無会派 大竹功一の独り言

福島第一原発から約80キロの白河市在住。市議会議員7期目。
老病傷保護犬猫たちと暮らしています。

高齢者による猫繁殖問題から浮かび上がる日本の高齢者福祉問題

2015年02月15日 07時38分41秒 | 福祉
おはようございます。昨日は、74人の方々にアクセスをいただきました。有難うございました。

さて昨今、70歳を軽く超えた年齢の方々が、犬を連れて歩く姿をお見かけいたします。以前は、「自分の方が早く死ぬから飼えない」と言う人が多かったように思いますが、時代の変化でしょうか。そして全国的に、高齢者が亡くなった後に遺されたペットが問題となっています。どうして以前は「最後を看取れないから飼えない」と言う人が多かったのに、ペットを遺して旅立つようになってきたのか。核家族化などの問題を秘めているようにも感じます。社会問題を放置した結果、更なる社会問題が生まれたのかもしれません。

昨日は、猫というキーワードにより、猫好きの高齢者のお宅を2軒訪問致しました。1軒は、先月より関わらせていただいている老老介護のご家庭です。体調を悪くされ寝ていたところにお邪魔をしてしまいました。このような時は、買い物はどうされるのか?いろんなお話を伺いました。いつも快く迎えていただき有難く思います。



このお宅の4匹の猫の譲渡先探しをしなければならず、写真を撮らせていただきました。



先月不妊去勢手術をしましたので、怖い人だと思われているようです。他の2匹は逃げてしまいました。



これは別のお宅が餌付けをしている野良猫。ここを通る高校生が世話をしていたそうですが、進学するにあたり猫の行く末を案じています。ある独居高齢者が餌を与えていますが、それでも不安を感じ、朝晩高校生は世話に通っていたようです。半年前には十数匹もの猫がいたが、現在は半分の数となり、消えた猫がどうなったのかも不明。不妊去勢をしておらず、繁殖しては消えを繰り返してきたようです。高校生が不安を感じるもの当然です。

全国的には、ペットだけでなく野良猫の不妊去勢についても、不妊去勢手術の全額か一部の補助を出す自治体が増えているようですが、白河市にはありません(ペットにもない)。となると誰が出すのか?という問題が生じます。募金を集めるのは非常に難しく、頭数分には至りません。また、高齢者の場合、不妊去勢に抵抗がある人も多く、説得するのも難しい。これにも、先進自治体では、行政が積極的に説得に加わるようです。

放置すれば、近隣紛争の種となり、高齢者がより孤立します野良猫は、高齢者のアニマルセラピー的な存在となっているようにも思えます。しかし、猫が嫌いな人もいるわけです。また、その根本的原因となるのは、動物の遺棄という犯罪行為です。福島の農村部では、不妊去勢をせずに、仔猫や仔犬を殺すことが多いと来福ボランティアの間で噂となっているようですが、これは犯罪です。早期に不妊去勢をし、不幸な命を増やさないことが必要ですが、この啓発が足りない上に、補助もない

野良猫の陰には、社会問題が潜んでいます。放置すれば、更なる社会問題が生まれる可能性が非常に高い。反対に、先進地では高齢者福祉も充実している可能性があります。

私は、動物好きな高齢者こそ、老犬や老猫を社会貢献として預かってはどうかと思います。一時預かりボランティアであれば、入院等で飼育が困難となればボランティアに戻せます。また、ボランティアと関わることにより、社会との関わりが保て、不幸な犬猫を世話することで、社会貢献もできるわけです。残念ながら、今現在は、社会貢献意識よりも、現在の自分の癒しを優先する高齢者が多いように感じます。これも啓発により変えていくしかありません。

まさしく、動物愛護は高齢者福祉・社会福祉と深い関係があります。