚>

 ため息が出てくる。やっぱり安倍・清和会の亜流の菅内閣なのか。次々と事件が飛び出してくる。清和会は、名称とは裏腹なことをする犯罪集団なのか。福田赳夫が泣いている!因果応報、いま霞が関の怨念が噴出している様子が、くっきりと見て取れるではないか。悪事を100%隠すことはできないものだ。

 拙著「小選挙区制は腐敗を生む」(エール出版)は、正しい分析だったといって、喜べないのが悔しい。A級戦犯で改憲派・岸信介が、執念を燃やした選挙制度だったのだから。

 この指摘が理解できる国民がいるのかどうか?

 菅長男と東北新社の総務官僚への賄賂攻勢に驚いていたら、今度は従業員32万人のNTTの澤田という社長が、携帯料金問題で、NTT迎賓館を舞台に、これまた超豪華版の接待を繰り返していた。

 菅と直結している審議官・谷脇康彦と、最近まで内閣広報官として、内閣記者会をコントロールしていた山田真貴子が、公務員倫理規定に公然と違反する超豪華版の接待を受けていたのである。

 

<逃げる菅と追いつけない野党追及=じゃれる猫レベルにうんざり>

 「いま菅を追い詰めない。蛇の生殺し作戦が、野党の高等戦術」という分析に納得させられる主権者も哀れである。

 1日5億円の国会運営費も、単なる与野党のゲームだとしたら、野党の不人気が、今後も解消することはない。飼い猫がネズミを捉まえるフリをしているわけだから、観客席からは居眠りが出てくるだろう。

 相撲の世界だと、桟敷から座布団が飛ぶ場面であろう。猛省を求めたい。

<安倍・菅体制に倫理観喪失の「全体の奉仕者」>

 86億円もの使途不明の官房機密費を自由にばらまいてきた御仁が、安倍の後継者とくれば、周囲の下々も赤く染まっているわけだから、観衆も合点することが出来る。しかし、それでは国民の下僕という役割を放棄するどころか、裏切っていることになるのである。

 彼らは、憲法と国民との約束で「全体の奉仕者」という重い責任を負って、行政権を行使する任務を帯びている。だが、実際はその大事な根本・使命を忘れてしまっている。バレなければ人殺し以外、何でもできるというような倫理喪失に埋没して、全く恥じない面々といっていい。

 腐敗した役人を、人は「税金泥棒」と呼んでいる。検察・警察の出番のはずであるが、どうだろうか。報道関係者と議会の奮闘をまずは期待したいが、ここがまたおかしい。表向きはともかく、見えない心臓部で裏切られているとなると?国民の政治不信は、地上に這い上がる力もない。

 主権者の置かれている場面はきつい。

 倫理観を喪失した総務省のエリート官僚の、その先の大臣はどうなのか。当然、汚れ切っているに違いない。官邸の主が腐っているのだから、これは小学生でも解ける方程式であろう。いえることは、7年8か月の安倍政権の継続を、菅も間違いなく演じているのである。

 86億円の官房機密費を暴く方法はないだろうか。悪党を罷免するだけでは解決したことになるまい。民主主義の根幹が破壊した清和会政治は、五輪開催強行とコロナ退治の二兎を追って、列島を大混乱に陥れている。

<官僚腐敗は底なし沼=死に体政権+地に落ちた霞が関>

 テレビ・ラジオ・携帯などの業界は、国民の財産である電波を利用することで、莫大な利益を上げている。電波料金を安くさせると、利益は空前の規模に膨らむ。菅は総務相になって、その利権の大きさに気付いた。関係業界は、それを安くさせるために、ありとあらゆる工作をしている。

 東北新社は山田真貴子に7万円接待で、目的を果たした?ありえないであろう。裏金工作は、それこそ破格な金額であろうから。闇は深い!

 これを業界では「波とり」と呼んでいるらしい。新聞テレビにも「波とり」専門の記者がいる。NHKは特に目立つ。記事を書かない輩である。東北新社の「波とり」が菅の長男だった。

 NTTは澤田というトップが、32万人を代表して総務官僚を、それこそ贅を尽くした迎賓館で接待した。NTTは公益法人である。NTT法で、事業計画と主要人事を、政府の認可を受ける。そこが、ありえないはずの買収供応による談合接待を強行していた。澤田の首をはねるしかない。NTTだけか。そんなことはない。他の携帯スマホ業界も。大臣・首相にも手を回しているはずである。

 そこでヒント!菅がなぜ公邸に住まないのか。住めないのか。安倍も、だったが。公邸では密会が出来ない。安倍は広大な自宅、菅は議員宿舎で、となる。ともかく、電波利権に食らいつく官邸政治屋と腐敗官僚の姿が、影絵のように浮かび上がってくる今ではないのか。

 官邸が利権に食らいつくと、霞が関も比例して利権集団化する。これにコロナ対策と電通五輪がまとわりついていて、不気味ではある。官邸と霞が関を舞台に、日夜、311のような腐敗の高波が押し寄せてきているのである。

 

<出世コース外された元エリートが正義の内部告発!>

 こうした官界の腐敗構造は、組織と組織の間、組織内に監視機能がないか、あっても喪失していることを物語っている。誰もかれもが、全体の奉仕者であることを忘れてしまっている。「バレない」と信じ込んでしまっているのだろう。

 失礼ながら、清朝末期を連想してしまいそうだ。

 利権に目ざとい政治屋と、そうであってはならない官僚が同レベルになって、自己のために行動している。「バレない」「バレなければ何でもできる」「バレなければ法律も機能しない」「検察は官邸の犬でしかない」という不浄な空気が霞が関全体を覆っている。

 安倍と菅が強行した、内閣人事局の存在が、モノをいっているのだ。抵抗する官僚を更迭する仕事を、菅は警察官僚の官房副長官の杉田と強行してきた。ここに一つの回答がある。

 出世コースを外された面々が少なくない。今彼らが反撃に転じたのだ。新聞テレビは信用できない。野党も、である。かくして犯罪ネタは、文春報道に流れ込むことになる。

 

<疑惑事件を目の前にして、追い詰められた林検察の捜査力>

 ここで我々は、日本の捜査機関に目を向ける必要があろう。黒川弘務という安倍と菅の犬を排除して登場した、林真琴検察の正体について、である。

 まもなく桜の季節である。しかし、いまだ安倍桜は散っていない。安倍の1・5億円の解明も、全く手が届いていない。安倍事務所・ホテルニューオータニ・自民党本部の家宅捜索にひるんでしまっている林検察である。

 

 おかしい。やる気を見せていない。

 新たな腐敗が、安倍事件の連鎖のように、次々と起きてきているのに。繰り返し林真琴検察に対して、日本国民は重大視していくしかない。これも悲しすぎる日本の現実である。

2021年3月5日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

総務省の谷脇康彦総務審議官ら複数の幹部が、NTTグループ側から高な接待を受けていたと、3日付の文春オンラインが報じた。NTT広報室は朝日新聞の取材に「(報じられた)会食を行ったことは事実」と認めたうえで、「詳細については確認中」としている。菅義偉首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」からの接待問題で追及を受けていた谷脇氏は今国会で、他の放送事業者や通信事業者と会食したことがあることは認めつつ、「国家公務員倫理法に抵触する恐れがある会食をした事実はない」と強調していた。

 報道によると、NTTの澤田純社長らから接待されたのは谷脇氏のほか、総務省の巻口英司・国際戦略局長と前内閣広報官の山田真貴子氏。昨年6月に巻口氏と総務審議官だった山田氏は1人あたり約5万円、谷脇氏は20189月~207月に計3回、17万円超の接待を受けたとしている。

 国家公務員倫理規程では、利害関係者が費用を負担する接待は禁じられているほか、割り勘でも11万円を超える飲食は事前の届け出が必要だ。総務省秘書課によると、谷脇氏ら3人の会食はいずれも届け出がなかったという。

(朝日)

