《被処分者の会通信から》
◆ 都立S特別支援学校、2020年度の1学期
私の働くS特別支援学校での、今年度の1学期の様子を報告する。
4月と5月は休校だが、保育希望の児童生徒は登校できた。休校ではない普段の通学ではほとんどの児童生徒がスクールバスを利用しており、保育でもスクールバス利用。事前申し込み制で給食が出された。3月の休校時も保育を受け入れたが給食はなかった。
保育希望者は各学年児童生徒のうち1~2割。S特別支援学校は小中学部のみだが、毎日20~30人程度。それ以外の児童生徒は放課後等デイサービスなどに朝から通所するか自宅で過ごしていたようだ。
教員は概ね週2~3回の「自宅勤務」が奨励された。「自宅勤務」では一日3回メールで管理職に報告し、簡単な報告書1枚を提出。教員自身やその家族が発熱した際には出勤停止(職免)になった。
6月から分散登校。曜日によって登校する学年が決められ、小学部低学年は週2回。6月後半には週3回の登校になった。登校日に該当しない児童生徒でも保育希望可。
6月29日の月曜日からは休校が終わり通常授業になった。年周計画は変更され、7月31日が終業式、8月24日が2学期の始業式となった。
教員は児童生徒と過ごす時には必ずマスクを着けなければならない。
4月からすでに50枚入りの使い捨てマスクが3回、各教員に配られた。布マスクやフェイスシールドも2~3枚配られた。
フェイスシールドは給食指導の際に着けることを推奨されているが、ほとんどの教員は使っていない。
給食時には児童生徒が向き合わないこと、間隔を開けること、摂食指導する場合は教員が給食を食べながら行わない、ということなどが推奨されている。
給食だけでなく、学校生活全般について、都教委からガイドラインが出されている。
授業への影響は、音楽では、合唱など、一斉に歌を歌うことは避けなければならない。笛などの演奏もできない。打楽器などはできるが、楽器を使い回す際には消毒が必要。どの学年も全員が特別教室に集まって音楽の授業をしていたが、2クラスずつとか1クラスずつとかになった。
体育は児童生徒が間隔をあけてできる内容のみ可能。ただし、水泳の授業は行われない。
2学期までの遠足や宿泊行事等の校外での活動は全て中止となった。
12月に行われる学習発表会は、舞台発表が中止となり、廊下の掲示板に図工美術の作品を展示する内容のみに縮小された。
教員は毎朝、自身の発熱と咳の有無をチェックし台帳に記入、校長が確認して印を押す。
さらに、全都立学校にカメラのついたパソコンが2台配られており、児童生徒がカメラの前に立つとその体温が検知される。
昼前には担任が児童の体温を測るが、登校時に熱が高い場合は朝から複数回検温する。
児童生徒もマスクの着用が推奨されているが着けられない児童も多い。
毎日教員が教室を掃除するが、さらに机やロッカーや児童が使うおもちゃまで、次亜塩素酸ナトリウム水溶液をスプレーして拭き取る消毒をしている。
下校後に45分聞の休憩時間が設けられているが、掃除の後に消毒をしていると休憩時間が終わってしまう。
6月に他の特別支援学校で教員が新型コロナウイルス感染したと報道され、さらに感染拡大防止の取り組みが増やされた。全ての授業について、その授業を行った教員と児童生徒の配置がわかる指導案の略案を作って保存しろ、というものだ。
渋々作ってはいるが、ことあるごとに教員の労働強化につなげることはやめていただきたいものだ。
『被処分者の会通信 第129号』(2020年9月9日)
◆ 都立S特別支援学校、2020年度の1学期
田中聡史(都立特別支援学校教員)
私の働くS特別支援学校での、今年度の1学期の様子を報告する。
4月と5月は休校だが、保育希望の児童生徒は登校できた。休校ではない普段の通学ではほとんどの児童生徒がスクールバスを利用しており、保育でもスクールバス利用。事前申し込み制で給食が出された。3月の休校時も保育を受け入れたが給食はなかった。
保育希望者は各学年児童生徒のうち1~2割。S特別支援学校は小中学部のみだが、毎日20~30人程度。それ以外の児童生徒は放課後等デイサービスなどに朝から通所するか自宅で過ごしていたようだ。
教員は概ね週2~3回の「自宅勤務」が奨励された。「自宅勤務」では一日3回メールで管理職に報告し、簡単な報告書1枚を提出。教員自身やその家族が発熱した際には出勤停止(職免)になった。
6月から分散登校。曜日によって登校する学年が決められ、小学部低学年は週2回。6月後半には週3回の登校になった。登校日に該当しない児童生徒でも保育希望可。
6月29日の月曜日からは休校が終わり通常授業になった。年周計画は変更され、7月31日が終業式、8月24日が2学期の始業式となった。
教員は児童生徒と過ごす時には必ずマスクを着けなければならない。
4月からすでに50枚入りの使い捨てマスクが3回、各教員に配られた。布マスクやフェイスシールドも2~3枚配られた。
フェイスシールドは給食指導の際に着けることを推奨されているが、ほとんどの教員は使っていない。
給食時には児童生徒が向き合わないこと、間隔を開けること、摂食指導する場合は教員が給食を食べながら行わない、ということなどが推奨されている。
給食だけでなく、学校生活全般について、都教委からガイドラインが出されている。
授業への影響は、音楽では、合唱など、一斉に歌を歌うことは避けなければならない。笛などの演奏もできない。打楽器などはできるが、楽器を使い回す際には消毒が必要。どの学年も全員が特別教室に集まって音楽の授業をしていたが、2クラスずつとか1クラスずつとかになった。
体育は児童生徒が間隔をあけてできる内容のみ可能。ただし、水泳の授業は行われない。
2学期までの遠足や宿泊行事等の校外での活動は全て中止となった。
12月に行われる学習発表会は、舞台発表が中止となり、廊下の掲示板に図工美術の作品を展示する内容のみに縮小された。
教員は毎朝、自身の発熱と咳の有無をチェックし台帳に記入、校長が確認して印を押す。
さらに、全都立学校にカメラのついたパソコンが2台配られており、児童生徒がカメラの前に立つとその体温が検知される。
昼前には担任が児童の体温を測るが、登校時に熱が高い場合は朝から複数回検温する。
児童生徒もマスクの着用が推奨されているが着けられない児童も多い。
毎日教員が教室を掃除するが、さらに机やロッカーや児童が使うおもちゃまで、次亜塩素酸ナトリウム水溶液をスプレーして拭き取る消毒をしている。
下校後に45分聞の休憩時間が設けられているが、掃除の後に消毒をしていると休憩時間が終わってしまう。
6月に他の特別支援学校で教員が新型コロナウイルス感染したと報道され、さらに感染拡大防止の取り組みが増やされた。全ての授業について、その授業を行った教員と児童生徒の配置がわかる指導案の略案を作って保存しろ、というものだ。
渋々作ってはいるが、ことあるごとに教員の労働強化につなげることはやめていただきたいものだ。
『被処分者の会通信 第129号』(2020年9月9日)
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