ぴあピアノ教室 in 目白

豊島区目白にある
小さなピアノ教室のページです。
日々の出来事を綴っています。

赤めだか

2009-12-21 22:57:44 | その他
「赤めだか」 立川談春

なぜこの本を読み始めたかは、謎。
でも気が付いたらこれを手にとっていて、
そして読み始めたら、とても興味深かった。

私は落語のことなんて何も知らない。
唯一近しいところで、
ちょっと前にNHKの朝ドラでやっていた「ちりとてちん」。
これが私の唯一、落語に触れたドラマ。

落語の噺家さんたちって、独特の面白さがある気がした。

真面目で、芸を磨くことに一所懸命。
でも人間のズルさみたいなのもフツーにあって、
自分の窮地さえも、面白おかしく考えていく…?
(落語家さん、違ったらごめんなさい)


「赤めだか」の中に立川談志の言葉がある。

「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱味を口であげつらって、
自分のレベルまで下げる行為。これを嫉妬という。」

さすがだね。
そうそう。そうだよね。
情けない人間にならないためには、
自らが努力を重ねるしかないんだ。
嫉妬。
これを乗り越えなけりゃ、純粋に先へは進めない。

ゴモットモ!!
頭の下がる思いがした。


もう一つ。

「覚えるのはかまわん。だが、それは芸ではない。
覚えただけ、しゃべれるというだけなんだ。」

立川関西という関西出身の噺家さん。(今は立川談坊というらしい)
談志師匠に言われたことは
「関西弁で話せ」だそう。

自分の言葉で、自分からのアプローチで、
きちんと作品を演じれなければダメということだと思う。

落語とピアノ。
近いなぁとつくづくうなずいてしまった。


立川談志という人は、奇想天外な師匠であるらしい。
落語界の普通の師匠を知らないので、
本を読んでいてもどのくらい奇想天外なのか分からないけれど。。

でも、談春の描く「談志」像は、愛らしい。
どこまでも愛情にあふれていて、
面白可笑しく描かれていても、温かい。
噺家さんというものに、すごく惹かれるところだ。

落語界の人の話がもっともっと聞きたくなった。
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仁  最終回

2009-12-21 14:07:04 | その他


終わってしまいました。
なんか寂しい。
なんだか、ホッ。。。

幕末にタイムスリップしてしまった仁先生は、
幕末をしっかり生き抜くことにし、
「今」を生きれたら、
そしたら現代に戻れるのかな…とか、
このドラマのテーマはどこに持っていくか…とか、
いらぬ心配、いらぬ気回しをしていたのだ。

「今」をきちんと生きること。
過去や未来にとらわれることなく、
「今」を生きなければ、未来は見えてこない。

それを熱い視線で見守った咲がまたよかった。
そんな仁先生と咲を見て、何も伝えず去る野風もカッコよかった。
結納の席でようやく心を決めた咲に、
怒鳴りつけるフリをする恭太郎も見ごたえあった。
全部を知りながら、素知らぬフリ、
で自分のキャラで周りを助ける坂本竜馬も素晴らしく。

どこをとっても、スバラシイ!!

どんな状況、どんな情勢でも、
ただひたすら「今」を生きている人々。

最終回までで、仁先生は現代には戻れなかったけれど、
最後に1カットだけ、未来が大学の教壇に立って
「神様は乗り越えられる試練しか与えない。ここ大事!」
って言っている姿が映った。
これが全てで、これでよかった。

全部見えちゃったら面白くないものね。

いやぁ~。
久々にハマったドラマでした。
俳優陣、最高でした。
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