加藤勝信官房長官は4日午前の記者会見で、総務省の谷脇康彦総務審議官がNTTから高額接待を受けたとされる週刊誌報道について、「総務省において谷脇氏らに対し事実関係を確認したところ、報道された会食への参加を認めているということだ」と述べ、谷脇氏がNTT側と会食したと認めたと明らかにした。(時事)

 

誰も出来なかった25歳大臣秘書官<本澤二郎の「日本の風景」(4016)

2021年03月06日 | 気狂い国家

誰も出来なかった25歳大臣秘書官<本澤二郎の「日本の風景」(4016)誰も出来なかった25歳大臣秘書官<本澤二郎の「日本の風景」(4016) | honji-789のブログ (ameblo.jp)

<自身・身内のためなら公のルールを破壊する菅義偉の体質>

 菅義偉は、国民のためにならない自公代表の首相である、新たな証拠が見つかった。彼は第一次安倍内閣で、NHKほか新聞テレビを監視できる総務相に就任すると、即座にドラ息子と評価されている長男を、大臣秘書官に起用した。25歳の政治未経験、無知な若者を政務秘書官に起用して、彼のために高額な血税を使って、給与・電話代・専用車をあてがった。

 今回の東北新社による総務官僚への買収供応事件の原因は、菅の国家・政府に対する卑しい価値観を露呈して余りある。すなわち、自身や身内のためであれば、公的なルールを平然と破壊するという、政治家が決して手を付けてはならない厳しい壁を破ってしまった。

 菅は公人失格である。自ら猛省して、その職務を辞する義務がある。ここに主権者を代表して宣言したい! 

<政治未経験の親泣かせ?息子を理由なく内閣辞令の政務秘書官起用>

 32歳で政務秘書官をした人物は、それまで自民党本部職員として外交・公安部門を担当、その後、請われて代議士秘書になると、麻薬対策・右翼問題にも首を突っ込んだ。代議士が予算委員会の委員長時代は、予算の勉強もしていた。

 小泉純一郎の姉の信子は、27歳か28歳で父親の秘書官を歴任したが、彼女がこれまでの最年少記録で知られる。理由は、父親の身の回りや事務所での陳情をこなしてきたからである。

 菅の長男・正剛は、立派な名前のようだが、政治は未経験・無知だったのだが、菅は大臣秘書官に前代未聞の大抜擢起用した。これが当時、記事にならなかったことは、電波を握る恐怖行政のせいだった。

 NHK人事を牛耳り、気に食わない報道に圧力をかける菅について、筆者は最近になって分かった。NHKについての情報不足だったことを、反省するばかりである。NHKを公共放送から、安倍広報に変身させた悪しき行政権力魔に、安倍も安心して官房長官を任せたものであろう。その結果としての7年8か月だった。

 悔しいことは、NHKがこれほどもろい国民の報道機関であったことである。しかも、いまだに覚醒の動きが見られない。NHKが悪しき権力を批判することが出来れば、自公政権は1日で倒れることを、NHKに対して諫言しておく必要がある。

<安倍晋三でも出来なかった三段跳び・四段飛び人事>

 菅が支えた安倍晋三でも、父親の晋太郎は、政治経験の薄い息子を許さなかった。晋太郎は、外相時代の過労と日ごろの徹夜マージャンで倒れてしまうが、A級戦犯の岸信介の長女・洋子をよく泣かせていたという。

 清和会OBが、安倍家の内情に詳しい。晋太郎は女遊びも激しかったという。「彼女を料亭での徹夜マージャンの隣室に寝かせていたほどだった」とは、永田町でも有名な話として、筆者の耳に入っていた。清和会OBの仲間の安倍秘書が、そのことを吹聴していたというのだ。それを知った夫人が精神的に参ってしまったらしい。

 晋太郎外相は、最初に起用した事務所の秘書官を更迭した後、晋三に後継させている。それ以前は「父親のカバン持ちをして、北海道のススキノで活躍していた」と同OBは話している。

 要するに、政治的未経験の息子を突如、秘書官に起用した例は、過去にはない。菅の暴走抜擢人事を露呈して余りあろう。

 

<官房機密費86億円の使い道も判明か>

 時には、公のルールを、自己や身内のためになるのであれば、それを強行して全く恥じない、政治家ではない政治屋の典型人と断罪するほかない。

 そうしてみると、日本共産党の赤旗新聞が、菅が官房長官時代の官房機密費のうち、領収書なしの86億円の使途不明金の中身が見えてくるだろう。共産党は、菅の体質を総括、そのうえで86億円問題を追及すると、この中身がどういうものだったかが分かる。国民すべてが頷くに違いない。

<名声と利権のための電通五輪強行と甘すぎるコロナ対策=砂上の楼閣>

 米バイデン大統領は、電通のための東京五輪に、選手を派遣するのかどうかについて「科学で判断する」と、実に明確な物差しを示している。

 昨夜遅く菅は、一都三県の緊急事態宣言を2週間延長するという、敗北方針を打ち出した。不人気政策判断ゆえに、真夜中の会見設定というのも嘆かわしい。

 「二週間延長の根拠があるのか」については、むろん、コメントできなかった。同席した専門家?は「コロナは年内に終わらない」と白旗を掲げている。年内どころか、数年は収まらない新型コロナウイルスである。

 それでも電通五輪ゆえに、金と名声のために強行するのだという。人命よりも、自己の名声と利権アサリに賭けているのである。人命という一番の価値よりも、自己の政権のために、ともかく強行したい。議会・官界もついてこい、の一点張りなのだ。

 砂上の楼閣であると、断罪するほかない。

<自助・共助・公助の宣伝は国民を欺くためのスローガン>

 公私混同は、安倍事件の数々が証明している。日本において、公私混同は許されない。戦前の日本と違う。民主主義を熟知した主権者の国である。

 政治屋の利権アサリのための公私混同は、許されるものではない。自助・共助・公助を吹聴する菅の、化けの皮は剥がされた。

 日本の民主主義は、戦後に敗戦でもたらされたものではない。明治の悪政下において、識者は知り、それを発展させてきている。日本に留学した隣国の研究者は、日本で民主主義を知った。それ以前には、大正デモクラシーが、公然と気を吐いていた。宇都宮徳馬から、よく聞かされたものである。

<猛省して辞任することで、後世に範を垂れよ=天の声>

 軍国主義に対抗して、命を懸けた自由主義者・共産主義者らが存在した日本である。民主主義は、いまの日本国憲法がしっかりと規定、それを公人に対して尊重し、擁護する義務を課している。

 菅よ、時間を見つけて憲法を読んでほしい。恥じるところがあれば、進んで辞任すべきである。後世の範を垂れよ、これ天の声であろう。

2021年3月6日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

〔週刊 本の発見〕『武建一が語る 大資本はなぜ私たちを恐れるのか』

2021年03月04日 | 気狂い国家

毎木曜掲載・第194回(2021/3/4)

労働運動の「神髄」見せる関生労組の清々しさ

『武建一が語る 大資本はなぜ私たちを恐れるのか』(武建一 著、旬報社、1,500円+税、2020年12月)評者:黒鉄好

 

 一切の虚飾のないストレートなタイトルと裏腹に、本書は、囚われの身となった著者が拘置所で迎えた保釈の日の描写から始まる。ドラマか映画でも見るかのように一気に引き込まれる。

 戦後、高度成長の波に乗った日本の歩みにみずからを重ねるように頭角を現す全日建連帯労組関西生コン支部委員長の武さん。権利獲得、ヤクザとの闘争、経営者との対決と協調。破天荒だが正義の炎を絶やさず、大きな敵に敢然と立ち向かう武さんのスケールの大きさが、読者の心を捉えて離さない。

