京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京のサウナ時間」

2019-07-23 09:34:48 | 時計修理

7月23日火曜日。大暑蒸し暑い日になりました!

「夏の京都にサウナはいらぬ御所を一回りすればいい」
賀茂川を北上している間にぐっしょり汗まみれになりました。
今日は祇園祭後祭りの宵山。いいよいよ暑い夏本番を迎えます。

私は赤道近くの長崎育ち、夏には強いと自信があったが京都の夏にはげんなりしています。
普通のサウナなら砂時計3分計で十分ですが北大路駅から工房まで徒歩20分かかります。
それでもペットのワンコのお散歩姿を見られるのが楽しみ、ワンコみんなが笑っているように見える。
この環境で散歩ができるのは世界一幸せなワンコたちでしょう。

私は日本人の京都人と長崎人とのミックスジジイです。ミックス犬大好き!

 京都人から長崎人と行くほど認定ハードルが高くなります。
京都人なら祇園祭のお囃子を聞くと「鱧・鯖寿司・加茂ナス」
長崎人はおくんち!「チャンポン・皿うどん・カステラ」
甘いカステラとエビスビールは似合います。江戸時代から長崎は砂糖の一括独占輸入で潤った都市です。
料理にも砂糖をふんだんに使うのが特徴です。
甘いカステラにさらにその上に練乳を固めた桃カステラというものがあるほど。
当然人気の「石だたみチョコ」が生まれる素材があったのです。

また長崎ではヘイトスピーチはご法度!
昔、長崎から京都へ進学で上洛した際にヘイトスピーチの多さに呆れた。
いい例が長崎原爆投下の8月9日。子供たちは夏休みでもこの日登校日。
日本人も中国人も朝鮮人も被爆しました。爆心地松山町や浦上以外にも市内のあちこちに慰霊碑が立っています。
歴史的な国際都市なので差別意識はない。みんなで一緒に悲劇を乗り越えてきた人たちなのだ。

原爆投下後郊外の救護所のわきの畑に戸板に乗せられた二人の女の子がいました。
通りがかったのちに画家になる松添博少年はその晴れ着を着せてもらって薄化粧を施された美しさが忘れられません。
8月の暑い日。お正月のふりそで姿が美しく悲しい。
のちに一枚の絵を描いたのが「悲しき別れー荼毘」です。この絵をモチーフに「ふりそでの少女像」ができました。
ふりそで姿で空を楽しそうに舞っている像。
その一人が京都の女の子です。福留美奈子ちゃん(当時9歳)

終戦直前、原爆投下予定地が急遽京都から長崎へ変更された。
犠牲になった美奈子ちゃんたちの像を訪ねるたびに京都のお話をしてくる。
今日はあと祭りの宵山。お話ができるように私の眼でしっかりと鯉山を見てきますね。鷹山も会所ができたそうです。

永久に軍艦が入港できない長崎港。
あえて「ヘイトスピーチ」で騒ぐなら対象はアメリカ人になってしまいます。
長崎プライドのハードルは高い。
今日は後祭り宵山、明日は巡行、悲しみに耐えて一歩進む京都プライドを見せてもらいましょうかね~。




コメント
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