落下の王国を見てきた

2008-10-05 14:03:28 | Weblog
昨日は午後から有楽町に出かけ、落下の王国という映画を見てきた。

ストーリー自体は簡単で、主人公の幼い女の子とスタントマンの青年がいて、二人とも落下事故で怪我をして入院中だ。青年は失恋していて悲しみのあまり自殺使用と考えている。そこで、小さい女の子に自作の冒険物語のお話を聞かせて女の子を手なずけ、病院の薬品室からモルヒネを持ち出させようとする。

現実の女の子と青年の入院生活と、青年の語るお話の世界と、物語は二重構造で進んでいくわけで、素晴らしいのはお話の中の世界の場面で登場するそれぞれの場面の映像の美しさだ。

初めのころに出てくる河を泳いで渡る象が実に素晴らしい。水中で泳ぐ象の下に回って撮っている泳ぐ4本の足の動き、象のおなか、こんな場面が美と結びつくとは夢にも思わなかった。

青年の夢の中から生まれるお話が危険なものに変わっていく時、女の子がお話をよいものに変えていき、二人ともそれぞれの新しい生活に入っていって物語りは終わるが、観客はストーリーと同時に映像の美を忘れることが出来ないだろう。

監督はインド出身だそうで、この映像を見るとなるほど確かにこれは欧米の感覚ではない、不思議な妖しさを含んだ美しさだ。