 資本家が資本家たり得るのは、単に生産手段を所有することのみにとどまらず、価格、生産量や出荷量などの決定権――言い換えれば経営権を独占するからである。しかし、武さんの率いる関生労組は、経営者・資本家のこの「聖域」にズカズカと平気で踏み込む。過当競争による値崩れを防ぎ、適正価格での販売を通じて得た利益を労働者に還元する。あるいはコンクリートの品質を確保して建築物の安全を守る。そのような大義名分を掲げ、生産・流通のコントロールに乗り出す。原材料のセメントを少しでも高く売り暴利をむさぼるメーカーと、買い叩こうとするゼネコン。前門の虎、後門の狼という状況の中で、生き残りを賭け、利害が一致する局面では生コン経営者と共闘もする。大資本が関生労組を恐れる理由は、経営権を侵食する存在だからである。(写真=武建一氏)

 『法律など守っていたら組合をつぶすことはできない』――かつて財界の労務担当といわれた日経連が開催した講演会で、元役員の講師が放った言葉を本書は暴露する。それを読んで私は身震いがしたが、衝撃は受けなかった。同じような例は歴史書をひもとけばいくつでも見つけられるからだ。私がすぐに思い出したのは『国労を崩壊させる、その一念で(国鉄「改革」を)やってきたわけです』という中曽根康弘の言葉である。資本家の聖域である経営権に踏み込んでくる者は誰であろうと許さない。どんな手段を使ってでもつぶすという資本側の「不退転の決意」がそこに込められている。

 私は、関生労組にかけられている攻撃がかつて国労に向けられたそれと同じであることを理解した。この攻撃から関生労組を守るためには、あのときと同じように、すべての労働者が考え方や立場の違いを越えひとつにならなければならない。

 この闘いに関生労組は勝てるだろうか? 長く複雑な過程を経るとしても、最終的に勝てると私は判断する。どんな乱暴な経営者もどん欲なハゲタカも「全体の利益」という経済原則を越えることはできないからだ。他人を犠牲にして自分だけがいい思いをしようとする者は、社会各層の利害を調整し、全体の利益を図るという経済の自己調節機能によって手痛い反撃を受ける。武さんの波瀾万丈の人生ドラマからはそんな未来への希望も覗く。自分だけの利益ではなく労働者、社会全体のためになるように行動する。日本社会が久しく忘れてしまっている労働運動、社会運動の「神髄」を見せてくれる1冊である。

*「週刊 本の発見」は毎週木曜日に掲載します。筆者は、大西赤人・志真秀弘・菊池恵介・佐々木有美・根岸恵子・志水博子、ほかです。

 

国家と大企業を相手にした男/映画『闇に消されてなるものかー写真家・樋口健二の世界』

2021年03月03日 | 気狂い国家

国家と大企業を相手にした男〜映画『闇に消されてなるものかー写真家・樋口健二の世界』

 

 3月2日、ジャーナリストの永田浩三さんが監督したドキュメンタリー映画『闇に消されてなるものか〜写真家・樋口健二の世界』が、江古田映画祭(ギャラリー古藤)で初披露された。約40人が参加し満席だった。映画はのっけから圧倒される。主人公の樋口さんは83歳だが元気そのもの。「私は“売れない写真家”。国家と大企業を相手にしたからあたりまえだ」と本と資料に埋もれた自宅で、写真を手に語りはじめる。渋く訥々としたナレーションは、野村瑞枝さん(77歳/映画祭スタッフ・写真下)で味わい深い。

 映画は、小さい時から現在に至るかれの生涯をたどっていく。若いときロバートキャパの写真に出会い衝撃を受け、工員をやめて写真の道に入った樋口さん。一つのラーメンを夫婦で分けて食べるほどの極貧生活に耐えて、徐々にチャンスを掴んでいった。四日市公害の凄まじい実態を知り現場に飛び込んだ話。体がボロボロになった被害者から「マスコミはいやだ。あなたに撮ってほしい」と樋口さんは信頼を得ていく。そして『四日市』写真集を皮切りに、広島県の毒ガス島の被害実態、原発労働者の被ばく問題と続いていく。「一作十年」がモットーの樋口さんは、対象者に寄り添い一つのテーマを徹底して追求してきた。右翼からの脅しも受けた。だが、いつでも「毅然と立ち向かい写真を撮り続けた」という。「国が相手だから背中を見せたらやられてしまう。堂々と迫ることだ」と。


*会場には樋口健二さんの写真が展示された

 1977年、敦賀原発に入って撮った原発労働者の2カットの写真(上)は、世界中に広がり内外から高い評価を受けるようになった。“売れない写真家”は、だれもやらないテーマに取り組んだことで、80歳代になっても写真業界で生き残った。いまは学生に「ジャーナリズム講座」で教えているが、学生には必ずこう言うという。「ジャーナリストの前に人間であれ。差別を許さない人間になれ」と。映画は、そうした樋口健二さんの生きざまを1時間20分に凝縮している。樋口さんの生々しく率直な語りぶりに、観客からは笑いが絶えなかった。映画が終わると大きな拍手が長く続いた。それは映画への最大の賛辞だった。

 アフタートークに登場した樋口健二さん(写真)。実際の樋口さんも映画と同じで、エネルギッシュで張りのある声。83歳とはとても思えない。「この映画にほとんど僕が言いたいことが入っている」と満足気だ。喋るのが大好きで「僕は朝までしゃべれる」と映画には出ない話を、身ぶり手ぶりを交えて語り約1時間語りまくった。その迫力に「毅然と国家にたてつく」人間の凄みを感じた。

 最後に、記者は一つだけ質問した。「それまでモノクロ写真だったのが原発労働者の所からカラーになっている。なぜですか?」という問いだった。樋口さんは敦賀原発取材に至る経緯とカラーの理由を語ってくれた。その内容は収録した動画で見てほしい。→動画(5分20秒)


*監督の永田浩三さん

 大好評だったドキュメンタリー映画『闇に消されてなるものか』。3月12日、13日にも「ギャラリー古藤」で上映されるが、残席はわずかになっている。この映画はこれから大きく広がっていく予感がした。(松原明)


*連日盛況の江古田映画祭会場(ギャラリー古藤)


世に倦む日日 @yoniumuhibi

2021年03月03日 | 気狂い国家

日本人の中にある韓国北朝鮮に対する不信や嫌悪、在日韓国朝鮮人に対する偏見と差別、それらを取り除き、理解と友好の関係を深めることが目的だったとすれば、しばき隊は運動に失敗している。むしろ、逆の結果を生み出す要因を作っている。しばき隊の本当の目的と動機は何だったのか。検証が必要だ。

 

と言うより、報道1930やプライムニュースの放送は、まさにヘイトスピーチそのものだ。中国に対しては2日に一度。韓国に対しても2週間に一度。テレビでの執拗な嫌韓プロパガンダは、明らかに一般世論を洗脳し、ネット言論に影響している。だが、しばき隊左翼はそれを問題視しない。放置している。

 

しばき隊が登場して8年。在日韓国朝鮮人に対するいわゆるヘイトスピーチが収まったかといえば、決して収まっていない。街頭右翼によるそれは下火かもしれないが、5chなどネットでのそれは、ますます勢いが盛んになっている。「ヘイトスピーチ法」が効果を上げたかといえば、そうはなっていない。

 

大物以外の小物の子分たちからも、離脱はやめてくれという声が上がらない。これは結構重大な問題だ。CRACの運動が完全に野間の人格と一体で、未分離で、機関決定の要素や余地が全くないことを意味する。スターリンとソ連共産党。ずっとそれを当たり前として全員が運動を続けてきた。今も。

 

野間の離脱宣言を計画的な行動ではないかと推理する理由として、例えば、有田芳生とか香山リカとか辛淑玉とかが、今回何も騒いでない状況がある。寝耳に水だったら、慌てふためいて、それは困るからやめてくれと騒ぐ進行になっておかしくない。不自然だ。CRACが解散になっても平気なんだろうか。

 

斉藤幸平の本の批評をしようと意気込んでいたら、急にしばき隊の事件が入って、思考中断になってしまった。スタックした状態。野間が離脱するということは、しばき隊(狭義:=CRAC)が正式に解散するということだ。それ以外に意味はない。とすれば、これは政治的に重要な問題となる。

 

