《澤藤統一郎の憲法日記から》
◆ DHC・吉田嘉明との法廷闘争は私の完勝で確定した。しかし、闘いはまだ終わらない。
― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第179弾
本日午後、最高裁(第1小法廷)から、私(澤藤)宛の特別送達を受領した。内容は下記のとおり、DHC・吉田嘉明の私に対する上告を棄却し、上告受理申立を不受理とする決定。これで、私はDHC・吉田嘉明に対して、裁判6連勝である。6年9か月に及ぶDHC・吉田嘉明と私との法廷闘争は、最終決着がついた。これ以上はない私の完勝である。つまりは、これ以下はないDHC・吉田嘉明の完敗という決着なのだ。
DHC・吉田嘉明が私(澤藤)を被告として、無礼かつ無謀極まるスラップ訴訟を敢えて提起したのは、2014年4月のこと。訴状の日付は同月16日となっいる。
このスラップ常習企業の代理人弁護士の名を特に記しておきたい。今村憲(第二東京弁護士会)という。彼が、法律専門職の立場において、また弁護士の職業倫理の観点から、依頼者であるDHC・吉田嘉明に対して「勝ち目はないから提訴はおやめなさい」「この提訴は違法と認定されて、あなたに損害賠償責任が生じる恐れがありますよ」と、アドバイスした形跡はない。漫然と素人であるスラップ常習の依頼者に違法提訴を行わせ、損害賠償責任を負担させるに至ったこの弁護士の責任は決して軽いものではない。
この典型的なスラップ訴訟の訴状が私に届いたのが2014年5月16日である。
私のブログの3本の記事を、DHC・吉田嘉明に対する名誉毀損に当たるとして、記事の削除と謝罪文の掲載を求めるとともに、2000万円の慰謝料を支払えという過大な請求であった。
こうして、DHC・吉田嘉明と私との法廷での熾烈な争いが始まった。
この提訴の目的は、明らかに私に対する恫喝であった。「DHC・吉田嘉明の批判をするな」「黙れ」と、高額請求訴訟がメッセージを発していた。
私だけでなく、広く社会に「DHC・吉田嘉明を批判すると、面倒なことになるぞ」「だから、そういう批判はやめておくのが賢い」と思わせることを狙っての提訴でもあった。
私は、弁護士として決してこの恫喝に屈してはならないと、自分に言い聞かせた。そして、猛然と当ブログに《「DHCスラップ訴訟」を許さない》シリーズを書き始めた。そしたらどうだ。慰謝料請求額は、2000万円から6000万円に跳ね上がった。どう見ても、スラップを自白した請求拡張ではないか。
その後、当然のことながら、東京地裁一審判決は、DHC・吉田嘉明の請求を全部棄却した。
これを不服としてDHC・吉田嘉明は何の成算もないまま東京高裁に控訴したが1回結審で控訴棄却の判決となり、さらに最高裁に上告受理申立をして不受理の決定となった。
DHC・吉田嘉明の3連敗である。全て今村憲が代理人となっていた。
こうして、DHC・吉田嘉明が私(澤藤)を被告として訴えた「DHCスラップ訴訟」はDHC・吉田嘉明側の完敗で終わった。しかし、DHC・吉田嘉明にも代理人にも、敗訴するような訴訟を提起したことを謝罪する姿勢は毫もなかった。こうして、DHC・吉田嘉明も代理人も、スラップ訴訟の所期の目的は幾分なりとも果たしたのだ。DHC・吉田嘉明を批判すると面倒なことになるという社会に蔓延した通念は、払拭されないまま残ったことになる。
そこで私は、DHC・吉田嘉明によるスラップ提訴そのもの違法の確認が不可欠と考えた。こうして、第2ラウンドが始まることになる。
DHC・吉田嘉明に違法な提訴を理由とする損害を賠償せよと通知をしたところ、DHC・吉田嘉明から私を被告とする債務不存在確認請求訴訟の提起があった。信じがたいことに、DHC・吉田嘉明の方から、飛んで火に入ってきたのだ。
これを受けて立って、損害賠償請求の反訴を提起し、この反訴を「反撃訴訟」と名付けた。
言うまでもないことだが、スラップ訴訟から身を守って請求棄却判決を得ることと、スラップを違法とする反撃訴訟で、損害賠償判決を勝ち取ることとの間には、その困難さにおいて大きな落差がある。
私の弁護団は、表現の自由の顕現のために、この課題に挑戦し、みごとな判決を勝ち取った。
この反撃訴訟での東京地裁一審の判決の認容額は110万円であった。これに双方が控訴しての東京高裁判決が165万円の認容額となった。昨年(2020年)3月18日のことである。これで、裁判は私の5連勝となった。
この判決を不服として、DHC・吉田嘉明から上告・上告受理申立があって、最高裁(一小)への記録到着が同年9月14日。それからちょうど4か月を経て、昨日の棄却・不受理決定となった。
これで6連勝。この結論に最高裁がいささかの迷いも見せた形跡はない。
こうして、2014年4月のDHC・吉田嘉明によるスラップ提訴の違法が確定した。
