【金曜アンテナ】
▼ 鯨肉裁判有罪判決 グリーンピース控訴
調査捕鯨船団の元乗組員の内部告発を受け、証拠の鯨肉を持ち出して逮捕されたグリーンピース・ジャパンの職員、佐藤潤一さんと鈴木徹さんの裁判の判決が六日、青森地裁であった。小川賢司裁判長は、「財産権や管理権の侵害は法と社会が許さない」として、それぞれに懲役一年、執行猶予三年(求刑はともに一年六月)の有罪判決を下した。
グリーンピース弁護団は判決を受け、直ちに仙台高裁に控訴。その後の記者会見で「元乗組員による鯨肉横領の告発を目的として一時的に持ち出したもので、不法領得の意志のない正当な手段であり、窃盗にはあたらない。これらの行為は、日本国憲法が保障する表現の自由と、国際人権(自由権)規約で保障されるべきである」として、二人の無罪を主張した。
一方で弁護団は、判決の中に「(調査捕鯨について)一部不明朗(アンフェア)な点があったのは確かだ」とあり、今回の行為(鯨肉持ち出し)をきっかけにその点が見直されたことを、小川裁判長が認めたことは評価できる、としている。
佐藤潤一さんは、「不明朗な点を裁判所が認めたことで一定の成果は得られたが、その点を指摘した者だけに厳しい罰を科すのは不公正。こうした不公正が日本社会でつづくと、不正の指摘を試みる者に与える萎縮効果は計り知れない。知る権利など、根本的な市民の権利に関しては明らかに不当で、それを糾すために高裁に控訴した」と、控訴した理由を述べた。
来日したクミ・ナイドゥ国際グリーンピース事務局長は「二人の行動は正義であり、有罪を遺憾に思う」「勇気ある船員の内部告発を無視することなく、両氏は勇気を持って真実を明らかにする行動に出た。この行為は世界的に見ても、ネルソン・マンデラ氏や世界のヒーローの行動に匹敵する」と、日本の市民にも理解を求めた。
なお、小川裁判長は立川反戦ビラ配布事件において、一審無罪判決を覆した東京高裁裁判官の一人で、裁判途中に青森地裁に異動してきた経緯に疑問があるとする声もあがっている。
『週刊金曜日』(2010/9/10【金曜アンテナ】)
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/antenna/antenna_kiji.php?no=1367
▼ 鯨肉裁判有罪判決 グリーンピース控訴
桐生広人・ジャーナリスト
調査捕鯨船団の元乗組員の内部告発を受け、証拠の鯨肉を持ち出して逮捕されたグリーンピース・ジャパンの職員、佐藤潤一さんと鈴木徹さんの裁判の判決が六日、青森地裁であった。小川賢司裁判長は、「財産権や管理権の侵害は法と社会が許さない」として、それぞれに懲役一年、執行猶予三年(求刑はともに一年六月)の有罪判決を下した。
グリーンピース弁護団は判決を受け、直ちに仙台高裁に控訴。その後の記者会見で「元乗組員による鯨肉横領の告発を目的として一時的に持ち出したもので、不法領得の意志のない正当な手段であり、窃盗にはあたらない。これらの行為は、日本国憲法が保障する表現の自由と、国際人権(自由権)規約で保障されるべきである」として、二人の無罪を主張した。
一方で弁護団は、判決の中に「(調査捕鯨について)一部不明朗(アンフェア)な点があったのは確かだ」とあり、今回の行為(鯨肉持ち出し)をきっかけにその点が見直されたことを、小川裁判長が認めたことは評価できる、としている。
佐藤潤一さんは、「不明朗な点を裁判所が認めたことで一定の成果は得られたが、その点を指摘した者だけに厳しい罰を科すのは不公正。こうした不公正が日本社会でつづくと、不正の指摘を試みる者に与える萎縮効果は計り知れない。知る権利など、根本的な市民の権利に関しては明らかに不当で、それを糾すために高裁に控訴した」と、控訴した理由を述べた。
来日したクミ・ナイドゥ国際グリーンピース事務局長は「二人の行動は正義であり、有罪を遺憾に思う」「勇気ある船員の内部告発を無視することなく、両氏は勇気を持って真実を明らかにする行動に出た。この行為は世界的に見ても、ネルソン・マンデラ氏や世界のヒーローの行動に匹敵する」と、日本の市民にも理解を求めた。
なお、小川裁判長は立川反戦ビラ配布事件において、一審無罪判決を覆した東京高裁裁判官の一人で、裁判途中に青森地裁に異動してきた経緯に疑問があるとする声もあがっている。
『週刊金曜日』(2010/9/10【金曜アンテナ】)
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/antenna/antenna_kiji.php?no=1367
いやあ、自分の価値観で法を犯す人間が増えるなら簡単に認めるのは不味いでしょう。
GP側が、自分たちの活動やりやすくするために瀬踏みしているんなら、一般的日本人がそれを望んでいないことを知ってもらうべき。欧米型の発想が常に正しいと思っているんだろうけど、日本の社会には
日本の社会にあった方向がある。情報公開や監査制度の充実など合法的的制度の充実のほうが、日本の社会にあっている。暴力もいとわぬ怪しげな環境保護ビジネスは必要ない。
欧米では「人権」として認められることが、日本で「犯罪」になるということは、日本人の「人権」が貧弱であることを意味しないだろうか。
文明開化の頃に、福沢諭吉先生も、「民風卑屈」「平民の根性は依然として・・・家で飼いたる痩せ犬の如し」と仰せられた。
しかし、文化や価値観に違いがあるし、西洋事情さんのように単純に欧米社会が正しく、めざすべき理想だとも思えない。ゴールが同じでも違う方法があるといっている。
まあ、欧米第一主義に方にとっては、受け入れにくいのでしょうけど。
人権に、欧米人もアジア人もない。
アジア人は、欧米人より人権が小さくてよい、というなら別だが、
日本人も国際社会でもっと胸を張って、人権を主張すべきだと思う。
痩せ犬のように「卑屈」であることは、日本の美徳でも何でもない。