なるほど。そういうことか。https://news.yahoo.co.jp/articles/ee1ce


出来レースの政権交代という悪い予感ー反戦な家づくり

2021年03月01日 | 気狂い国家

なんかイヤああな予感がずっとしている。
えも言われぬ気持ちの悪さが、この1ヶ月ほど消えない。

森喜朗の暴言辞職と、スガ長男が中心の贈収賄事件は、安倍政権時代ならばほとんどニュースにもならずにスルーされたのではないだろうか。
モリ・カケ・スパ・サクラの大スキャンダルですら傲然とはねのけていたのだから、この程度(と言ったら怒られるかもしれないが)の事件ならば平然ともみ消して、マスコミにも圧力をかけて沈黙させただろう。

ところが、スガ政権は明らかに脆弱だ。
不思議なのは、安倍政権を支えるために、首相官邸のゲシュタポ(内閣調査室)を駆使して圧力と弾圧を指揮していたであろう菅義偉が、自分が総理になった途端に弱体化してしまったことだ。
明らかに何かが変わっている。

もちろんコロナ禍による国民の不満と怨嗟が募っているという背景はある。
しかし、それは安倍政権も同じである。あろうことかムシノマスクを国民にばらまいて、恬として恥じることもない安倍の姿は、今の弱々しいスガとは違う。

何が変わったのだろうか。

ひとつは、オリンピックの開催がかなり絶望的になってきたということだろう。
巨額の賠償金をめぐってIOCと日本側のチキンレースが続いている。
バッハは、中止なら中止で、開催して感染激発したらそれはそれで、どっちに転んでもすべて日本のせいにできるので、あくまで強気だ。

賠償額がいくらになるのかはわからないが、大会経費が3兆円を超えるのだから、兆の単位にはなるのではないか。
この壮大な無駄金を誰が負担するのか。
スガはその責任を負わされて、使い捨てにされようとしているのではないか。

変わったことのもうひとつは、アメリカ大統領(日本の親分)がトランプからバイデンになったことだ。
トランプもバイデンも、日本を収奪する存在であることは同じだが、その手法というか、基本方針が違う。
トランプは凶悪な押し売りのオッサンだが、バイデンは日本を丸焼きにして食い尽くす食人鬼だ。

食人鬼はバイデンに限ったことではなく、少なくとも1990年代から、アメリカの日本に対する植民地政策は変貌している。
それまではエサを与えて卵を産ませてそれを収奪するというスキームだったものが、すでに丸々と肥えた日本をハゲタカのように喰らうようになった。

象徴的なグラフがこれだ。
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ちなみに、このグラフは「基準年は国によって異なる」と書いてあるので、どの国が上かということは意味がない。グラフの傾きにだけ注目してもらいたい。
1990年代の中頃を境に、日本の経済だけがドンドン下落しているのがわかる。
アメリカやドイツは1980年の約2倍、韓国は3倍以上の実質GDPになっているのに、日本は上がって下がってゼロ成長である。
これまでは、アメリカという「国」の都合で日本という植民地を経営していたが、このころから国ではなく「新自由主義」という名の巨大金融資本が、直接収奪するために日本を「スマート」に蹂躙し始めたのだ。

この流れに抗して、古めかしい「国の都合」を持ち出して、野蛮な押し売りをやりはじめたのがトランプだ。
そして、子分として言うことを聞いていれば、少々の悪さは大目に見てやる、という太っ腹な親分だった。
日本人の目線では、もちろんスゴイ悪い奴に見える。交渉のやり方は強烈に強引だし、そもそもモリ・カケ・サクラを安倍晋三が乗り切れたのも、あきらかにこの親分の後ろ盾があったからだ。

しかし、トランプは日本を支配してすべて食い尽くそうとはしていなかった。
そんな、「国」としては不合理で儲からない話はやりたくないからだ。
トランプはアメリカの得になることをやりたいのであって、世界を股にかける無国籍の金融資本や軍産共同体の、営業マン兼ボディーガードなどやりたくないのだ。

二階敏博などという、グローバルとは無縁で、国内利権バリバリ、かつ中国派などという人間が大きな力をもてたのも、必要以上に日本の内情に干渉しないトランプのおかげと言えるだろう。

ところが、バイデンが勝ってしまったことで、流れはトランプ以前に戻ってしまった。
つまり、丸焼き食い尽くし路線である。
アメリカ大統領は、またまた金融資本と軍需産業の「ファイティングセールスパーソン」に成り下がってしまった。

新しいファイティングセールスパーソンは、日本のスガ-二階政権を見て苦虫をかみつぶしたことだろう。
なんだこの二階というヤツは。植民地の国内利権など認めないぞ。とっとと追放しろ!

その余波をくったのが、森喜朗である。
森の発言は、確かに即刻退場ものだけれども、いつもはあれだけ弱腰のマスコミがこれだけ騒いだのは、「公認」されていたからに違いない。
森追放劇は、二階に対する脅迫なのである。

そして、その二階の力で首相になれたスガをも串刺しにする。
スガにしてみれば、前門のバイデン、後門の二階である。
ニッチもサッチもいかないとはこのことだ。



そこに直撃したのが、文春砲である。
スガ長男が中心となった総務省贈収賄事件は、金額は小さいがあまりにもスガ本人を中心とした同心円の人間関係だ。
もはやスガに政権を維持していく気力は失われているのではないだろうか。

そうなると現実味を帯びてくるのが、予算成立後の4月解散総選挙である。

二階などに象徴される国内利権が食いついて離れない自民党よりも、ちょっと脅して言うことを聞かせればチョロい野党のほうが、金融資本が狩り場にするには都合がいい。

衰えたとは言え、日本の国富(官民合わせた純資産)は3700兆円もある。
新自由主義はヨダレをたらして牙とツメを研いでいる。
バイデンと日本の新政権が、邪魔な規制や利権をぶっ飛ばしてくれるのを待ち構えている。

「シガラミのないカイカク」は、そういう恐ろしい修羅場へと扉を開くことになる。
カイカク代表はもちろん維新だけれども、立憲だって十分にそうなる可能性がある。

そう考えるには、私にも若干の根拠がある。

一つは、経団連が(狭義の)新自由主義批判をしている驚きのレポート「。新成長戦略」
https://www.keidanren.or.jp/policy/2020/108.html

行間を読めば要するに、好景気の時は放任主義で、不景気の時は国のカネをダバダバ使って大資本を助けろ、中小企業はぶっつぶして大資本に吸収させろ、と言っているのだけれども、表面上は「新自由主義批判」になっているので、「助け合い」とか言ってる立憲ならばころっと欺されてしまうのではないか、非常に心配である。

次は、枝野氏が「野党への期待値を高めたくない」という主旨の噴飯もの発言しているインタビュー記事
https://news.yahoo.co.jp/articles/cf5da39eeb8738f01a701c5c9a308d685d9efa04

これはもう、なにをか言わんやである。
こんなに政権交代したくない野党第一党の党首が、これまでいただろうか???
55年体制の社会党だって、さすがにここまで情けないことは言わなかっただろう。

このような、初めから骨抜きの立憲に政権を投げ渡し、オリンピック中止とコロナの始末だけ押しつけて、ボロボロになったところでまた政権を取り返せばいい、という自民党の思惑。
その1~2年の間に、コロナ危機を口実に様々な規制「緩和」をやらせて、水道や高速道路などの公共インフラから、病院や国民皆保険までも食い尽くそうという新自由主義(無国籍な巨大金融資本)の思惑。

ほぼ同じことが、2009年にもあった。
リーマンショックの衝撃から回復できない自民党は、政権を投げ出した。
あの時は、小沢一郎さえ排除すれば、民主党などチョロいもんだという判断でマスコミもこぞって政権交代を煽った。
しかし、鳩山-小沢体制が崩せないとなると、陸山会弾圧で強権的に小沢を排除し、それを目の当たりにした民主党のヘタレども(菅、野田、枝野 他多数)は、大資本と権力の言うなりになった。

