私はピアノの先生で、ピアノ教育に携わっているのに、
ピアノ教育について書いたブログが殆ど…ない
今日は、久しぶりにピアノ教育について書いてみようかと思います
最近は小さな生徒さんがピアノを始められることも多いのですが、
小学校2~3年生になってから始められる方も多いように感じています。
学校で鍵盤ハーモニカを勉強して、
ピアノや音楽に興味を持たれるようで、
嬉しい限りです。
で、今回は、
小学校に上がってから始めるピアノ、について。
小さな生徒さんの場合、
絵音符を使ったり、ドリルに色を塗ったり、
鍵盤の模型を使ったりと、
導入段階をとても丁寧にレッスンしています。
小学校に上がってから始める生徒さんに対しても、
導入段階を丁寧に…は、変わりありませんが、
やはり絵音符を使ったりはしませんし、
鍵盤の模型…なども使いません。
すでに色々なことを覚えるのが上手な年齢になっているので、
サラっと口頭で言って覚えてもらうことが殆どです。
知識を使いまわせるかは別なので、
レッスン中にちょこちょこと、
それらがきちんと理解できているか確認して行きます。
ただ、教材に関しては超導入段階は飛ばすにしても、
五線の音符を覚えてほしいところに変わりはないので、
私の場合、あまりそこを飛ばすことはしません。
同じくらいの曲数をこなしてもらいたいと思っています。
小さな生徒さんが時間をかけてゆっくり覚えて進んで行くのに対し、
小学生以上の生徒さんの場合は、覚えるのが早いので、
ものすごいスピードでそこを駆け抜けていきます。
それでいいと思っています。
教室に通い始めてしばらくは、
毎月1~2冊のペースで本が進みます。
それでいいと思っています。
もちろん、
生徒さんそれぞれのすでに持っていた知識の深さによって、
かなり飛ばしたり、薄く済ませることもあります。
それは、レッスンをしながら、臨機応変に変えていきます。
しっかり、深く理解できていれば、
導入段階を飛ばしてもよいと思いますが、
中くらいな理解な場合は、
そのレベルの曲をたくさん弾いてもらいます。
弾いた曲の数が、直接理解の深さに繋がります。
「これ、分かったみたいだから、後は少し飛ばしてしまえ~」
と一足跳びに曲数を積み重ねずに進むと、
基礎があやしくなるように見えます。
「この年齢だしね、あんまり初歩をやってもつまらないだろうから…」
と、入口を軽く見ると、
そこそこ教材が進んだ時にそのツケが回ってくることが多いように感じます。
だから、お家の方から「大丈夫!」と言われても、
私が生徒さんの弾く様子を見て「大丈夫!」と思うまでは、
初歩、導入段階を丁寧に、そしてたくさんの曲に触れ続けてもらいます。
もちろん、どこかで誰かに
「ピアノ習ってるんでしょ、何か弾いてよ」
と言われ、弾ける曲を作ってはあげたいのですが、
そこに重点を置き過ぎると、
ピアノの基礎の部分がないがしろになり、
そうした曲と同レベルの違う曲が弾けない…
ということになりがちです。
必然的に、レベルアップも遅くなってしまいますし、
一曲にかかる時間も半年とか一年とか。。。
導入段階の勉強、練習をきちんとじっくりやってもらえると、
習い始めは「進みが遅いなぁ~」と思われがちですが、
導入を抜けたあたりから、
読む力もきちんと付いてきているので、
ある程度のレベルの曲を、
あまり時間をかけずに仕上げられるようになっていきます。
もちろん中学生や高校生になり、
大きな曲に取り組むようになってくると、
一曲に時間がかかるようにはなりますが。。。
発表会では、もちろん少し背伸びをした曲に挑戦しますし、
いつもよりは仕上げに時間をかけます。
でも、発表会作品だけ…では、
中々本当のところの「力」は付きにくいのです。
なので、導入段階のレッスン。
温かく見守っていただけると、本当に本当にうれしいです。
絶対に、後々の力になります。
久しぶりにピアノ教育について語ってみましたが、
書き始めると、やっぱりまだまだ言い足りないことが出てきてしまいますが、
それは、またいずれ…