みかん日記

省農薬ミカン園の様子や農薬ゼミの活動内容を伝えます。

中国野菜問題

2007-10-21 00:25:48 | ゼミ活動
10月19日(金) 担当:富山

中国の輸入野菜の実態についての知識を得るという目的のもと、ゼミが行われました。

中国産食品については、中国産ホウレン草の残留農薬問題が表面化した2001年頃から、
危険性を訴えるサイトができるなど、一部では問題視されていた様です。
でもその頃には大々的にマスコミに取り上げられることはなかったと思います。
(ちゃんと調べてないのではっきりとは言えませんが…)

それが、なぜ最近「中国産食品」がマスコミに注目されるようになったのでしょうか。

それは前回のゼミのテーマである「ポジティブリスト」(ブロク書いてないですね…)
と関係があると考えられます。

平成18年5月末にポジティブリスト制が施行されてから半年が過ぎた時点で、
基準を超える農薬が検出された輸入食品(農産物)は8カ国・地域の40件以上に
上りました。この中で、もっとも多いものが中国産で、全体の4割を占めたのです。

この様にポジティブリスト制の施行によって輸入食品の安全性問題が明るみになり、
結果として「中国産食品」がマスコミに取り上げられたのではないでしょうか。


今回は「中国野菜」に絞ってのゼミでしたが、日本の輸入会社による管理・指導が
足りないために今回の様な問題になったのではないかという結論になりました。

中国の人の手によって中国野菜問題が引き起こされたと一般に認識されていますが
「日本」側にも問題があったという事実は忘れてはいけません。


中国政府は支援策を設け、原料生産体制の再編や品質管理システムの再構築など安全な
農産物作りに力を入れて輸出の後押しをしている様ですが、一方で以前と同じ体制のと
ころもあるようです。

日本で売られている中国野菜に関しては、検査がされているので、以前より安全と
言えるのかもしれませんが、中国ではまだまだ基準値を超える野菜が売られているという
ことなのでしょうか。

「日本に輸入される中国野菜」だけではなく、中国で売られている中国野菜や、
日本の国産野菜についても、考えてみる必要がありそうですね。

(オガワ)