辺野古新基地、消費増税、動的防衛力(ほぼ集団的自衛権)など、安倍政権で強行された悪政の原型は、実は民主党政権で作られていたのである。

あのときの、さらに劣化コピーが、2ヶ月後に現実になるのではないか。
せっかくの、一縷の希望である「政権交代」が、再び地獄への扉になってしまえば、もはや日本人の政治への期待は木っ端みじんに吹き飛んでしまう。

完璧であれとか、誰もが納得できるようにとか、そんなことは望んでいない。
それは無理だ。
しかし、既存利権と外からの収奪という二重の圧力に対峙して、時には妥協しながらも、なんとかギリギリの成果を上げていこう。すこしでも、危機にある国民の生活を守っていこう。
そのような、火を吐くような決意がなくて、どうして本当の政権交代などできようか。

「期待されたくないですう」とか言ってる今の枝野幸夫では、万が一政権が転がり込んできてしまったら、「だからイヤだと言ったんだ」とか愚痴を言いながら、長いものに巻かれていくだろう。
お得意の自己正当化の詭弁を弄しながら。

もう時間がないかもしれない。

立憲民主党には、良い人材もたくさんいる。
2012年の戦犯はそっくり一線から退いて、執行部を入れ替え、野党の筆頭として政権を担う準備をしてもらいたい。

孤立路線を崩さない山本太郎とれいわ新選組も、その時には自ら進んで共闘するべきだ。

その姿を見るまでは、私の悪夢は消えないような気がする。


311東芝製3号機作業員の被曝死<本澤二郎の「日本の風景」(4008)<大角信勝さん(60歳)が核爆発数か月後、作業数日で非業の死>

2021年03月01日 | 気狂い国家

311東芝製3号機作業員の被曝死<本澤二郎の「日本の風景」(4008)
http://jlj0011.livedoor.blog/archives/28222161.html
2021年02月28日 jlj0011のblog


<大角信勝さん(60歳)が核爆発数か月後、作業数日で非業の死>

 友人がロイター通信の記事をメール送信してくれた。まもなく311から10年が経つ。この間、何も変わっていないという現場報告である。日本の新聞テレビが報道しないため、ロイターが頑張ってくれている。感謝したい。

 その関連で、ネットで初めて、驚くべき事実を知って、本当に腰を抜かしてしまった。大角勝信さん(当時60歳)のことだ。彼は、311の2か月後に福島に飛び込んだ。原発事故処理作業員として、東芝の下請けの仕事に「人稼ぎできる」と喜んで出かけた。彼は、妻の故郷に戻り、耕運機を手に入れて、水田を耕し、コメを生産するというささやかな夢を実現するためだった。

 なんと彼の小さな夢は、福島に出かけて、数日後に奪われてしまった。亡くなったのだ。こんな人生があっていいのだろうか。東芝は呪われている!改めてそう思う。

 原発作業は、これまでも数回経験している大角さんだったが、誰も東芝3号機が核爆発を起こし、周囲にプルトニウムが沢山飛散していることを知らなかった。東芝は知っていても教えなかったのだ。今も、である

<タイ人妻(53歳)に対して「50万円やるから帰れ」の仕打ち>

 夢の実現に胸を膨らませていた妻は、数日後に東芝関係者が用意したであろう車に乗せられて、地元の警察署に安置されていた亡き夫と対面した。

 彼女にとって、それまでの日本はましな国だった。大角さんと小金を作り、帰国すればコメ作りが出来る。ささやかな幸せが、確実に約束されるはずだった。

 ところが、東電福島の3号機の核爆発について、今も10年迎えても政府も東電も水素爆発と嘘をついている。東芝は沈黙したままだ。安倍晋三は「アンダーコントロールされている」と国際社会に大嘘をついたままだ。そのことさえも、新聞テレビは報道できない、言論の自由のない日本である。

 こんなひどい民主主義の国があろうか。あってはならない。しかし、これが現実の日本なのである。誰も否定できない日本の真実なのだ。

 善良な日本人に呼びかけたい。大角さんに両手を合わせてもらいたい。どんな立派な行為や言動も、大角さんの前では、紙ッぺら同然なのだということを。

 東芝の対応がまたすごいのイチゴに尽きる。妻に対して「50万円やるからタイに帰れ」だった。これは人間のやることではない。鬼か悪魔である。東芝は鬼なのだ。「鬼滅の刃」が本当であれば、鬼退治の標的は東芝でなければなるまい。

 いま63歳になっている大角未亡人は、どうしているだろうか。東芝が逃げるのであれば、車屋の古巣の三井財閥がなんとか救済の手を差し伸べるべきだろう。無茶な要求だろうか。

<人間として扱わない東芝病院で命を奪われた息子を想起>

 まもなく桜咲く4月になると、東芝病院で看護抜きで窒息死させられ、それでも反省謝罪なしの次男・正文のことを思い出して、胸に錐(きり)を突き刺されるように痛い。同情不要だが、だれも理解もできない。311の1年前の4月7日のことだった。

 東芝には法律も、法の下の平等も存在しない、日本最大の悪徳企業であると断罪したい。経営陣だけではあるまい。守銭奴の株主もそうだろう。一人ぐらいまともな株主がいても不思議ではないが、誰も声を上げない。

 わが妻も哀れ、次男の後追いをして、これまた無念の生涯を終えた。人生無情であるが、せめて正義が存在しても罰が当たらないはずだが、どうだろうか。

 二人の死が、我がペンを鋭くさせてくれている。

<ペンの盟友・長沼節夫さんの白血病死とも関係が?>

 2019年に我がペンの盟友・長沼節夫さんが、虎の門病院で白血病で倒れてしまった。金大中救済に健筆をふるったジャーナリストである。

 亡くなる前に、福島取材について、問いただしてみた。正義の塊のようなジャーナリストは、やはり福島に行っていた。おそらく、被曝が原因であろう。核爆発の地に行こうとしない安倍と菅義偉、そして永田町・霞が関・大手町の悪党の面々が思い浮かんでくる。

 被爆地の双葉町は、誰一人戻っていない。戻れるわけがない。浪江町には1579人が戻った。それでも、全体の11・4%と少ない。覚悟の帰還者なのか。痛々しいかぎりである。福島の人たちは、東芝3号機の核爆発を目撃しているはずである。

 311の際、時の官房長官の枝野は、家族をシンガポールに避難させたとして

非難されて、今も人気が上がらない。当時の要人は、みな責任をとって、政界を引退すべきだったのだが、すべて残って高給を食んで恥じない。せめて被爆者第一号の大角さん夫妻に対して、謝罪すべきであろう。わからなければ、浪江町に遷都すればいい。永田町・霞が関・大手町を引っ越しすれば、数百年以上もかかる東北復興のことを理解できるだろう。是非とも、この提案を飲んでもらいたい。

 直近の2月13日の福島沖大地震の被害もまた、隠ぺいする東電と政府・経産省そして東芝である。東芝3号機の地震計故障を放置したほど、現場は弛緩しているのである。これ一つでも恐ろしい事態なのだ。東電・東芝に責任はあるのかどうか。

<除染費用4兆円はやくざとゼネコンの掴み金=銀座で飲み食い>

 除染費用4兆円、廃炉・汚染水処理8兆円、賠償約8兆円である。既に支出された金額であろう。

 繰り返すが、大角さんの未亡人50万円は、明々白々不当違法である。明白な犯罪である。善良な政治家なら、このことを追及、問題提起すべきだろう。

 筆者の耳にも、この日本国民が負担してる血税の多くが、悪徳ゼネコンと連携するやくざの懐に吸い込まれていると、何度も届いてきている。

 「血税が銀座の高級クラブに流れている」というのだ。お笑い草で済ませようか。自立した国家では、到底想定さえ出来ないだろう。

 最近、菅内閣は例によって、出鱈目な机上の復興基本方針の概要をまとめたというのだが、廃炉不可能下、どうしようというのか。ここから聖火ランナー?「サメの脳みそと頭空っぽの橋本らしい発想だ」と清和会OBは突き放している。島根県知事が、このことにお灸をすえた。

