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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

中川発言に反駁

2006年11月08日 | 平和憲法
■おおいた評論:デモは騒音? /大分

 自民党の中川昭一政調会長が、教育基本法「改正」に反対する日教組のデモを騒音と断じ「下品なやり方では生徒たちに先生と呼ばれる資格はない。免許はく奪だ」と発言した。安倍内閣が進めようとする教育改革についての弊紙のインタビューに答えた。権力の一角を占める者としていささか謙虚さが足りないのではないか。
 デモとは政治的な主張を伝える事が目的だから、あるデモを騒音と感じるかどうかは聞き手の政治的立場に左右されよう。教組のデモが「改正賛成」だったら、中川氏は同じ事を言ったかどうか。

 「集会の自由は憲法上の権利」とは中川氏も発言の前段で認めている。目的のために手段を選ばないのはけしからん、と言いたいのかもしれない。だが「騒音」はデモに限ったものではない。選挙となれば多くの候補者の宣伝カーは政策そっちのけで自分の名前を連呼して回るが「そんな下品な候補者は有権者の尊敬に値しない。公認取り消しだ」と、自民党が自浄作用を発揮したという話は寡聞にして知らない。
 沖縄や厚木、岩国で米軍機の轟(ごう)音に住民が悩まされているが「下品な米軍が日本の防衛を引き受ける資格はない。安保解消だ」と自民党が米に談判したという話も聞かない。中川氏の発言は「気に入らない言論は認めない」と言っているに等しいのではないか。

 教組のデモは先日、大分市でもあった。「基本法改悪反対!」のシュプレヒコールが支局にも届いた。一方で右翼団体の街頭宣伝車から北朝鮮弾劾の主張を耳にする機会も増えた。どちらにも耳を傾けようと思う。脅迫や名誉棄損、威力業務妨害などに触れない限り、どんな内容の言論も尊重するのが民主主義のイロハだ。
 それに日教組も、今や穏やかだ。昨年の「論座」5月号で森越康雄委員長が「新右翼」の鈴木邦男氏と対談している。青年部時代に森越氏は、抗議の右翼団体員と随分やり合ったがやがて顔なじみになった。老活動家に抗議文を渡されて「何か言うことはあるか」と言われ「体に気をつけて頑張って下さい」と返したらボロボロと泣かれたそうだ。立場は違っても懸命さが伝わった――と対話の必要を訴えていた。
 教育基本法「改正」に不安を感じているのは日教組の組合員だけではない。政権党の要人は、反対意見に寛容でなくては。<大分支局長・藤井和人>

(毎日新聞) - 10月30日13時6分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061030-00000150-mailo-l44

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