その昔、漫画雑誌に連載されていた頃に始まる初期の仮面ライダーといえば昆虫マスクの登場人物のイメージが強烈で、こちらはすでにその頃から子供向けの漫画雑誌やテレビ番組は殆ど見なくなっていく時期だったから、実を言うと仮面ライダーのその後のストーリーもあまりよく知らない。
しかし、ニュースで次の新しい仮面ライダーは魔法使いだというのにはびっくり仰天した。大体魔法使いという概念自体が、日本古来の思考にはなかったはずで、欧米生まれの童話やおとぎ話の中の話だったはずだ。たしかディズニー漫画の魔法使いの弟子や映画オズの魔法使いあたりから、日本にも魔法使いというもののイメージがはっきりと伝わってきたのではなかったか。
空想科学物のはずだった仮面ライダーが、さらにファンタジーのほうに近づくというわけか。しかし、それはとにかく、その記事の中に仮面ライダーのこれまでの作品から今回の新しい作品にいたるまでの、中心にある哲学というのが、『正義と悪は同じところから生まれる』ということだったとは、初めて知って本当に驚いた。
なあるほど！！ 今にしてようやく、どうして仮面ライダーがこんなに長い間、その人気を保ち続けてきたのかがやっと理解できた。これって人間の社会の姿そのもの、現実の人間そのものだったのか。恥ずかしながら、こんなのはお子様向けのくだらない物語と思い込んでいたのはとんだ大間違いだったようだ。
（おまけ）
これぞ、魔法の世界。