―「記事(262・263・264・265・266)」書き直します。―
(01)
1 (1)象は鼻が長い。 A
1 (〃)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
2 (2)兎の耳は長く、兎の耳は鼻ではない。 A
2 (〃)∀x{兎x→∃y(耳yx&長y)&∀z(耳zx→~鼻zx)} A
3 (3)ある兎は象である。 A
3 (〃)∃x(兎x&象x) A
3 (〃)あるxは兎であって象である。 A
1 (4) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 1UE
2 (5) 兎a→∃y(耳ya&長y)&∀z(耳za→~鼻za) 1UE
6 (6) 兎a&象a A
6 (7) 象a 6&E
6 (8) 兎a 6&E
1 6 (9) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 47MPP
2 6 (ア) ∃y(耳ya&長y)&∀z(耳za→~鼻za) 58MPP
1 6 (イ) ∃y(鼻ya&長y) 9&E
2 6 (ウ) ∃y(耳ya&長y) ア&E
エ (エ) 鼻ba&長b A
オ(オ) 耳ba&長b A
1 6 (カ) ∀z(~鼻za→~長z) 9&E
1 6 (キ) ~鼻ba→~長b カUE
2 6 (ク) ∀z(耳za→~鼻za) ア&E
2 6 (ケ) 耳ba→~鼻ba クUE
オ (コ) 耳ba オ&E
2 6オ (サ) ~鼻ba ケコMPP
12 6オ (シ) ~長b キサMPP
オ (ス) 長b エ&E
12 6オ (セ) 長b&~長b シス&I
12 6 (ソ) 長b&~長b ウオセEE
123 (タ) 長b&~長b 36ソEE
12 (チ)~∃x(兎x&象x) 3タRAA
12 (ツ)∀x~(兎x&象x) チ量化子の関係
12 (テ) ~(兎a&象a) ツUE
12 (ト) ~兎a∨~象a テ、ド・モルガンの法則
12 (ナ) 兎a→~象a ト含意の定義
12 (ニ)∀x(兎x→~象x) ナUI
12 (〃)すべてのxについて、xが兎であるならば、xは象ではない。 ナUI
12 (〃)兎は象ではない。
従って、
(01)により、
(02)
(1)象は鼻が長い。
(2)兎には長い耳が有り、兎の耳は鼻ではない。
(3)ある兎は象である。
といふ「仮定」により、
(二)兎は象ではない。
といふ『結論』を得る。
然るに、
(01)により、
(03)
(3)ある兎は象である。
と「仮定」すると、
(カシ)耳ab→~鼻ba→~長b
(〃)耳ならば、鼻ではないので、長くない。
と、言ってゐる。
従って、
(03)により、
(04)
(3)ある兎は象である。
と「仮定」することによって、
(カシ)兎の耳ならば、兎の鼻ではないので、兎の耳は長くない。
と言ふのはなく、飽くまでも、
(カシ)象の耳ならば、象の鼻ではないので、象の耳は長くない。
と、言ってゐる。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
① 象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
① 象は鼻が長い=すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、yは長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。
といふ「日本語・述語論理」からは、
① 兎の耳は長くない。
といふ『結論』を得ることは、出来ない。
然るに、
(06)
① 象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
① 象は鼻が長い=すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、yは長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。
に対して、「単純」に、
② 鼻は象が長い=∀x{鼻x→∃y(象yx&長y)&∀z(~象zx→~長z)}。
② 鼻は象が長い=すべてのxについて、xが鼻であるならば、あるyはxの象であって、yは長く、すべてのzについて、zがxの象でないならば、zは長くない。
であるとする。
然るに、
(07)
② 鼻は象が長い=すべてのxについて、xが鼻であるならば、
といふことは、
② あるyはx(鼻)の象であって、yは長く、すべてのzについて、zがx(鼻)の象でないならば、zは長くない。
といふ、ことである。
然るに、
(08)
