「失望しなければならないのはアメリカでは無く、日本だ。」
「日本は独力で中国と対決できるだけの軍事力を構築することが必要」
しかし国政選挙のカレンダーは安倍首相の手に…2016年まで一切有権者と向き合う必要はない
《星の金貨プロジェクト》から
◆ 安倍首相の『仲間たち』から次々と飛び出す無神経な失言、『お仲間』のこの発言こそが政権の本音?
With friends like these … Shinzo Abe's tactless colleagues cause consternation
2007年当時の安倍内閣の閣僚による一連の軽率な発言は、安倍首相の任期をちょうど一年で終わらせることになりました。
7年後、軽率な発言を繰り返した首相周辺のスタッフたちは、首相の座を国内外からの批判にさらすことになりました。
ここ数週間ほどの間、2020年開催の東京オリンピックの準備を進める組織委員会の委員長が、国民的人気の高いスポーツの選手に関する発言で国内の批判を浴びる一方、安倍首相の政治顧問の発言が日本の最大の同盟国であるアメリカを怒らせました。
先月、日本の公共放送NHKの長である籾井会長が、日本が第二次世界大戦の戦前戦中に軍の性的奴隷として使役した200,000人と言われる従軍慰安婦の問題について、日本の立場を悪化させるために恣意的に取り上げられているという趣旨の発言を行い、アメリカ政府をいらだたせたことから安倍首相にまつわる問題が始まりました。
籾井会長は、安倍首相が指名した委員が送り組まれたNHKの経営委員会により選出されました。同会長は政治上、(現在、中国との間で紛争の原因となっている尖閣諸島の問題等の)外交上の重要課題については、NHKに国家の方針に沿った報道を行わせるという発言も行い、物議をかもしました。
最初の発言について籾井会長は後に謝罪しましたが、本心は別のところにあったようです。
彼はNHKの経営委員会の経営員会で、次のように語ったと伝えられています。
「私の発言のどこが間違っているのだ?」
安倍内閣によりそのNHKの経営委員の一人に指名された保守派の小説家である百田直樹氏が、第二次世界大戦中の日本の戦時指導者に対し有罪の判決を下した東京裁判について、
「アメリカが行った東京大空襲、広島と長崎に対する原爆投下、その『大量虐殺』から世界の目を逸らす目的で行われた」
という発言をするに至り、NHKはより一層の泥沼に入り込むことになりました。
こうした事情が背景にあり、NHKは在日アメリカ大使館にキャロライン・ケネディ大使とのインタビューを申し込みましたが、拒絶されてしまったのです。
昨年12月に安倍首相が行った靖国神社参拝は、結果として彼の軽率な仲間たちを勢いづかせることになりました。
靖国神社には250万人の戦争犠牲者に加え、東京裁判で有罪となったA級戦犯が合祀されています。
安倍首相の参拝について、アメリカ政府は中国・韓国との外交関係を無用に悪化させるものだとして、失望の意を公式に表明しました。
今週、菅義偉官房長官は衛藤誠一首相補佐官に対し、ユーチューブに掲載した動画を削除するよう命じました。
衛藤氏は『日本を取り戻す』というスローガンの書かれた安倍首相のポスターを前に登場し、アメリカ側の反応を批判し、「失望しなければならないのはアメリカでは無く、日本だ。」と発言したのです。
いっぽう、本田悦朗内閣官房参与はウォールストリート・ジャーナルとのインタビューで、首相の靖国参拝を擁護する発言を行い、菅官房長官がまたも対応に追われる事態となりました。
そして、アメリカに頼ることなく、日本が独力で中国と対決できるだけの軍事力を構築することが必要だとも述べたと伝えられています。
さらに本田氏は「いつまでもアメリカの影響下にいるのではなく、さらには近隣諸国にいちいち配慮する事のない」日本を夢見ていると語ったと、同紙が伝えています。
本田氏は発言の意図が歪められたと語っていますが、ウォールストリート・ジャーナル側は発言内容に間違いはないとしています。
この冬ソチで活躍したオリンピック選手たちも、こうした一連の配慮を欠いた発言と無関係でいることはできませんでした。
日本代表の浅田真央選手がフィギュアスケートのショートプログラムで難しいトリプル・アクセルを失敗した後、安倍首相によって2020年東京オリンピック準備委員会の海外部門の責任者に選ばれた森元首相が、選手団の士気を低下させる批評を行ったのです。
「あの子、大事なときには必ず転ぶんですね」
しかし浅田選手はその後のフリーでは、ショート・プログラムでの失敗を見事に取り戻す演技を行い、満場の喝さいを浴びました。
