どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ノックメニーの丘の巨人とおかみさん・・アイルランド

2017年05月20日 | 絵本(昔話・外国)


   ノックメニーの丘の巨人とおかみさん/トミー・デ・パオラ・再話絵 晴海耕平・訳/童話館出版/1997年初版

 美しいアイルランドに、巨人が住んでいました。
 その巨人のなかに、気立てのいいフィン・マクールとウーナーというかわいいおかみさんがいました。
 そこへ、ククリーンという巨人が勝負にやってきます。
 ククーリンは、アイルランドで一番強い巨人で、みんなは、そのククーリンに痛めつけられていたのですが、フィンだけはククリーンが近くにいるといううわさをきくと、いつも逃げまわってきました。

 おかみさんはいつかはククリーンに立ち向かわなければ、これからもいっときだって気のやすまることは、ないんじゃないかといっているうちにククーリンがやってきます。

 頼りにならないフィンをゆりかごにいれ、あかちゃんの格好をさせて、相手になったのはウーナーでした。

 昔話のパターンで、若者と巨人というのがおおいのですが、この話では巨人同士です。

 おかみさんがククリ-ンあげたパンには、フライパンがはいっていて、パンを食べたククリーンの歯がおれてしまうのですが、歯がどんどん欠けていく様子は、絵本ならではの楽しさです。

 気になったのは、フィンの家にいる三人のこびと?です。何やらいつも動き回っています。

 二人はなんともほのぼのしていて、ククリーンが逃げていったあとのテーブルにはハートマークまであります。絵本ならではの楽しさです。