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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

参院選東京選挙区

2007年07月08日 | 平和憲法
皆さん、太田光征です。

 2007参院選で再選をめざす民主党現職の鈴木寛氏は、「愛国心教育」に限ってみれば、どう考えても右翼としかいえません。自民党から出馬してもおかしくない候補です。
 昨年成立した与党の教育基本法改定案を凌駕すると言われた愛国心条項を含む民主党の同法改定案を取りまとめた中心人物なのです。名うての右翼団体「日本会議首都圏地方議員懇談会」のシンポにパネリストとして参加したこともあります。

 鈴木氏が代表理事を務める「日本教育再興連盟」の発起人にもなっている櫻井よしこ氏のブログに、鈴木氏の発言が紹介されています。

●櫻井よしこブログ
http://blog.yoshiko-sakurai.jp/2006/05/post_440.html

 「占領下で作成された教育基本法は一旦廃止し、真にあるべき日本国の教育を念頭にゼロから作り直すべきだとわれわれは考えたのです」
 「愛国心ではなく、日本を愛する心の涵養としたのは、そうすれば、日本人と日本国を作りあげてきた祖先の生き方も伝統も文化文明も、全て包含されるからです。聖徳太子以来の日本、大化の改新で太子の理想を具現化した日本、古事記や日本書紀に記されている日本国の足跡、そこから窺える日本人の価値観全てを愛する心という意味で『日本を愛する心』としました」


 鈴木氏の秘書が語った言葉も鈴木氏と同様の思想傾向を示しています。

http://www.dylj.or.jp/site/special/kyoukihou/torikumi.html
 「現在の教育の悪化は、現教育基本法によるもので、現状にあった決まりをつくるしかない」

 「日本教育再興連盟」の会長は、自民党の河村建夫・前文部科学大臣です。鈴木氏が民主党内で教育基本法の改定論議を取りまとめた中心人物なら、この河村氏も、自民党の「教育基本法検討特命委員会」事務局長として自民党内の議論をまとめてきた中心人物です。河村氏も、「日本会議鹿児島」が共催したフォーラムに演者として参加したことがあり、「教育勅語の精神を取り入れた道徳教育の必要性」などを訴えています。「教育再興連盟」の発起人には櫻井よしこ氏の他に、自民党から比例区で出馬する義家弘介氏などがいます。

●日本教育再興連盟
http://www.kyouikusaikou.net/profile.html
●教育基本法改悪の任務で大臣になった河村建夫(前)文科相
http://www.jca.apc.org/asia-net/library/article031105.shtml
●日本会議鹿児島
http://www.nipponkaigi-kagoshima.jp/report/5.html


 要するに、自民と民主の教育基本法担当のトップが、「日本会議」つながりで一体的に復古的な愛国心教育基本法を追求してきたということです。鈴木氏がそういう立場にある人だとは最近まで知りませんでしたが、氏の公式サイトでも、愛国心に関する記述はほとんど見当たらず、氏の教育思想の核心を窺い知ることができません。

 古来からの日本人の価値観全てを愛する心の涵養を準憲法に書き込むべきだ、と主張する人物だなんてことを知る有権者はほとんどいないでしょう。秋葉原で民主党のコスプレ女性区議の応援を受けるような人物からは想像もつかない教育思想です。

●民主党のコスプレ女性区議による応援
http://www.suzukan.net/test/cat9/post_74.html

 別の日には同じく民主党から立つ9条護憲派の大河原雅子氏、同性愛カミングアウトの尾辻かな子氏らとリレートークする愛国心教育の鈴木氏。思想・良心の自由、「両性」の平等、交戦権の否認・戦力不保持の憲法を民主党は一体どうするつもりなんでしょうか。国会での改憲論議に関して民主党はまったくのブラックボックスで参院選に臨もうとしています。

●民主党立候補予定者による新宿駅西口リレートーク
http://www.suzukan.net/test/cat9/post_80.html

 今度の参院選で当選した議員の中から、「憲法審査会」の委員が選出されます。憲法審査会の委員は、国民投票などによらずに、つまり改憲を争点としないただの国政選挙で選ばれた国会議員の中から、改憲派と護憲派同数ではなく、会派割合に応じて選出されるという不当なものです。改憲案を事前に有権者に示さない改憲派議員が委員に選出されることは許されません。

 国会での改憲審議は当面ストップするしかありません。複数定数区・比例区では民主党票がゼロでも野党は勝てます。憲法をいま変えさせたくない、与野党逆転させたいなら、<野党住み分けバーター投票>がカギです。

[参照]
◎民主党へは1人区でだけ投票しても野党は勝てる
http://kaze.fm/wordpress/?p=134

◎民主党支持者 → 複数定数区・比例区では共産・社民・9条ネット・護憲派無所属候補へ

◎7その代わり
護憲派有権者 → 1人区では有力野党候補(主に民主)へ


 定数5の東京選挙区では、与党からは3人、民主党からは2人が立ちます。もしも民主党の2候補だけに野党票が集中すると、野党3人当選の可能性がなくなってしまいます(下表)。民主党以外の有力野党候補、田村智子(共産)、川田龍平(無所属)、杉浦ひとみ(社民)の護憲派3氏のうち、「有力候補」の上位当選を狙えば、理想的な票配分になるでしょう。その代わり比例区では、その「有力候補」から外された候補の護憲政党へ。

(1)2007年参院選予想得票数(2001年参院選ベース)
 保坂三蔵  自民  1,407,437
 丸川珠代  自民
 鈴木 寛  民主  759,110
 大河原雅  民主
 山口那津男 公明  881,314
 田村智子  共産  630,196
 杉浦ひとみ 社民  159,226
 川田龍平  無所属
 黒川紀章  共生新党[159,126]
 東条由布子 無所属
 ドクター中松無所属 [85,946]
 又吉光雄  諸派  <8,382>
 鈴木信行  新風  <10,479>
 和合秀典  諸派
 マック赤坂 諸派
 新井徹夫  無所属
 沢田哲夫  無所属

<2004年参院選から予想>
[2007年東京都知事選結果]

(2)2007参院選投票パターン
       最悪ケース  理想ケース
自民    当 100万 当 100万
自民    当 60万  落 60万
公明    当 90万  当 90万
野党候補A 当 80万  当 70万
野党候補B 当 80万  当 70万
野党候補C 落 50万  当 70万



「平和への結集」をめざす市民の風
http://kaze.fm/
平和への結集ブログ
http://kaze.fm/wordpress/
平和への結集第2ブログ
http://unitingforpeace.seesaa.net/
Global Progressive Media Action
http://homepage3.nifty.com/antiwar/
otasa@nifty.com

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