(01)
y=1x+2
y=2x+3
y=3x+4
y=4x+5
y=5x+6
・・・・・・
と書く「代り」に、「ひとまとめ」にして、
y=ax+b
といふ風に書く。
従って、
(01)により、
(02)
2x=y-3
ax=y-b
に於いて、
2は、「定数」であって、
xは、「変数」であって、
aも、「定数」であるが、
aは、「任意の定数」である。
然るに、
(03)
第一に、固有名詞(proper name)をつぎの符号のひとつとして定義する。
m,n,・・・・・・
第二に、任意の名前(aribitary name)をつぎの符号のひとつとして定義する。
a,b,c,・・・・・・
第三に、個体変数(individual variable)をつぎの符号のひとつとして定義する。
x,y,z,・・・・・・
第四に、述語文字(predicate-letter)をつぎの符号のひとつとして定義する。
(E.J.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、176頁)
然るに、
(04)
100 Fm,∀x(Fx→Gx)├ Gm
1 (1) Fm A
2(2)∀x(Fx→Gx) A
2(3) Fm→Gm 2UE
12(4) Gm 13MPP
100は論理学では有名なつぎの論証に見られるような、明らかに健全な論証の形式を示している。
(3)ソクラテスは人間(a man)である。すべての人間(all men)は死すべきもの(mortal)である。故にソクラテスは死すべきものである。
(E.J.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、134頁改)
従って、
(01)~(04)により、
(05)
「話の世界」=「自然数の集合」
とするならば、
第一に、固有名詞(proper name)をつぎの符号のひとつとして定義する。
m,n,o,・・・・・・
といふ「それ」は、
1,2,3,・・・・・・
であって、
「話の世界」=「哲学者の集合」
とするならば、
第一に、固有名詞(proper name)をつぎの符号のひとつとして定義する。
m,n,o,・・・・・・
といふ「それ」は、
プラトン、ソクラテス、アリストテレス,・・・・・・
である。
従って、
(05)により、
(06)
m=森山
n=中村
o=太田
であるならば、
m=森山といふ「個人」を示す「名前」であって、
n=中村といふ「個人」を示す「名前」であって、
o=太田といふ「個人」を示す「名前」である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
第一に、固有名詞(proper name)をつぎの符号のひとつとして定義する。
m,n,o,・・・・・・
といふ場合は、「話の世界」に応じて、
m=1
n=2
o=3
であっても、構わないし、
m=森山
n=中村
o=太田
であっても、構はない。
然るに、
(08)
1 (1)∀x(犯人x→x=m∨x=n∨x=o) A
2 (2)∃x(犯人x&現場x) A
1 (3) 犯人a→a=m∨a=n∨a=o 1UE
4 (4) 犯人a&現場a A
4 (5) 犯人a 4&E
4 (6) 現場a 4&E
7 (7) ~現場m&~現場n A
7 (8) ~現場m 7&E
7 (9) ~現場n 7&E
1 4 (ア) a=m∨a=n∨a=o 35MPP
1 4 (イ) a=m∨(a=n∨a=o) 8結合法則
1 4 (ウ) ~a≠m∨(a=n∨a=o) イDN
1 4 (エ) a≠m→(a=n∨a=o) ウ含意の定義
オ (オ) a=m A
4 オ (カ) 現場m 6オ=E
1 47オ (キ) ~現場m&現場m 7カ&E
1 47 (ク) a≠m オキRAA
1 47 (ケ) (a=n∨a=o) エクMPP
1 47 (コ) ~a≠n∨a=o ケDN
1 47 (サ) a≠n→a=o コ含意の定義
シ(シ) a=n A
4 シ(ス) 現場n 6シ=E
1 47 シ(セ) ~現場n&現場n 9ス&I
1 47 (ソ) a≠n シセRAA
1 47 (タ) a=o サソMPP
1 47 (チ) 犯人o 5タ
12 7 (ツ) 犯人o 24チEE
従って、
(08)により、
(09)
∀x(犯人x→x=m∨x=n∨x=o),∃x(犯人x&現場x),~現場m&~現場n├ 犯人o
といふ「連式」、すなはち、
(ⅰ)∀x(犯人x→x=m∨x=n∨x=o)。然るに、
(ⅱ)∃x(犯人x&現場x)。 然るに、
(ⅲ)~現場m&~現場n。 従って、
(ⅳ)犯人o。
といふ「推論」は「妥当」である。
従って、
(09)により、
(10)
(ⅰ)すべてのxについて(xが犯人であるならば、xはmか、xはnか、oである。 然るに、
(ⅱ) あるxについて(xは犯人であって、xは現場にゐた)。 然るに、
(ⅲ)mは現場にゐなかったし、nも現場にゐなかった。 従って、
(ⅳ)oが犯人である(犯人はoである)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(07)~(10)により、
(11)
(ⅰ)犯人は、森山か、中村か、太田である。然るに、
(ⅱ)犯人は、現場にゐた。 然るに、
(ⅲ)森山と中村には、アリバイがある。 従って、
(ⅳ)太田が犯人である(犯人は太田である)。
といふ「推論」は、「日本語」としても、「述語論理(Predicate logic)」としても「妥当」である。