どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

おばけなんてないさ

2018年08月23日 | せなけいこ


       おばけなんてないさ/作・絵:せな けいこ/ポプラ社/2009年


 歌が先にあって、絵本があるかと思って調べたら、やっぱりありました。

 ♪おばけなんて ないさ おばけなんて うそさ と歌っていると

 「こわいおばけがでるぞ」といっても、「こわくないよ」と、切り返しされそうです。

 ♪だけどちょっと だけど ちょっと ぼくだって こわいな

 少しだけ おばけとともだちになれたら 楽しいかな

 一番目はなんとかクリアしても、二番目以降は何回か練習しないと、うまく歌えないようです。

 ほんとに古い歌ですが、それでも口ずさむことができるのが不思議です。


えんまになった権十じい

2018年08月23日 | 昔話(日本)
                    川崎大治民話選 日本のおばけ氏話/川崎大治/童心社/1969年


 にわか芝居が盛んな村の権十爺じいさまが亡くなって、ひとりぼっちで暗い道をとぼとぼあるいていると、そこにやってきたのはえんま大王さま。

 しゃばのものが楽しんでいるのに、わしが見んというほうはない。はやくにわか芝居をやってみろといわれ、えんま大王の衣装をかりて、踊っていると、そこにやってきたのは赤鬼、青鬼。

 亡者が大勢やってきて大忙しだから、すぐにえんま庁のもどるようにいわれ、権十じいの閻魔大王は、えんま庁へ。

 一方、本物のえんま大王は、亡者の姿だったので、赤鬼、青鬼の金棒でめったうちにあってしまいます。

 昔話では、えんまさまは、どことなく愛嬌があって憎めません。死神とは、どこか違います。ヨーロッパの昔話で、死神が置き換わる例には、あったことがありません。