<ロイター通信が東電原発爆破炎上地区の真実を報道>

 ロイター通信というと、東京五輪は安倍の嘘とIOC買収で獲得したものであることを知り、これを追及するフランス検察の動向を注意深く報道している。

 パリ革命の地・フランス検察は、不正を容赦しない。電通五輪の腐敗に的を絞って捜査を続けている。それを、ロイターが追いかけている。「安倍、森や石原もあぶりだされる」との声も。

 そのロイターが、この9年人気のいない、崩壊している原発避難地区を撮影している。「9年前と全く同じだ」と元住民の声も伝えている。是非とも見てもらいたい。

<東芝製品の不買運動を世界に提起したい!>

 社会的責任を果たせない企業は、生き残ることは出来ない。鬼のような東芝は、消費者にとっても危険極まりないだろう。

 2010年から我が家は、東芝製品の購入を止めた。購入した家電製品も壊れ、買い替えた。現在は、他のメーカーに替えて、今自宅に東芝製品はゼロ。

 韓国や中国の市民にも、東芝不買を強く呼びかけてゆきたい。社会的責任を果たさない東芝はいらない。不買運動が市民の責務である。被害者は大角さんだけではない。ほかにもいっぱいいるはずである。東芝が消えても、世界の消費者が困ることはない!

2021年2月28日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)


3号機は水素爆発ではなく 実!>は 臨界爆発で 圧力 格納 容器は 無い政府は 米軍の撮影した 3号機真上からの写真を 公開できない

プルトニウムの測定どころか 東電発の 圧力 温度 炉内水位 全データが ウソ 常習犯(掲示板「阿修羅」に掲載中)本澤先生、おはようございます。

YouTubeをツィーターから貼り付けました。八千代、青柳

https://twitter.com/akasakaromantei/status/1365207012586315776?s=09


(追記)中国ではコロナ封じ込めにほぼ成功している。昨日北京の義母・玄愛華さんが、春節の始めと終わりに、わざわざ高額の国際電話をかけてきた。ことし97歳になるが、寝台から元気そうな顔を見せてくれた。中国・東北で生まれ育った彼女は、幼くして侵略軍の関東軍と抗日義勇軍の戦闘に巻き込まれた。父親を亡くし、母親の手一つで、それも放浪生活を余儀なくされた中で。危険と隣り合わせ、生きるか死ぬかの戦場で生き抜いた。

 長じて抗日戦争に飛び込んだ。看護兵兼通訳である。朝鮮戦争では、母と夫と幼子二人家族総出で、死ぬかもしれない志願軍に身をささげた。生きるも死ぬも家族一緒という、こんなすごい経験は、中国人でもたった一人に違いない。そこで、投降していた関東軍の軍医と看護兵と一緒に肩を並べて、軍務を全うした。この戦争で、毛沢東は長男を亡くし、悲嘆にくれた。

 関東軍看護兵から、彼女は東北ハルビンで、ソ連兵から逃亡するため、幼子の首を絞め殺したこの世の地獄を聞かされた。ともに女同士泣き崩れた。このころ、日本の歌も覚えた。昨日は、滝廉太郎の「荒城の月」を歌ってくれたのだ。これまた驚くべきことである。「春高楼の花の宴」と日本語で、97歳になる中国人の日本への思いに、胸にぐっと来た。彼女こそが、疑いもなく、本物の偉大な平和の使徒なのであろう。97歳になる老婦人が「荒城の月」を歌って慰労したのだ。我が誕生日向けである。彼女は中国に埋もれている、素晴らしい偉大な人間に違いない。中国の強さだ。そういえば拙著「中国の大警告」翻訳本に感動した一人で、ほかには胡錦涛と肖向前だ。この本で、筆者は中国の本当の友人になることが出来た。我が家の庭は、いま梅花爛漫である。


経産省前テントひろば日誌(2/25)/しみじみと「ああ福島」を歌って脱原発を念じる

2021年02月28日 | 気狂い国家
テント日誌2月25日(木)版経産省前テントひろば後 1807日
大分暖かになって座り込みも賑やかに   2月19日(金)時間より早く来た私が、椅子
出しや荷つくりなど全て終了させ、みんなを待った。暫く待つと全員そろい、今日もオー
ルメンバーが勢ぞろい。皆が揃うと座り込みも賑やかになる。大分暖かくなったけど、や
や、風が強く寒さがこたえる。
 経産省前に来る途中、文科省前でトラメガを持った何人かがいて、それを囲むように警
察官がいた。道路のこちら側にも似たような雰囲気の人がいて胸にプラカードを付けてい
た。「従軍慰安婦」の存在を否定する内容が書き込まれていた。右翼団体の街宣活動のよ
うだ。教科書検定の内容を批判していた。彼らの主張する教科書が不合格になったことを
非難していたようだ。
 今日は子どもの避難の権利を主張する千葉原発訴訟の会の裁判の控訴審判決言い渡し日
だそうで、それに参加するIさんやMさんが抽選の前に寄って座り込みに参加してくれた
。判決に中身はすぐに分かり逆転勝訴ということだった。
 いつも5時からの経産省抗議に参加されるTさんが早め目に着てパンフレットを配って
いた。今日は菅首相の長男による総務省幹部に対する違法接待についての週刊文春のコピ
ー記事だ。今日も5時からの抗議で全面展開してくれるのだろう。聞くのが楽しみだ。(S
・S)
しみじみと「ああ福島」を歌って脱原発を念じる 2月19日(金)
 17時から経産省よ!嘘をつくなのコールで抗議行動開始。まずは「また逢う日まで」
の替え歌を歌って経産省を批判。Taさんが「文春砲」から菅首相長男の違法接待を糾弾。
森加計桜検事長問題に続く官僚への不当圧力と違法接待で官僚たちを滅茶苦茶にする政権
を早く終わらせねば。Miさんが原発事故の千葉訴訟で東京高裁が一審判決を変更し国の責
任を認定する勝訴判決を言い渡したことを報告、参加者全員が拍手で喜びを共にした。 
さらに、Siさんの「なぜ経産省はまともに計算できないのか。福島事故を起こしたのにい
つまで原発を続けるつもりなのか?」のアピールの後、Moさんの歌は「ああ福島」(作詞
:武藤類子、李政美、作況:李政美)、約50名の参加者が福島への想いを込めて歌った

