みかん日記

省農薬ミカン園の様子や農薬ゼミの活動内容を伝えます。

米の生産目標

2006-12-01 19:01:18 | 不定期コラム
農林水産省は30日、07年産米の都道府県別の生産目標数量を発表した。生産計画の目安となるもので、宮城など29都県が前年より「減産」の目標となった。(朝asahi.comより)

 米の需要が年々減り続けている。これに対して生産調整が行われるわけであるが、来年度産より、これまで政府が行ってきた生産計画が生産者によって行われることとなり、農協が主体となる。これは政府の責任を生産者に押し付けるものだとの批判もある。しかし、今もう一度原点に帰って考えなければならないのは生産調整の本当の意味が何たるかということではないだろうか?
 そもそも生産調整は食管制度の下で始まったものあり、食管制度は戦時中や戦後の食糧難の対策として国民の食料確保のための価格統制策であった。いわば消費者を主に考えた政策である。今は食料は足りているし、餓死が社会問題に上がっているようなご時世でもない。過剰米が発生して以降食管赤字の軽減策として導入された生産調整だが食管赤字は増え続け、ついに食管制度は破綻した。しかし生産調整は米価安定策として残るが生産調整でコントロールしきれないヤミ米の流通が米価を低下させた。耕作放棄田や、販売農家から自給農家へ転化する米農家が増え、担い手が減り、今や将来の生産基盤が危ぶまれている。
 米価安定のための生産調整でもそれがまったく結果が出ていないのなら何か別の方策が必要である。たとえば、自給率が非常に低い飼料において飼料用米の生産によって耕作放棄田を活性化させ、耕畜連携を促進するような戦略をとったり、各地域での高付加価値化によるブランド化戦略が求められる。水田を有効活用し、農家所得をいかに確保するか、民間の活発な戦略により生産基盤の強化につながると考えている。(ナカオ)

 

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