本棚の裏の小部屋

大人の広汎性発達障害の
確定診断を受ける前も受けた後も
相変わらず冴えない日々を送っています

実家に帰りたいと思わない

2011-10-04 | 愚痴・悩み・ストレス・毒づき
実家へ行く日。
いつも身構える。
緊張して鼓動が速まる。

自分の実家なのに何で。

いつも嫌な事言われる。
いつも否定される。いつも非難される。

母親の会話の矛先がほら
いつどこに向かうか分からない。
家族の誰かがひどく不愉快になる方向へ。

でも行かなければならない。

お向かいの家もお隣の家も後ろの家も
みんな娘は毎週のように帰って来ているよ

お友達の家も
こないだ娘夫婦と温泉旅行に行ったって
私は期待しないけどね、という話をわざわざする。

家に寄り付かない私はおかしいと言う。

妻の実家を大切にするのが『普通』なのに
○○さん(夫の事)はまだ子供なんだねと言う。

本当は行きたくない。
自分の実家なのに苦手。
行く前はいつも気が重い。

でも家計が苦しいから
毎月お米を貰いに行かなければならない、
その状況から抜け出せない自分が情けない。
(母の実家は県北の農家なのでお米に困らない)

同市内に住みながら
夫と子供の三人連れで行くのは多分年に2回くらい。

三人で行かない一番の理由は
夫実家を訪問する回数より妻実家へ多く行けない雰囲気があるからで
でも、そんな理由が無くても私は元々実家へ帰りたいという願望が薄い。

自分にとって実家は
残念ながら心休まる場所じゃない。
姉が、家を建て替え同居してから特に。

小さい頃から
<父・母・姉><私>という3対1の
図式があり、家族で居るのが楽しくなかった。

「私とお父さんとお姉ちゃんは価値観が同じだけれど、あんたは違う」

と実母から
言葉にされて
はっきり告げられた事もあります。

どんなひねくれた
クソガキであろうと子供は
世界でたった一人、自分の母親にだけは認めて貰いたい
受け容れて貰いたいと、切望しているものじゃないだろうか。

母は
自分のものさしに
当てはまらなければ言葉で罰を与える。

父も姉も同様にされて来たけれど
私ほどダメージを受けず母と上手くやっている。
私は人一倍「ことば」というものに反応してしまう。
それが絶対の存在である母からの発言であるなら尚更。

母親から
ダメだという表現をされれば
私はそれをそのまま額面通りに受け取って
自分はダメだと思ってしまう。そうやって育った。

いつの間にか母親のものさしが
自分のものさしになってしまったかのような
いつでも自分の心の中のどこかに母が居て私を叱っている。

母の認めるハードルは高い。
でも姉はそれを楽々とクリアした。自慢の娘。
そんなだから出来の悪い私と余計に比べられる。

母のそういう態度が
姉と私の関係を悪化させたとは本人、夢にも思わない。

親として
産み、育ててくれた事
して貰った事の一つ一つは確かなもので、感謝している。

でも自分が
親になってみて分かったけど
自分の子供だから育てるだけなんだよね。

子供を自分の分身と思っていないだろうか。
別人格を持って違う人生を送る人間と認めているだろうか。

何をしても子供は母親として慕い、
どんな酷い言葉を吐いても許されると勘違いしていないだろうか。

学生の時
実家に居るしか選択肢が無い状態で
よく出て行け~出て行け~と言われ続け

そのくせ働き出しても
実家を出る事は結婚以外で許されず
結婚したので晴れて家を出たら今度は一転して
全然帰って来ない娘はおかしいだの、歳を取ると寂しくなるんだのと。

家に寄り付くか否かは、
これまでの親子関係の集大成がそこに表れているだけだと思います。

昔の彼が、私の実家族と一緒に食事をした後で
「みんな責めるような口調だった」という感想を話してくれた時
余りに的を得ていたので、大笑いしてしまった。ホントそう。自分も含めて。


毒になる親
スーザン フォワード,玉置 悟
毎日新聞社