私は、スラップ常習企業DHCとそのオーナーである吉田嘉明の、表現の自由を蹂躙しようという姿勢を罪深いものと思う。のみならず、DHC・吉田嘉明はその右翼的体質からデマ・ヘイトを繰り返し、消費者に対する欺しやブラック企業としての体質も露わにしている。DHCは、民主主義社会の異物である。その治療が必要なのだ。
この6年余の間に、当ブログではおよそ200回、DHCの問題を抉り訴え続け、DHC製品の不買を呼びかけてきた。
http://article9.jp/wordpress/?cat=12
そして、反撃訴訟判決の1・2審の判決理由は、この種訴訟のリーディングケースたりうるものとなった。
その意味では、DHC・吉田嘉明の愚行に向き合って、厖大な時間と労力を注ぎ込んだことが、決して無駄ではなかったと胸を張ることができる。同時に、献身的に訴訟を追行して立派な判決を勝ち取った、光前幸一団長を先頭とする弁護団の皆様に敬意と感謝の意を表する。
法廷での争いは、これで終わる。しかし、私はなお、このブログでDHC製品の不買を訴え続ける。DHCと吉田嘉明の体質が、真っ当なものへと変容するに至るその日まで。
『澤藤統一郎の憲法日記』(2021年1月15日)
http://article9.jp/wordpress/?p=16186
◆ DHC・吉田嘉明との法廷闘争は私の完勝で確定した。しかし、闘いはまだ終わらない。
― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第179弾
本日午後、最高裁(第1小法廷)から、私(澤藤)宛の特別送達を受領した。内容は下記のとおり、DHC・吉田嘉明の私に対する上告を棄却し、上告受理申立を不受理とする決定。これで、私はDHC・吉田嘉明に対して、裁判6連勝である。6年9か月に及ぶDHC・吉田嘉明と私との法廷闘争は、最終決着がついた。これ以上はない私の完勝である。つまりは、これ以下はないDHC・吉田嘉明の完敗という決着なのだ。
調 書 (決定)
事件の表示 令和2年(オ)第995号*******************************************************************
令和2年(受)第1245号
決 定 日 令和3年1月14日
裁 判 所 最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 山口 厚
裁判官 池上政幸
裁判官 小池 裕
裁判官 木澤克之
裁判官 深山卓也
当事者等 別紙当事者目録記載のとおり
原判決の表示 東京高等裁判所令和元年(ネ)第4710号,
同2年(ネ)第134号(令和2年3月18日判決)
裁判官全員一致の意見で,次のとおり決定。
第1 主文
1 本件上告を棄却する。
2 本件を上告審として受理しない。
3 上告費用及び中立費用は上告人兼申立人らの負担とする。
第2 理由
1 上告について
民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは民訴法31 2条1項又は2項所定の場合に限られるところ,本件上告の理由は,違憲をいうが,その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって,明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。
2 上告受理申立てについて
本件申立ての理由によれば,本件は,民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない。
令和3年1月14日
最高裁判所第一小法廷
裁判所書記官 長谷川和秀 印
当事者目録
上告人兼申立人 吉田嘉明
上告人兼申立人 株式会社ディーエイチシー
同代表者代表取締役 高橋芳枝
上記両名訴訟代理人弁護士 今村 憲
被上告人兼相手方 澤藤統一郎
DHC・吉田嘉明が私(澤藤)を被告として、無礼かつ無謀極まるスラップ訴訟を敢えて提起したのは、2014年4月のこと。訴状の日付は同月16日となっいる。
このスラップ常習企業の代理人弁護士の名を特に記しておきたい。今村憲(第二東京弁護士会)という。彼が、法律専門職の立場において、また弁護士の職業倫理の観点から、依頼者であるDHC・吉田嘉明に対して「勝ち目はないから提訴はおやめなさい」「この提訴は違法と認定されて、あなたに損害賠償責任が生じる恐れがありますよ」と、アドバイスした形跡はない。漫然と素人であるスラップ常習の依頼者に違法提訴を行わせ、損害賠償責任を負担させるに至ったこの弁護士の責任は決して軽いものではない。