森氏はまた日本代表として、アイスダンス部門に出場したアメリカで生まれ育ったキャシー・リード、クリス・リードの兄弟からも、将来慕われることにはならないでしょう。
「彼らはアメリカに住んでいるんですよ。アメリカの代表としてとしてオリンピックに出る実力がなかったにもかかわらず、帰化させて日本の選手団として出しているのです。」
森元首相がスポーツに専念するようになったのは、スキャンダルによって首相辞任に追い込まれて以降の事です。
2001年、ハワイ沖で学生と教師を乗せた訓練用の漁船が、アメリカの潜水艦に接触されて沈没する事故が発生し、4人の高校生を含む9人が死亡しました。
当時ゴルフコースにいた森首相はこの知らせを受け取ったものの、かまわずラウンドを続けたのです。
安倍首相にとって、彼の取り巻きの人々が次々と失言を繰り返す状況は、最初に首相に就任した2007年当時の状況をほうふつとさせるものです。
当時、子供の出産を奨励しようとしていた第一次安倍内閣の厚生労働大臣が、女性を『出産する機械』と表現するなどし、内閣を追い込んで行きました。
しかし今回は国政選挙のカレンダーは安倍首相の手に握られています。
彼は2016年まで、一切有権者と向き合う必要はないのです。
http://www.theguardian.com/world/2014/feb/21/shinzo-abe-tactless-colleagues-japan-prime-minister
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こうした発言が問題というより、当然ながらこうした考えを持つ人間たちが国の中枢にいるという事の方が問題です。
私たち国民は、国の中枢にいる人間なのだから、当然のこととしてそれなりの見識と判断力を持っているはずだという考え方は止めるべきです。
その考えを明らかにした閣僚やそれなりの立場の人間に対して、私たちは日本国民としての見識を突きつけるべきだと思います。
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『星の金貨プロジェクト』(2014/2/25)
http://kobajun.chips.jp/?p=16806
「日本は独力で中国と対決できるだけの軍事力を構築することが必要」
しかし国政選挙のカレンダーは安倍首相の手に…2016年まで一切有権者と向き合う必要はない
《星の金貨プロジェクト》から
◆ 安倍首相の『仲間たち』から次々と飛び出す無神経な失言、『お仲間』のこの発言こそが政権の本音?
With friends like these … Shinzo Abe's tactless colleagues cause consternation
Justin McCurry in Tokyo theguardian.com,(Friday 21 February 2014 )
2007年当時の安倍内閣の閣僚による一連の軽率な発言は、安倍首相の任期をちょうど一年で終わらせることになりました。
7年後、軽率な発言を繰り返した首相周辺のスタッフたちは、首相の座を国内外からの批判にさらすことになりました。
ここ数週間ほどの間、2020年開催の東京オリンピックの準備を進める組織委員会の委員長が、国民的人気の高いスポーツの選手に関する発言で国内の批判を浴びる一方、安倍首相の政治顧問の発言が日本の最大の同盟国であるアメリカを怒らせました。
先月、日本の公共放送NHKの長である籾井会長が、日本が第二次世界大戦の戦前戦中に軍の性的奴隷として使役した200,000人と言われる従軍慰安婦の問題について、日本の立場を悪化させるために恣意的に取り上げられているという趣旨の発言を行い、アメリカ政府をいらだたせたことから安倍首相にまつわる問題が始まりました。
籾井会長は、安倍首相が指名した委員が送り組まれたNHKの経営委員会により選出されました。同会長は政治上、(現在、中国との間で紛争の原因となっている尖閣諸島の問題等の)外交上の重要課題については、NHKに国家の方針に沿った報道を行わせるという発言も行い、物議をかもしました。
最初の発言について籾井会長は後に謝罪しましたが、本心は別のところにあったようです。
彼はNHKの経営委員会の経営員会で、次のように語ったと伝えられています。
「私の発言のどこが間違っているのだ?」
安倍内閣によりそのNHKの経営委員の一人に指名された保守派の小説家である百田直樹氏が、第二次世界大戦中の日本の戦時指導者に対し有罪の判決を下した東京裁判について、
「アメリカが行った東京大空襲、広島と長崎に対する原爆投下、その『大量虐殺』から世界の目を逸らす目的で行われた」
という発言をするに至り、NHKはより一層の泥沼に入り込むことになりました。
こうした事情が背景にあり、NHKは在日アメリカ大使館にキャロライン・ケネディ大使とのインタビューを申し込みましたが、拒絶されてしまったのです。
昨年12月に安倍首相が行った靖国神社参拝は、結果として彼の軽率な仲間たちを勢いづかせることになりました。
靖国神社には250万人の戦争犠牲者に加え、東京裁判で有罪となったA級戦犯が合祀されています。
安倍首相の参拝について、アメリカ政府は中国・韓国との外交関係を無用に悪化させるものだとして、失望の意を公式に表明しました。
今週、菅義偉官房長官は衛藤誠一首相補佐官に対し、ユーチューブに掲載した動画を削除するよう命じました。
衛藤氏は『日本を取り戻す』というスローガンの書かれた安倍首相のポスターを前に登場し、アメリカ側の反応を批判し、「失望しなければならないのはアメリカでは無く、日本だ。」と発言したのです。
いっぽう、本田悦朗内閣官房参与はウォールストリート・ジャーナルとのインタビューで、首相の靖国参拝を擁護する発言を行い、菅官房長官がまたも対応に追われる事態となりました。
そして、アメリカに頼ることなく、日本が独力で中国と対決できるだけの軍事力を構築することが必要だとも述べたと伝えられています。
さらに本田氏は「いつまでもアメリカの影響下にいるのではなく、さらには近隣諸国にいちいち配慮する事のない」日本を夢見ていると語ったと、同紙が伝えています。
本田氏は発言の意図が歪められたと語っていますが、ウォールストリート・ジャーナル側は発言内容に間違いはないとしています。
この冬ソチで活躍したオリンピック選手たちも、こうした一連の配慮を欠いた発言と無関係でいることはできませんでした。
日本代表の浅田真央選手がフィギュアスケートのショートプログラムで難しいトリプル・アクセルを失敗した後、安倍首相によって2020年東京オリンピック準備委員会の海外部門の責任者に選ばれた森元首相が、選手団の士気を低下させる批評を行ったのです。
「あの子、大事なときには必ず転ぶんですね」
しかし浅田選手はその後のフリーでは、ショート・プログラムでの失敗を見事に取り戻す演技を行い、満場の喝さいを浴びました。
森氏はまた日本代表として、アイスダンス部門に出場したアメリカで生まれ育ったキャシー・リード、クリス・リードの兄弟からも、将来慕われることにはならないでしょう。
「彼らはアメリカに住んでいるんですよ。アメリカの代表としてとしてオリンピックに出る実力がなかったにもかかわらず、帰化させて日本の選手団として出しているのです。」
森元首相がスポーツに専念するようになったのは、スキャンダルによって首相辞任に追い込まれて以降の事です。
2001年、ハワイ沖で学生と教師を乗せた訓練用の漁船が、アメリカの潜水艦に接触されて沈没する事故が発生し、4人の高校生を含む9人が死亡しました。
当時ゴルフコースにいた森首相はこの知らせを受け取ったものの、かまわずラウンドを続けたのです。
安倍首相にとって、彼の取り巻きの人々が次々と失言を繰り返す状況は、最初に首相に就任した2007年当時の状況をほうふつとさせるものです。
当時、子供の出産を奨励しようとしていた第一次安倍内閣の厚生労働大臣が、女性を『出産する機械』と表現するなどし、内閣を追い込んで行きました。
しかし今回は国政選挙のカレンダーは安倍首相の手に握られています。
彼は2016年まで、一切有権者と向き合う必要はないのです。
http://www.theguardian.com/world/2014/feb/21/shinzo-abe-tactless-colleagues-japan-prime-minister
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こうした発言が問題というより、当然ながらこうした考えを持つ人間たちが国の中枢にいるという事の方が問題です。
私たち国民は、国の中枢にいる人間なのだから、当然のこととしてそれなりの見識と判断力を持っているはずだという考え方は止めるべきです。
その考えを明らかにした閣僚やそれなりの立場の人間に対して、私たちは日本国民としての見識を突きつけるべきだと思います。
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『星の金貨プロジェクト』(2014/2/25)
http://kobajun.chips.jp/?p=16806
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