さらに「座り込めここへ」のあと、高浜・美浜の老朽原発うごかすな、3.20行動に参
加するぞ、「エネルギー基本計画」の意見箱に意見を出そう、基本政策分科会が開催され
る24日に抗議行動を、民主主義を取り返そう、大地震が頻繁に起こる日本で原発を動か
してはいけない、…などのアピールが続き、最後に「経産省は嘘をつくな」「原発はクリ
ーンではない」と皆で訴えた。 参加者の多くは「総がかり」行動に移動、片づけはNaさ
んが応援してくれた。(K.M)
島根県知事の発言について思う事 2月20日(土)雲一つない青空、陽光が「今まで寒く
てごめんね」とばかりに照り付ける。外務省前の横断歩道から真夏のように陽炎が立ち昇
っていた。東の空に月が見えた。木の枝にとまったヒヨドリが一輪の花のようだった。 
Uさんは超多忙のため来週から暫く来られなくなった。悔しそうだった。「まあ原発はど
こにも逃げないから」と訳のわからない言葉しか浮かばなかった。「なくなってくれりゃ
いいんだけど」とハズシの上塗り。「お帰りなさい」と言える日を心待ちに。
〇会場からは笑い声もあがった そこは笑うところではなかった。ジェンダーの問題だけ
ではない。笑うことは「理不尽」を受け入れる、受け入れさせる、「犠牲もやむなし」に
賛同すること。そして笑わないだけでは済まない。
〇丸山達也島根県知事 要するに「命を守れ、守ってほしい」と言っているのだと思う。
だが「知事を呼んで注意をしっかりしなくてはいけないな」とか「政府は自由度の高い交
付金も配っている。それこそ知事の腕の見せどころだ」などなど。ジャシンダ・アーダー
ン首相の言葉「Stay
home. Be strong and be
kind.」を思い浮かべるとこの国の政府には強さ・優しさが微塵もないことに気づく。
〇国民には自粛を要請しながら相次ぐ夜遊びや政治パーティー終わりのない歌のようにネ
バーエンディングストーリーはまだまだ続きそうです。
♪~正直じいさんポチ連れ/敵は幾万ありとて/もしもしカメよカメさん/夜霧よ今夜も
ありが/通りゃんせ通りゃんせ、ここはどこの細道/じゃんけんぽん、あいこで/正直じ
いさんポチ連れて~ (^^♪∞
〇地球と一緒にコケまSHOW『言い訳は通じない』(西村康稔経済再生相)  テレワ
ークの推進をめぐり、企業に厳しい口調で対応を迫った。  <通じない言い訳ばかりの
自民党なんですけど>
〇AFPBB News 2021/02/18
18:14「ミャンマーの正義のため」軍事政権サイトにサイバー攻撃
公務員の逮捕相次ぐ (msn.com) 
〇アートにエールを!角田健一ビッグバンド 30周年
無観客ライブat紀尾井ホール - YouTube 
(O・O)
「アジール」としてのひろば 2月21日(日)当日は快晴で暑さを感じるような気温でし
た。参加者は10名、そのうちマスクをしていないのは2名です。 マスクに対する考え方
は大雑把に見て二通りあると言われています。まずはウイルス防御にマスクは必要と考え
るマスク「シーヤ派」、片やマスクはウイルスに対して意味が無く、逆にデメリットもあ
るとするマスク「スンナ派」です。「スンナ派」は非常に少数です。しかし、第一日曜日
ごとに14時から新宿西口小田急前に集まる「縛られない民衆」は、新型コロナに伴う「新
しい日常」に反対することが発端です。だから、基本は全員「スンナ派」です。 ネット
では「シーヤ派」と「スンナ派」は互いに反発し合う関係にあり、時には激しい議論を交
わすことさえあります。 「経産省前テントひろば」は「アジール」としての側面があり
ました。「アジール」とは自由な場所のことをいいます。自由な場所を作る際に大切なこ
とは、「他者の自由に介入しない」ことです。だから、経産省前は「シーヤ派」も「スン
ナ派」も共に集まることのできる場所であって欲しいと思っています。さて、今は新型コ
ロナウイルス感染症の緊急事態宣言が発令された状況下です。この緊急事態宣言の理由と
して、新型コロナウイルスの感染者数が増加していると言われています。 感染者数とは
PCR検査で陽性になった者のことです。感染したと言えば、あたかも症状が出ている状態
のことを連想します。しかし、実際は無症状の者が大半です。しかも、感染者数が増加し
たのは、分母に相当するPCR検査の数が増えたことも要因になっています。 今まで季節
性インフルエンザが猛威を振るい、重症になった者が増えた場合でさえも、緊急事態宣言
が発令されたことはありません。今回、緊急事態宣言が必要なのかどうかは疑問です。し
かも、緊急事態宣言とは言っても、満員電車は問題にされないこと、夜8時以降の飲食店
の営業が自粛されるだけです。ウイルスは場所や時間を認識して、活性化したり、そうで
なかったりするような性質があるとの話は聞いたことがありません。だから、今回の緊急
事態宣言は奇妙です。それよりも緊急事態宣言の影響で貧困に陥ったり、果ては自殺に追
い込まれている人が増えている方を問題にする必要があるように思います。(N)
明日は祝日であるが 2月22日(月)      11時40分頃、工事をしている日本
郵政ビルに近づいた頃から右翼が街宣車から大音声でガナリ立てているのが聴こえてきた
。大音声だったので20台位来ているのかと思ったが5台だけであった。何事かと聴いて
いると、竹島―韓国では独島―を韓国から奪還せよ❗、国交を断絶せよ❗などを叫んでい
た。これらの要求が一向に進展を見ないことへの抗議行動であった。暫くガナリ立ててい
たが12時になったら突然演説を止めて引き揚げていった。 昼飯を食べて午後にまた来
るのかと思っていたが、2時頃に文科省方面からバラバラに通りかかった時に、我々の方
に向かって相変わらずの悪口雑言を一回言っただけでて帰っていった。 明日は天皇・ヒ
ロノミヤの誕生日なので五月蝿くなるのであろうか⁉ 今日の座り込みではこれが唯一の
出来事であった。月曜日だというのに、経産省を出入りする職員の数もますます少なかっ
た。また一般人の数も少なかった。座り込み者は何時ものメンバーとアメリカ大使館抗議
に行く途中に寄ってくれたOzさん、2日前に電話をくれたToさんであった。レジェンド
Sさんは常連に含んでいる。腰が痛いと言いながら今日も座り込み準備中に来られたが陽
気の良さもあってうつらうつらしていた。疲れているのでしょう。      
今日も反原発CDを掛けてアピール。今日は(金)の夕方にやっている歌声運動を録音して
CDを作ってしまったKさんが持ってきてくれたものを初めて聴いた。闇は光に勝てない
ー韓国の原曲を色々なバージョンで歌ったもの、韓国の労働運動歌など盛り沢山であった
。家に帰ってじっくり聴きたいのでお借りした。(保)
来週からは3月である、3・11も近い 2月23日(祝)前号ニュースの印刷時にパソコンが
調子悪くて時間が掛かってしまったこともあって、いつもより30分早く事務所に着いてニ
ュース212号の準備を始めました。昼前に到着した経産省前、今日は祝日なので(皇居の
方が、61回目の誕生日だって!?)殆ど人通りがない。しかも気温は4月下旬並みに暖か
く、らくちんです。とはいえ、ときおり冷たい風が強く吹いたりして、とっても寒いとい
うだけではなくてバナーすら張ることはできませんでした。
来週から3月を迎えるテントひろばでは、いま10万人を超す原発事故での避難者を生んだ3
・11事故から10年の集会を準備しています。そして今からずっと前ですが私が生まれた19
48年5月の中東のパレスチナでは、「イスラエル建国」を大義にその10倍を超す100万人規
模での戦争難民が近隣諸国に避難してから、早くも73年を数えます。この日は3・30パレ
スチナ土地の日集会を東京で開催する準備のために、いつもより少し早い1時過ぎに経産
省前を離れました。
(EO)

経産省も東電も欺瞞のかたまりである  2/24(水)

天気はいいが風は冷たい。午後3時に なると太陽は文科省の高いビルに遮られて、寒くなる。しばし、経産省側に椅子を移した がすぐに日陰になってしまった。 今日は経産省本館7階?で、「第37回総合資源エネルギー調査会基本政策分科会」が開かれ るので、木村さんがこれに対して「第6次エネルギー基本計画に原発ゼロを書きこませよ う」という行動を呼びかけた。テントの当番の他に4名が加わって、シュプレヒコールや アピールを行なった。木村さんの他に6名が発言した。最後はレジェンド斎藤で、「原発 をすぐやめよ、経産省は一体何をしているのか。経産省はいらない」と言われていた。理 路整然としたアピールで感心した。ヨーカンさんは「経産省のそういう会議も女性を半数 入れた方がいい」と言っていた。演説の合間にシュプレヒコールをやった。次回のこの会 議に対しても抗議行動をすることを確認した。 あと、腹が立ったこと。経産省は、テントがあったところにPR用のパネルを設置したが 、なんと今日は「福島の富岡町夜の森の桜並木」を楽しそうに歩く人たちの映像を映し出 して、「10年目の福島」という文字を入れていた。福島は復興してない。富岡町は汚染地 域だ。映像は全くのウソだ。経産省はなにが言いたいんだ! 経産省も東電も本当に欺瞞の塊だ。(T・I)
メンバー勢揃いの充実した座り込み 2月25日(木)