この典型的なスラップ訴訟の訴状が私に届いたのが2014年5月16日である。
私のブログの3本の記事を、DHC・吉田嘉明に対する名誉毀損に当たるとして、記事の削除と謝罪文の掲載を求めるとともに、2000万円の慰謝料を支払えという過大な請求であった。
こうして、DHC・吉田嘉明と私との法廷での熾烈な争いが始まった。
この提訴の目的は、明らかに私に対する恫喝であった。「DHC・吉田嘉明の批判をするな」「黙れ」と、高額請求訴訟がメッセージを発していた。
私だけでなく、広く社会に「DHC・吉田嘉明を批判すると、面倒なことになるぞ」「だから、そういう批判はやめておくのが賢い」と思わせることを狙っての提訴でもあった。
私は、弁護士として決してこの恫喝に屈してはならないと、自分に言い聞かせた。そして、猛然と当ブログに《「DHCスラップ訴訟」を許さない》シリーズを書き始めた。そしたらどうだ。慰謝料請求額は、2000万円から6000万円に跳ね上がった。どう見ても、スラップを自白した請求拡張ではないか。
その後、当然のことながら、東京地裁一審判決は、DHC・吉田嘉明の請求を全部棄却した。
これを不服としてDHC・吉田嘉明は何の成算もないまま東京高裁に控訴したが1回結審で控訴棄却の判決となり、さらに最高裁に上告受理申立をして不受理の決定となった。
DHC・吉田嘉明の3連敗である。全て今村憲が代理人となっていた。
こうして、DHC・吉田嘉明が私(澤藤)を被告として訴えた「DHCスラップ訴訟」はDHC・吉田嘉明側の完敗で終わった。しかし、DHC・吉田嘉明にも代理人にも、敗訴するような訴訟を提起したことを謝罪する姿勢は毫もなかった。こうして、DHC・吉田嘉明も代理人も、スラップ訴訟の所期の目的は幾分なりとも果たしたのだ。DHC・吉田嘉明を批判すると面倒なことになるという社会に蔓延した通念は、払拭されないまま残ったことになる。
そこで私は、DHC・吉田嘉明によるスラップ提訴そのもの違法の確認が不可欠と考えた。こうして、第2ラウンドが始まることになる。
DHC・吉田嘉明に違法な提訴を理由とする損害を賠償せよと通知をしたところ、DHC・吉田嘉明から私を被告とする債務不存在確認請求訴訟の提起があった。信じがたいことに、DHC・吉田嘉明の方から、飛んで火に入ってきたのだ。
これを受けて立って、損害賠償請求の反訴を提起し、この反訴を「反撃訴訟」と名付けた。
言うまでもないことだが、スラップ訴訟から身を守って請求棄却判決を得ることと、スラップを違法とする反撃訴訟で、損害賠償判決を勝ち取ることとの間には、その困難さにおいて大きな落差がある。
私の弁護団は、表現の自由の顕現のために、この課題に挑戦し、みごとな判決を勝ち取った。
この反撃訴訟での東京地裁一審の判決の認容額は110万円であった。これに双方が控訴しての東京高裁判決が165万円の認容額となった。昨年(2020年)3月18日のことである。これで、裁判は私の5連勝となった。
この判決を不服として、DHC・吉田嘉明から上告・上告受理申立があって、最高裁(一小)への記録到着が同年9月14日。それからちょうど4か月を経て、昨日の棄却・不受理決定となった。
これで6連勝。この結論に最高裁がいささかの迷いも見せた形跡はない。
こうして、2014年4月のDHC・吉田嘉明によるスラップ提訴の違法が確定した。
私は、スラップ常習企業DHCとそのオーナーである吉田嘉明の、表現の自由を蹂躙しようという姿勢を罪深いものと思う。のみならず、DHC・吉田嘉明はその右翼的体質からデマ・ヘイトを繰り返し、消費者に対する欺しやブラック企業としての体質も露わにしている。DHCは、民主主義社会の異物である。その治療が必要なのだ。
この6年余の間に、当ブログではおよそ200回、DHCの問題を抉り訴え続け、DHC製品の不買を呼びかけてきた。
http://article9.jp/wordpress/?cat=12
そして、反撃訴訟判決の1・2審の判決理由は、この種訴訟のリーディングケースたりうるものとなった。
その意味では、DHC・吉田嘉明の愚行に向き合って、厖大な時間と労力を注ぎ込んだことが、決して無駄ではなかったと胸を張ることができる。同時に、献身的に訴訟を追行して立派な判決を勝ち取った、光前幸一団長を先頭とする弁護団の皆様に敬意と感謝の意を表する。
法廷での争いは、これで終わる。しかし、私はなお、このブログでDHC製品の不買を訴え続ける。DHCと吉田嘉明の体質が、真っ当なものへと変容するに至るその日まで。
『澤藤統一郎の憲法日記』(2021年1月15日)
http://article9.jp/wordpress/?p=16186
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます