peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

トウモロコシ(玉蜀黍)/トウキビ/スイートコーン

2009年08月21日 | インポート

2009年8月6日(木) 一関市大東町摺沢

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近所の産直から買ってきたトウモロコシ(玉蜀黍)。皮をむいたトウモロコシをよく見ると、雌花のヒゲが1粒1粒につながっていることが分かる。トウモロコシは受粉することで、1本のヒゲに1粒の実ができるのである。トウモロコシの実の入りを充実させるには、それぞれのヒゲが受粉することが必要なのである。

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トウモロコシ(玉蜀黍)/トウキビ/スイートコーン イネ科 トウモロコシ属 Zea mays

新大陸(アメリカ大陸)で古代から栽培され、コロンブスによって旧大陸にもたらされたといわれているが、この野生種は発見されていないとのこと。今日メキシコに野生しているテオシントといわれる植物から変化したものと推定されている。現在では稲や小麦とともに世界三大穀物の一つとして食用のほか、飼料用として世界各地で栽培されている。別名:トウキビ、「玉蜀黍」は漢名。英名はSweet Corn。

スイート・コーンはトウモロコシの品種の中では比較的丈の低い方で、高さは1.5m内外。茎の下部の節から支柱根と呼ばれるひげ根を出す。夏から秋にかけて、茎の先に大きな穂をつける。茎の頂につく雄の花穂には、2花ずつつく小穂を密生している。稈の中程につく雌の花穂は円柱形で、小穂は8~10列に密生して、幅の広い苞に包まれており、ふさふさした髪の毛のような花柱が苞の外に垂れている。現在栽培されている品種には、大きなパールホワイトの粒で、甘みが強く、粒の皮も柔らかい「ルーシー90」や皮が軟らかくて甘みが強くて、大きなコーンが収穫できる「みわくのコーン・ゴールドラッシュ」などがある。

[栽培]生長しても充分日が当たるように株間を充分取って植え付ける。水はけがよく肥沃な土を好むので、元肥はしっかりと施す。トウモロコシは雌雄異花で、雄花が先に熟すので、1週間ずつ遅らせて、風上へ播くようにすると、後に播いた雄花の花粉を受けて受精しやすくなり、人工授粉をするより確実に実を結ぶとのこと。十二単衣のように苞を重ねた穂が育ってきて、絹糸のようなトウモロコシの毛は茶色から黒く変わって、収穫期を迎える。播き時:4月上旬~5月下旬。花期:6月下旬~9月上旬。収穫期:7月中旬~9月下旬。


フロックス・パニクラタ/クサキョウチクトウ(草夾竹桃)

2009年08月20日 | 植物図鑑

2009年8月6日(木) 一関市大東町摺沢、東山町長坂

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フロックス「エリザベス」Phlox paniculata cv.Elizabeth

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フロックス・パニクラタ/クサキョウチクトウ(草夾竹桃)/オイランソウ(花魁草)

ハナシノブ科 クサキョウチクトウ(フロックス)属 Phlox paniculata

フロックス属は、アラスカから北アメリカにかけて広く分布しており、67種ほどの宿根草が知られている。フロックス・パニクラタは、アメリカ合衆国東部(ニューヨーク)原産の半耐寒性宿根草で茎は直立し、叢生する。別名に「宿根フロックス」「オイランソウ(花魁草)」があるが、「オイランソウ」は、花の香りが花魁の白粉(おしろい)に似ていることに由来する。

草丈は60~120㎝、葉は対生、輪生、楕円状披針形、先は尖る。7~9月、 直立した茎の先にピラミッド状の花序をつけ多数の花を長期間つける。花冠は2~3㎝ほどの筒状で5裂する。花色はピンク、紅、紅紫、白など変異がおおく多彩。

園芸品種に「ブライト・アイズcv.Bright Eyes」「エリザベスcv.Elizabeth」「スター混合cv.Star Mix」などがあり、欧米では300品種を数えるとのこと。

似た種類で栽培されるものに、同属でやや小型の宿根草の「マキュラータP.maculata」、花形に変化の多い一年草の「キキョウナデシコP.drummondii」がある。

[栽培]タネを春か秋に播くか、3月に苗を植え付ける。高温多湿に弱く、病害虫の被害も多くなるので、日当たりと風通しのよい戸外に置き、鉢土の表面が乾き始めたら水やりする。花がらは丹念に摘む。繁殖は株分け、挿芽、実生。P1580708

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カンナ(Canna)

2009年08月19日 | インポート

関市大東町摺沢 2009年7月23日(木)

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 カンナ(Canna) カンナ科 カンナ(ダンドク)属 Canna generalis

カンナ科(Cannaceae)はカンナ属のみの単型科で、アジア、アフリカ、アメリカの熱帯地域に広く分布する約50種からなる多年草。野生種間の交雑によって多くの園芸品種がつくられたとのこと。カンナ属には根茎を食用にするショクヨウカンナC.edulisなどがあることから、観賞用の品種をハナカンナと呼ぶこともある。普通春植えの多年草として栽培される。江戸前期にダンドク(壇特)C.indicaが日本に渡来している。

ショウガのような根茎をもつ多年草で、草丈は1m以上になる花壇用の高性種と50~70㎝の鉢植えにも向く矮性種がある。葉は長楕円または披針形(紡錘形)で、互生し、緑色のものと赤みの強いものとがある。また、銅色の葉や斑入り葉がある。最近は葉に黄や赤のストライプが入る五色葉カンナも出回る。

6~9月、分岐する太い根茎から数本の節のある茎を出し、茎の頂端に総状花序をつける。花弁のように見えるのは雄しべが変化したもので、その外側に小さな花弁がある。花は特異で、苞葉が丸い子房を包み、直上に小さい緑色の萼片3、船形で緑色の花被3、6個の雄しべのうち5個は花弁化し、1個の先端のみ花粉をつける。雌しべもへら状となる。

花色はよく見かける緋紅、橙黄、黄、白のほか桃、白、複色などもある。。近年、種子繁殖性の草丈50㎝ほどの極矮性の品種も販売されているとのこと。花径は約10㎝ほど。

[栽培]暑さに強く日光を好むので、直射日光の当たる戸外に置き、鉢土が乾いたら水やりする。花が終わったら花茎を根元から切る。耐寒性はやや弱く冬は土と枯草をかけて越冬させる。5月に株分けして植える。


ヘクソカズラ(屁糞葛)

2009年08月19日 | 植物図鑑

市立一関市図書館にて 2009年7月21日(火)

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ヘクソカズラ(屁糞葛)/サオトメバナ(早乙女花)/ヤイトバナ(灸花)

 アカネ科 ヘクソカズラ属 Paederia scandens var.mairei

日当たりのよい林の縁や藪に多い蔓性の多年草。茎はいろいろなものに絡みついて長く伸びる。葉は対生し、長さ4~10㎝の細長い卵形で先は尖る。

8~9月、長さ1~2cmほどの灰白色の筒状花が多数咲く。花の中心部が赤く、お灸(やいと)の跡に似ているので、ヤイトバナ(灸花)とも呼ばれる。サオトメバナ(早乙女花)の別名もある。

和名は、茎や葉、花などを揉むと悪臭がすることによる。果実は光沢のある直径5㎜ほどの球形で、晩秋に黄褐色に熟す。実はしもやけに効く。

分布:日本全土、朝鮮、中国、台湾、フィリピン。


ヤブカンゾウ(藪萱草

2009年08月18日 | インポート

2009年7月21日 一関市青葉2丁目

 ヤブカンゾウ(藪萱草) ユリ科 ワスレグサ(ヘメロカリス)属

Hemerocallis fulva var.kwanso

野原や土堤、林の縁、道ばたなどに生える多年草。有史以前に中国から渡来したといわれている。ノカンゾウ(野萱草)H.longitubaより全体に大きく、高さ50~100㎝ほどになる。葉は長さ40~60㎝、幅幅2~4㎝の広線形で、ノカンゾウよりも幅が広い。オニカンゾウの名もある。若芽や蕾はおいしい山菜のひとつである。

7~8月、葉の間から80~100㎝の花茎を出し、上部に直径8~10㎝ほどの橙赤色の花を数個つける。花は雄しべの全部または一部が花弁状になって八重咲きになるのが特徴。完全に花弁状になっていない雄しべもある。3倍体なので、結実しないとのこと。

分布:北海道、本州、四国、九州。

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