昔、住んでいた町のことが新聞に載っていました。
それがきっかけで、カミさんと食事しながら、若かりし頃の思い出話。
場所は杉並区阿佐ヶ谷・・・・昭和40年代半ば頃から住んでいたところです。
駅から北へ歩いて15分ほど、閑静な住宅街の一軒家に借り間。
台所つきの4畳半二部屋に10年ほど暮らしていました。
銭湯は歩いて5分ほど・・・・二人一緒のときはまさしく「神田川」の世界。
カミさんが駅近くのブティックみたいなところでアルバイトをしていました。
けっこう社交好きなので、その店の同僚、あるいはお客さんとすぐに親しくなります。
休日など、そうした女性たちにわたしも混じって一緒にわいわいがやがや。
中央線沿い、荻窪方向に映画館があり、飲み屋が並ぶ一角。
その中の一軒の店、あるいは北口商店街の喫茶店、少し離れた甘味処が溜まり場。
覚えてる? Kさんに同情して彼女を喫茶店へ誘ったの、とカミさん。そんなことあった?
一緒に飲んでいて、カミさんが親しくしていたKさんが結婚したい、と言い出した。
白馬の王子様が早く現れてくれないかなあ・・・・バカね、そんな男、いるわけないじゃないの。
カミさんともう一人いた友達とで、Kさんをさんざんこき下ろしたという。
そしたら彼女、すごく落ち込んじゃってね、それでオタクが彼女をお茶でも、と誘ったわけ。
ふ~ん、よく覚えているね。で、飲み屋を出たわけ? オタクたちはどうしたの?
仕方ないから、彼女と二人で一緒についていったわよ、喫茶店へ。
そしたら二人でインベーダーなんかやってさ、彼女もきゃっきゃっ言ってバカみたい!
思い出してみると、あの頃は、周りに美人が多かったのです。
女優をやめて不動産屋になった女性、別の不動産屋が熱を上げたブティックのママ。
組関係の男に入れあげた美人、美人だけれど頭は空っぽの女性・・・・。
中には亡くなった人もいるけれど、みなさんどうしているだろうねえ・・・・。