ノックメニーの丘の巨人とおかみさん/トミー・デ・パオラ・再話絵 晴海耕平・訳/童話館出版/1997年初版
美しいアイルランドに、巨人が住んでいました。
その巨人のなかに、気立てのいいフィン・マクールとウーナーというかわいいおかみさんがいました。
そこへ、ククリーンという巨人が勝負にやってきます。
ククーリンは、アイルランドで一番強い巨人で、みんなは、そのククーリンに痛めつけられていたのですが、フィンだけはククリーンが近くにいるといううわさをきくと、いつも逃げまわってきました。
おかみさんはいつかはククリーンに立ち向かわなければ、これからもいっときだって気のやすまることは、ないんじゃないかといっているうちにククーリンがやってきます。
頼りにならないフィンをゆりかごにいれ、あかちゃんの格好をさせて、相手になったのはウーナーでした。
昔話のパターンで、若者と巨人というのがおおいのですが、この話では巨人同士です。
おかみさんがククリ-ンあげたパンには、フライパンがはいっていて、パンを食べたククリーンの歯がおれてしまうのですが、歯がどんどん欠けていく様子は、絵本ならではの楽しさです。
気になったのは、フィンの家にいる三人のこびと?です。何やらいつも動き回っています。
二人はなんともほのぼのしていて、ククリーンが逃げていったあとのテーブルにはハートマークまであります。絵本ならではの楽しさです。