京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の会」

2019-07-20 09:45:00 | 時計修理

7月20日土曜日。雨。
今にも降り出しそうな曇り空の中で後祭りの山鉾の組み立てが始まりました。
「会」時間。
弓道の会。梓弓をきりきりと引き絞って矢を放すまでの時間が「会」。
この会、永遠にも感じるし一瞬とも思う弓道の不思議さがあります。
祇園祭も同じ。
毎年ひと月間のお祭りが永遠の様に長くかかりそうですが実際は一瞬で終わるような気分の今日は20日。早くも三分の二が終わりました。

京都は弓道の本場?三十三間堂の通し矢の歴史もあって全国の大学から京都へ合宿に来てくれます。
やはり本場は万葉集の奈良だと思う。
「梓弓」は梓で作った弓ですが今では材質にかかわらず梓弓と呼ぶようです。

 「通し矢」「伊勢物語」中の梓弓が悲し過ぎて弓道は柔道、剣道と比較してもどこか悲しげに感じます。
弓道では的にあててポイントを稼げばいいという競技ではない。
的に当てるのは結果であって目的ではない。
「弓手で離れを誘う」
私は左利きなので弓を押す力は強いが右手の会がうまくできなかった。どうしても溜ができずにすぐに離れてしまう。
また弓を持たないでも弓道の練習はできるのが特徴でもある。
京都の大学に進学するメリットはこんなところにもある。
その後弓道をやめ時計師になって極意が解り始めたころにはおじいになってしまう。なんちゃって練士。
先日神戸大学弓道部の凛々しい女性の集団を見た。
はて~?なんの競技かなぁ~と思ってしまう。「名人伝」というよりもぼけてきたかなぁ~と焦ります。

京の「会」まさに弓から飛び出す瞬間のような若い人たちがまぶしい朝でした。
「梓弓 引きて緩へぬ丈夫や 恋というものを 忍びかねてむ」
今日ものんびり営業中です。

コメント
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