ぴあピアノ教室 in 目白

豊島区目白にある
小さなピアノ教室のページです。
日々の出来事を綴っています。

驚いた

2013-03-12 10:11:10 | その他
先日、知人の開く発表会を見て来た。
ピアノだけでなく、ヴァイオリンやら歌やらも一緒の発表会。

ずっと聴いている時間はなかったので(我が教室も発表会目前ですから~~)
ほんの少しの時間だけ見学。
ちょこっとでも雰囲気を味わいたくて。
ちょこっとでも楽しませてもらおうと思って。

でも!
驚いた!!

会場に着くと、
既にヴァイオリンの音が聞こえる。
ロビーに行って納得。
ロビーは音出し場を越え、もはや練習場。
チューニングさえままならないヴァイオリンの音が鳴りまくっている。

発表会は始まっているのに!!

ヴァイオリンの音でいっぱいのロビーを抜けて客席へ行く。
リハーサル中ではない。
本番の本番。
プログラムをアナウンスされ演奏者が出て来る。
演奏者が演奏を始めている…のにも関わらず、
客席を歩きまわる人々。
話をする人々。
それも子どもが、ではなく、大人までも。

舞台袖に子どもを送り届け、興奮した様子の母親だろう、
「家の子、こ~んなことしてて、緊張してるみたい。大丈夫かしら~」
と、演奏中にも関わらず喋る。
演奏を終えて客席に戻って来た子のおばあちゃまかしら?
「すごくよかったよ、がんばったわねぇ」
って、演奏中ですけど。
それも声をひそめるでもなく、堂々と歩きながら話すのだ。
かたや演奏が終わった子だろう、
消音はしてあってもゲームしてるし…(カチカチとキーを叩く音が鳴ってますけど…)

発表会を聞きに来たのに、
全く演奏が聞けない。

ロビーで練習をしているヴァイオリン弾きたち。
きっと自分が演奏することしか考えていないのだろう。
先生も、…それで良しとしている…のだろうか。

何だかとても残念な気持ちで早々に会場を後にした。

発表会って、もちろん人前で演奏することにあるのだろうけれど、
他の人の演奏を聞くことも目的であると私は思っている。
それに、演奏会ではなく発表会だとしても、
こういった場で過ごすマナーを勉強できる機会だとも思う。
大人がマナーをお手本としてみせられる機会だと思う。
それを大人が率先してマナー違反。
小さな子たちが出演する発表会だとしても、
やはりマナーはあると思う。

とにかく驚いた。

ステージで演奏すると分かるのだけれど、
客席に聞いていない人がいると分かってしまうのだ。
「あ~、飽きてる人いるな」とか。
演奏だけでなく、人前で話をするときと一緒。
聞いてくれていない人たちの前で話しをする、そのやりづらさと同じ。

そんなやりづらさを作らないためにも、
発表会と言えども聞く姿勢は大事にしてほしい。
自分の演奏中の「時」を大切にしてほしいと思うのなら、
人の演奏中の「時」も、同じように大切にしてほしい。
お互いに気持ち良く演奏できるように、お互いに思いあってほしい。

演奏中に演奏に関係する動きなら大歓迎。
たとえばエアーピアノ。
誰かの演奏しているのを見て、身体の使い方とか真似したくなってしまって、
ついつい動きだしてしまう身体。
それは演奏を聴いているからこそのもの。
関係のない歩きまわるのとは違う。

いつだったか友人から聞いた話。
有料の有名なピアニストのコンサートで、
客席でずっと携帯ゲームをしている大人がいたとか。
客席は暗く、携帯ゲームの光はかなり目立つ。
周りの人も気になるけれど、もっと気になるのは演奏者。
そんな聞く気のない人が客席にいたら、本当に演奏はしづらいのだ。
BGMが欲しいなら、家でCDを聞きながらゲームをすればいいのに。


中学の恩師の言葉。
「己の欲せざること、人に施すことなかれ」
中学時代は、あまり心に響いていなかったけれど、
今でもこのフレーズはよく思い出す。
私の言いたいことは、まさにこれ。

これって、理想論かしら?
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