② あるyは「象の鼻」である。
に対して、
② あるyは「鼻の象」である。
といふ「日本語」は、「意味」をなさない。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
② 鼻は象が長い=∀x{鼻x→∃y(象yx&長y)&∀z(~象zx→~長z)}。
② 鼻は象が長い=すべてのxについて、xが鼻であるならば、あるyはxの象であって、yは長く、すべてのzについて、zがxの象でないならば、zは長くない。
といふ、
②「日本語」=「述語論理式」。
は、「マチガイ」である。
然るに、
(10)
② 鼻は象が長い=∀x{鼻x→∃y(象yx&長y)&∀z(~象zx→~長z)}。
② 鼻は象が長い=すべてのxについて、xが鼻であるならば、あるyはxの象であって、yは長く、すべてのzについて、zがxの象でないならば、zは長くない。
ではなく、
③ 鼻は象が長い=∀x{鼻x→∃y[(象y&鼻xy&長x)&∀z(~鼻zy→~長z]}。
③ 鼻は象が長い=すべてのxについて、xが鼻ならば、あるyは象であって、xはyの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがy(象)の鼻でないならば、zは長くない。
であると、する。
然るに、
(11)
1 (1)鼻は象が長い。 A
1 (〃)∀x{鼻x→∃y[(象y&鼻xy&長x)&∀z(~鼻zy→~長z)]} A
1 (〃)すべてのxについて、xが鼻ならば、あるyは象であって、xはyの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがyの鼻でないならば、zは長くない。 A
1 (2) 鼻a→∃y[(象y&鼻ay&長a)&∀z(~鼻zy→~長z)] 1UE
3 (3)鼻はある。 A
3 (〃)∃x(鼻x) A
3 (〃)あるx鼻である。 A
4 (4) 鼻a A
1 4 (5) ∃y[(象y&鼻ay&長a)&∀z(~鼻zy→~長z)] 24MPP
1 4 (6) (象b&鼻ab&長a)&∀z(~鼻zb→~長z) A
1 4 (7) (象b&鼻ab&長a) 6&E
1 4 (8) ∀z(~鼻zb→~長z) 6&E
1 4 (9) ~鼻ab→~長a &UE
ア (ア)兎の耳は鼻ではない。 A
ア (〃)∃x∃y(耳xy&兎y&~鼻xy) A
ア (〃)あるxはあるyの耳であって、yは兎であって、xはyの鼻ではない。 A
イ (イ) ∃y(耳ay&兎y&~鼻ay) A
ウ(ウ) 耳ab&兎b&~鼻ab A
ウ(エ) 耳ab&兎b ウ&E
ウ(オ) ~鼻ab エ&E
1 4 ウ(カ) ~長a 9オMPP
1 4 ウ(キ) 耳ab&兎b&~長a エカ&I
1 4 ウ(ク) ∃y(耳ay&兎y&~長a) キEI
1 4 イ (ケ) ∃y(耳ay&兎y&~長a) イウクEE
1 4 イ (コ)∃x∃y(耳xy&兎y&~長x) クEI
1 4ア (サ)∃x∃y(耳xy&兎y&~長x) アイコEE
13 ア (シ)∃x∃y(耳xy&兎y&~長x) 34サEE
13 ア (〃)あるxは、あるyの耳であって、yは兎であって、xは長くない。 34サEE
13 ア (〃)兎の耳は長くない。 34サEE
従って、
(11)により、
(12)
(1)鼻は象が長い。
(3)鼻はある。
(ア)兎の耳は鼻ではない。
といふ「仮定」により、
(シ)兎の耳は長くない。
といふ『結論』を得る。
然るに、
(13)
(シ)兎の耳は長い。
が故に、
(シ)兎の耳は長くない。
といふのは、「マチガイ」である。
従って、
(09)~(13)により、
(14)
② 鼻は象が長い=∀x{鼻x→∃y(象yx&長y)&∀z(~象zx→~長z)}。
② 鼻は象が長い=すべてのxについて、xが鼻であるならば、あるyはxの象であって、yは長く、すべてのzについて、zがxの象でないならば、zは長くない。
といふ、
②「日本語」=「述語論理式」。
に加へて、
③ 鼻は象が長い=∀x{鼻x→∃y[(象y&鼻xy&長x)&∀z(~鼻zy→~長z]}。
③ 鼻は象が長い=すべてのxについて、xが鼻ならば、あるyは象であって、xはyの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがy(象)の鼻でないならば、zは長くない。
といふ、
②「日本語」=「述語論理式」。
も、「マチガイ」である。
然るに、
(15)
「xはyの鼻であって、yは象である。」⇔「xは象の鼻である。」
従って、
(15)により、
(16)
「(xはyの鼻であって、yは象である。)ならば、xは長い。」⇔「鼻は象は長い。」
従って、
(16)により、
(17)
