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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

08年事件裁判、根津さん・河原井さんが本人尋問

2016年10月21日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ◆ 世界に認知された「君が代」強制のひどさ (レイバーネット日本)
 10月17日、河原井・根津「君が代」裁判の08年事件(両人とも停職6か月)の本人尋問が東京地裁で行われた。今年(2016年)5月、07年度事件が最高裁で完全勝利した後の注目の尋問だった。傍聴席は支援の人々で埋め尽くされた。
 原告の根津公子さんは、「君が代」起立の職務命令に従えない理由を、以下のように語った。「教育の基本は資料に基づき論理的に思考すること。都教委は、『日の丸・君が代』の歴史や意味について教えることなく、子どもたちの思想形成を侵害している。教員が起立するのを見て、子どもたちは、指示や命令には従うものとすりこまれる。これは怖いことだ」。
 米国フットボールのコリン・キャパニック選手が国歌斉唱を拒否したことについて聞かれると、「28歳の若さで自分の選手生命をかけ、人種差別に反対し、国歌を拒否したのは、すごいこと。オバマ大統領も理解を示した。民主主義が根付いているからこそだ。都教委には、こういうことはできないだろう」ときっぱり。
 また、この件に関連して、英国人のジャーナリスト、アレックス・マーシャル氏が根津さんにコメントを求めて書いた記事(『フォーリン・ポリシー』9月16日号)については、「この記事のタイトルは“コリン・キャパニックは日本人でなくてよかった”日本の『日の丸・君が代』弾圧のひどさが、世界的に認知されているのがわかる」と力をこめた。
 河原井純子さんは、停職6か月のあと、免職の恐怖があったという。
 「私がこの世を去るときのことを考えた。いままで生徒たちにイエス・ノーをはっきり言うこと、差別しないこと、されないこと、命令しないこと、されないことを大切な事として話してきた。それをかなぐり捨てたら、自分を許せないと思った。免職がおしよせてきたからと、今まで培ったものをゼロにすることはできなかった」と語った。
 被告側代理人の石津弁護士は、やっきになって、原告が自分の主張だけを子どもに押し付けるとんでもない教員だと印象づけようとしたが、失敗した。それはあたりまえだ。二人とも都教委の「押し付け」に抵抗して不起立をつらぬいてきたのだから。
 この日は、被告・東京都側の証人として、懲戒処分の担当者、職員課・鈴木副参事(当時)の尋問も行われた。証言からは、停職6か月という重い処分への配慮は微塵もなく、あたりまえのように重処分を科していった事実が浮き彫りになった。
 根津さんが証言の最後に、都の築地移転問題にふれて「石原元知事の無責任は明らか。都教委も同じだと確信した」と話したが、鈴木証人の軽さは、そのことを十分裏付けている。500名近くの教員が処分の犠牲になった「君が代」強制こそ、小池都政の中で抜本的な見直しが求められている。
『レイバーネット日本』(2016-10-18)
http://www.labornetjp.org/news/2016/1017nezu
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