京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の追われる時間」

2019-07-18 09:26:18 | 時計修理

7月18日木曜日。曇り予報なのに大雨。誰が予測したのか大雨。
昨日巡行が終わり今朝の山鉾解体作業中の雨。びっくりしました。

写真は「油天神厄除け粽」の写真。
宵山の日、私の当番の時にちょうど売切れました。今年も梅の花をあしらった油天神山は人気でしたね~。
暗算得意の時計師なので渡したつり銭は間違いないのが自慢。

昨日は定休日の水曜日でしたが祇園祭り関連の仕事でいそがしい。
 預かった時計の引き渡しに終わった最後のお客様が予定2時間オーバーの17時過ぎ。
それからのスケジュールは時間に追われました。
毎年祇園祭期間中は時間に追われることが多いが今年は特にタイトなスケジュールになりました。

こんな時には「聖クリストフ」の伝説を思い出します。
今朝の嵐のような暴風雨の夜、川の渡し守クリストフの小屋に一人の幼児がやって来て川を渡してほしいという。
巨人のクリストフ軽々と背中に幼児をしょって川をわたりだしました。
川を渡りだしたら背中の幼児は次第に重くなり嵐はますます荒れ狂います。
流れはますます激しくなり、さしもの巨人も力尽き濁流にのみこまれそうになります。
辛うじて対岸に渡り終えたクリストフ。「どうしてお前はこんなに重くなったのだ」と聞いた。
幼児キリスト
「お前は、世の罪を背負った私を背中に乗せていたのだから」と答えたという。

時計の仕事も同じ始まりは楽に見えた。まさか神さまレベルの完成度が要求されるとは思わない。
次第に倒れそうなほど重くなります。
「祇園祭」も簡単なお祭りに見えたが奥は深い。
今年も会所に詰めていると質問攻めにあいます。その一つの「タカヤマ」はどこですか?と聞かれた。
関東の言葉なので一瞬阪神タイガースの高山を思い出す。たしか6番か7番?時折一番を打つかなぁ~?
ところがそのお客様は休み山「鷹山」のことを聞いているのです。

基本祇園祭の会所では町内の山鉾には深い知識があるがよその山には無関心です。
確か?鷹山は「禁門の変」で焼失した山。今は再開を目指して今年から唐櫃巡行する予定だと思います。
あやふやな答えしかできませんでした。山なのにお囃子があるのが特徴だとも聞いた。
そのほか答えられなかった質問が多かった。やれやれです。

今日からまた一年間「祇園祭」の研究の日々が始まります。
とにかく21~23日のあと祭り宵山、24日の巡行、花笠巡行には失敗も忘れて楽しみましょうね~。

「聖クリストフ」の伝説が日本に流れてくるとお話が変わる。
背中に乗せたのが「子泣きじじい」やら「日だる神」のパターンに変わるのも面白い。
顔は子泣きジジイ、心は子供、器はおちょこの時計師、仕事も重くなりました。
何とかよろよろと進んでいますので応援よろしくお願いいたします。

コメント
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