「(xはyの鼻であって、yは象である。)ならば、そのときに限って、xは長い。」⇔「鼻は象が長い。」
従って、
(17)により、
(18)
「すべてのxと、すべてのyについて(xはyの鼻であって、yは象である。)ならば、そのときに限って、xは長い。」⇔「鼻は、常に、象が長い。」
従って、
(15)~(18)により、
(19)
③ 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]}。
③ 鼻は象が長い=すべてのxとすべてのyについて、(xはyの鼻であって、yが象である)ならば、xは長く、(xがyの鼻であって、yが象である)でないならば、xは長くない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(20)
1 (1)象には鼻がある。 A
1 (〃)∃x∃y(鼻xy&象y) A
1 (〃)あるxはあるyの鼻であって、yは象である。 A
2 (2) ∃y(鼻ay&象y) A
3 (3) 鼻ab&象b A
4(4)鼻は象が長い。 A
4(〃)∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]]} A
4(5) ∀y{[(鼻ay&象y]→長a]&[~(鼻ay&象y)→~長a]} 4UE
4(6) (鼻ab&象b)→長a & ~(鼻ab&象b)→~長a 5UE
4(7) (鼻ab&象b)→長a 6&E
34(8) 長a 37MPP
34(9) 鼻ab&象b&長a 38&I
34(ア) ∃y(鼻ay&象y&長a) 9EI
2 4(イ) ∃y(鼻ay&象y&長a) 23アEE
2 4(ウ)∃x∃y(鼻xy&象y&長x) イEI
1 4(エ)∃x∃y(鼻xy&象y&長x) 12ウEE
1 4(〃)あるxは、あるyの鼻であって、yは象であって、xは長い。 12ウEE
1 4(〃)象の鼻は長い。 12ウEE
従って、
(20)より、
(21)
(1)象には鼻がある。
(4)鼻は象が長い。
といふ「仮定」により、
(エ)象の鼻は長い。
といふ『結論』を得る。
然るに、
(22)
1 (1)兎には鼻があるが、兎は象ではない。 A
1 (〃)∃x∃y(鼻xy&兎y&~象y) A
1 (〃)あるxはあるyの鼻であって、yは兎であって、象でない。 A
2 (2) ∃y(鼻ay&兎y&~象y) A
3 (3) 鼻ab&兎b&~象b A
3 (4) 鼻ab 3&E
3 (5) 兎b 3&E
3 (6) ~象b 3&E
7 (7)鼻は象が長い。 A
7 (〃)∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]]} A
7 (8) ∀y{[(鼻ay&象y]→長a]&[~(鼻ay&象y)→~長a]} 4UE
7 (9) (鼻ab&象b)→長a & ~(鼻ab&象b)→~長a 5UE
7 (ア) ~(鼻ab&象b)→~長a 6&E
イ(イ) 鼻ab→~象b A
イ(ウ) ~鼻ab∨~象b イ含意の定義
イ(エ) ~(鼻ab&象b) ウ、ド・モルガンの法則
7イ(オ) ~長a アエMPP
7 (カ) 鼻ab→~象b→~長a イオCP
37 (キ) ~象b→~長a 4カMPP
37 (ク) ~長a 6キMPP
3 (ケ) 鼻ab&兎b 45MPP
37 (コ) 鼻ab&兎b&~長a クケ&I
37 (サ) ∃y(鼻ay&兎y&~長a) コEI
2 7 (シ) ∃y(鼻ay&兎y&~長a) 23サEE
2 7 (ス)∃x∃y(鼻xy&兎y&~長x) シEI
1 7 (セ)∃x∃y(鼻xy&兎y&~長x) 12スEE
1 7 (〃)あるxは、あるyの鼻であって、yは兎であって、xは長くない。 12スEE
1 7 (〃)兎の鼻は長くない。 12スEE
従って、
(22)より、
(23)
(1)兎には鼻があるが、兎は象ではない。
(7)鼻は象が長い。
といふ「仮定」により、
(セ)兎の鼻は長くない。
といふ『結論』を得る。
従って、
(21)(23)により、
(24)
「鼻は象が長い。」⇔「象の鼻は長い。」
「鼻は象が長い。」⇔「兎の鼻は長くない。」
従って、
(19)~(24)により、
(25)
③ 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]}。
③ 鼻は象が長い=すべてのxとすべてのyについて、(xはyの鼻であって、yが象である)ならば、xは長く、(xがyの鼻であって、yが象である)でないならば、xは長くない。
といふ、
③「日本語」=「述語論理式」。
は、「正しい」。
然るに、
(22)により、
(26)