3週間ぶりに、前半・後半の当番者と 準レギュラーのOyさんを含めて全員揃い、充実した座り込みとなった。おてんとう様が当 たっている時間はすっかり春の気分ただ太陽がビルに隠れると肌寒い、長老のSさんが13 時過ぎに到着、川内から上京した江田さんと待ち合わせとの事でしばらく座り込む、その 江田さんが到着すると近くの喫茶店に行かれました。 その後時おり来る青年がトラメガで財務省に向かってコロナ禍の中で疲弊している市民救 済を、経産省に向かっては放射性廃棄物(核のゴミ)を安全な場所に保管する施設が整備 出来ないのに、原発再稼働なんてとんでもないと訴えていた、言葉は荒っぽかったが言っ ていることは正論だ、帰る時にはお騒がせしましたとキチンと、挨拶をして行きました。 この後には三軒茶屋のWさんが、文明堂の三笠山を差し入れて下さいまして皆さんで頂き ました。レジェンド斉藤さんは撤収10分前に来まして、到着するやいなや、片付けに参加 、お疲れ様でした。(Y・R) 経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!その161

福島県沖で摂れ た魚クロソイ(北海道の鯛)が基準値超え! 原因は2.13福島沖地震?~イチエフの 放射性物質を閉じ込めるべき! 放射能汚染水の「海洋放出」を断念すべき!~ 202 1年2月24日 木村雅英(経産省前テントひろば)  2月23日のニュース「福島の魚から2年ぶり基準値超え クロソイ、国が出荷制限へ 」は福島の人たちに非常に厳しい酷な報だ。 <中日新聞 https://www.chunichi.co.jp/article/206648 福島県漁業協同組合連合会 は22日、同県沖の試験操業で水揚げしたクロソイから、食品衛生法が定める基準値(1 キログラム当たり100ベクレル)を超える500ベクレルの放射性セシウムを検出し、 出荷を停止したと発表した。試験操業で取れた魚の基準値超えは2019年1月のコモン カスベ以来約2年ぶり。 東京電力福島第1原発事故後、国は福島沖の44魚種を出荷制 限。順次解除が進み昨年2月にはゼロとなったが、クロソイが改めて出荷制限される見通 しとなった。 県漁連によると、基準値超えのクロソイは22日、同県新地町沖8・8キ ロ、水深24メートルで取れた。> 原因は、2月13日の福島沖地震後の東電福島第一原発(イチエフ)からだろうか。22 日には次のことを東電が発表した。〇1号機の原子炉格納容器の圧力が低下(1.2キロパ スカル=>0.9キロパスカル)〇格納容器内部で水位低下(1号機:15日から40~ 70cm、3号機17日から30cm程度)し、今も一日数センチ低下している これら の原因究明と対策については、詳しい真実の報告を待つしかない。 しかしながら、本シ リーズ「その151」で示した様に、汚染食材の検出は続いていた。海水・海底土の汚染 が続いていて、海底土(昨年2月~5月)は、福島沖10km近くでCs137が1400Bq/ kg、Cs134が79Bq/kg、Cs137が相馬港300Bq/kg、小名浜港150Bq/kgと報じられて いる。  イチエフで最も大切なことは、「止める・冷やす・閉じ込める」の中で、未だに実現で きていない「閉じ込める」をきっちり実現することだ。実現するべきことは、放射能汚染 水(ALPS不完全「処理水」)をタンクに閉じ込めることだ。 放射能汚染水の「海洋 放出」は絶対に許されない! 2月28日(日) 正午より青空川柳句会開催 選者:乱鬼龍 是非参加ください。楽しい ですよ 3月2日(火)老朽原発動かすな「院内ヒアリング」衆院第二議院会館・多目的会議室 13 ・30分~17時主催;再稼働阻止全国ネットワークhttp://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ rn/archives/15113 3月3日(水)「アベ政治を許さない」のポスター掲げる日13時:国会正門前でも行います 3月5日・3月12日(金) 経産省前抗議集会(毎週)17時~18時 経産省前テントひ ろば 3・11福島原発事故満10年-本館前抗議行動~福島は終っていない、原発はもう終わり だ!~日時:2021年3月11日(木)17時~18時半(小雨決行)場所:経産省本 館正門前(霞が関)主催:経産省前テントひろば案内: 「経産省前テントひろば」は、 3・11事故から半年後の9月11日に脱原発テントを経済産業省敷地の一画に設置し、 「主権者宿営権」・「撤去すべきは原発」と主張してきた。2016年8月21日にテン トが強制撤去されたが、私たちは本館玄関前に移り、歩道に座り込んで福島原発事故の責 任を追及し脱原発を訴え続けている。また、新型コロナ下のこの1年も一日も休まず抗議 ・座り込みを続けている。 事故後10年を迎えるが、東電福島第一原発の廃炉対策も汚 染水対策も全く先が見えない。特に、トリチウム等多核種放射能汚染水が120万㎥以上 に達し、福島・全国・世界のあらゆる方面からの反対にも拘らず、経産省も東電も「海洋 放出」という名の海洋投棄を画策している。オリンピック招致の為の「アンダーコントロ ール、ブロックできている」の嘘もより明らかになった。 一方で、東電がADR仲裁和 解案を拒絶したり福島地裁の和解案を拒否して「3つの誓い」を破っているにも拘らず、 国はそれを容認し、国や福島県は被害者の補償・支援の打ち切りを強行している。 他方 、世界では再生エネルギーにシフトしているにも拘らず、経産省は未だに原発推進政策を 続けて「核のゴミ」を増やし、稼働40年以上経過した老朽原発をも動かそうとしている ばかりか、大量の放射性物質を放出してプルトニウムをも増やす六ヶ所再処理施設の稼働 を目論んでいる。 更に、第6次エネルギー基本計画の策定においても、地球温暖化を口 実にクリーンでは全く無い原発を残そうとしている。 私たち「経産省前テントひろば」 は、3.11イチエフ事故後満10年を迎える本年3月11日の夕刻に経産省本館前で抗 議集会を開催する。いまこそ「トリチウム等放射能汚染水を海に流すな」、「原発は終り だ!」、「核のゴミを増やすな!」、「エネルギー基本計画に原発ゼロを書き込もう!」 と訴えよう。 発言:鎌田慧さん(ルポライター)ほか 問合せ:経産省前テントひろば〒105-0003港区西新橋1-21-8新虎ビル2F電話:070-6 473-1947 メール:tentohiroba@gmail.comhttp://tentohiroba.tumblr.com/ 

 


梨の木ピースアカデミー : 第3期オープントークを開始

2021年02月28日 | 気狂い国家
皆様
梨の木ピースアカデミーの第3期オープントークを開始します。中野晃一X金東椿さんが、
米バイデン政権登場以降の日韓、南北関係を分析します。
オープニングイベントのYouTube配信リンクはこちらになります↓
https://youtu.be/GxOEdq6kNmA
宣伝&受講などお願いします。李。
>>>>>>>>>>> 梨の木ピースアカデミー第3期オープニングイベント <<<<<<<<<<<
日付:2021年2月27日(土)14:00~17:00
第1部 第3期NPA講座説明会
            李泳采( NPAコーディネーター代表)
第2部 スペシャルトーク  「2021年、米バイデン政権の登場と東アジアの行方」 

[パネリスト] 中野晃一(上智大学)
 金東椿 (聖公会大学、元真実和解委員会常任理事)[現場報告]
 メリ・ジョイス(ピースボート国際コーディネーター、GPPAC事務局、韓国統一部平和
親善大使)
 宮良麻奈美(石垣市住民投票を求める会事務局)[司会] 上村英明(恵泉女学園大学、
NPA共同代表) 
*全員ZOOM参加
第3部 第3期講師紹介 閉会挨拶 内海愛子(NPA共同代表)羽田ゆみ子(N
PA共同代表)

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☆市民の知識・経験を共有するアーカイブズ・プロジェクト☆
『PAFLEX』(パーフレックス)
公式サイト  https://www.paflex.npa-asia.net/
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★日本・アジアを学びつなげる!新時代のオンライン市民講座★    
『梨の木ピースアカデミー』
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