③ 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]}。
の場合は、
(オ)鼻ab→~象b→~長a ⇔
(〃)aがbの鼻であるならば、bが象でないならば、aは長くない。
と、言ってゐる。
従って、
(26)により、
(27)
③ 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]}。
の場合は、
(オ)鼻に関して言へば、「象以外の鼻は長くない。」
と言ってゐるが、
{xの変域}={兎、象、馬、キリン}
であるとして、このことは、「正しい」。
然るに、
(28)
「交換法則」により、
③(鼻xy&象y)は、
③(象y&鼻xy)に、「等しい」。
従って、
(27)(28)により、
(29)
③ 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]}。
③ 鼻_象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(象y&鼻xy)→~長x]}。
の場合は、
(オ)「鼻に関して言へば、象以外は長くない。」と言ってゐて、尚且つ、
(〃)「象に関して言へば、鼻以外は長くない。」と言ってゐる。
然るに、
(30)
③「鼻以外は長くない。」といふことは、
③「鼻が長い。」といふ、ことであって、
③「鼻は長い。」といふ、ことではない。
従って、
(29)(30)により、
(31)
③ 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]}。
ではなく、
③ 鼻が象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]}。
でなければ、ならない。
然るに、
(32)
② ∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[鼻xy→(~象y→~長x)]}。
であるならば、
③ ∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[象y→(~鼻xy→~長x)]}。
ではないため、
③ ∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]}。
ではない。
従って、
(32)により、
(33)
② ∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[鼻xy→(~象y→~長x)]}。
であるならば、
(オ)鼻に関して言へば、「象以外の鼻は長くない。」
と言ってゐるが、
(オ)象に関して言へば、「鼻以外の鼻は長くない。」
とは、言ってゐない。
従って、
(27)~(33)により、
(34)
② 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[鼻xy→(~象y→~長x)]}。
③ 鼻が象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[~(鼻xy&象y)→~長x]}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(05)(34)により、
(35)
① 象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
② 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[鼻xy→(~象y→~長x)]}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(36)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
② ∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[鼻xy→(~象y→~長x)]}。
に於いて、「両者は、全然、似てゐない。」
従って、
(35)(36)により、
(37)
両方とも、
① AはBがCである。
② AはBがCである。
であるにも、拘らず、
① 象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
② 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[鼻xy→(~象y→~長x)]}。
といふ「日本語の論理構造」は、「全く、似てゐない」。
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