六畳の神殿

私の神さまは様々な姿をしています。他者の善意、自分の良心、自然、文化、季節、社会・・それらへの祈りの記。

狸親のあなたへ

2005年05月24日 | 心や命のこと
 狸親は、孤独。
 淋しいから親に化けているけど、親のふりをしているだけで、本当に親にはなっていない。

 でも、どうして淋しいのか、子狸には分からない(ねぇボクはここにちゃんといるよ、なのにどうして淋しい淋しいと泣いてるの?ボクの声は小さすぎる?ボクはまだダメ?ねぇねぇ・・)

 親狸が本当に求めているのは、そのまた親の、慰め。そして、もう失われて戻らない「時間」。
 小さな子狸には知る由もなく責任も無いそれらを、親狸は子で埋めあわせようとする。

 親狸の心の中にぽっかりと黒い口をあけた、虚無の穴(M.エンデの童話みたい)。この穴は、子が愛情を注いでも注いでも満たされることはない。どんな大声で重い言葉を投げ込んでも、残響さえもすぐ消えていく。
 この穴をふさがなければ、親の心が満たされることはない。でも、ふさぐ作業は親自身にしかできない。

 逆を言えば、その気さえあれば穴はふさぐことができるのだ。人は他者を変えることはできないが、自分の心なら変えられる。

 今回この話題に、複数の方からメールを頂いたり、コメントを頂いたりした。私はあいかわらず日記もブログ開設も友人に知らせていないので、皆さん全く面識の無い方々だ。なのに見ず知らずの私の問題に、こんなに心を寄せて下さる。本当に有難い。

 ・・つーか、私には少々確信犯的な(^^;)ところもある。

 私は世の中を信じている。人の心を信じている。

 そりゃあイヤな事は山ほどあるが、でも一方で、飛び込んで、声を出してみれば、誰かは聞いてくれるし、気づかないところで誰かが見ていてくれる・・と思う。そして実際、今回のような有難い体験もできる。うれしい。たのしい。だいすき。(←パクリ ^^;)

 そんなふうに親も、心を開いて世界を、他人を・・自分の娘と娘が選んだ人を、信じてくれればいいのになぁ、と思う。そうすれば淋しさなんか消えていくのになぁ。

 母は典型的な狸親だけれど、皆さんが母を責めないので驚いたとゆーか感動したとゆーか。「方法は誤ってるかもしれないけど、やっぱりそれは愛だよ」と、皆さんが気づいて下さった。

 ・・ねぇママ、真意って伝わるね。見ず知らずの人にだって、心の中の『本当のところ』はこんなふうに伝わるの。
 だから大丈夫だよママ。安心して。あなたは孤独じゃないよ・・

 そう教えてあげたい。聞く耳があれば。 

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2 コメント

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お褒め頂いて照れます (風野)
2005-05-26 14:52:26
makiko様、こちらこそお立ち寄り&コメント有難うございます。

未出産の私がこんな話題を扱うなんて「知りもしないで偉そうに!」って思われるかも・・と思うんですが、でもこれは私が考え出したことじゃないですから。仕事で出会った何百人ものプチ育児ノイローゼなお母さん方の姿が「教えて」くれた事ですから。「私の手柄」じゃないんです~(汗)。



沢山の人のいろんな想いや涙が、巡り巡って思わぬところで、全く見知らぬ方の心に届く・・そんな「誰も気づかない奇跡」のひとつが、起きたわけですネ。

でもそれはmakiko様の中に、もともと「受け取る奇跡の芽」や「感動」「愛」が在ったからだと思います。

・・(^^;)やっぱり、「私の手柄」じゃない。
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有難う! (makiko)
2005-05-25 14:03:26
風野さん、TB有難うございました!風野さんってすごいなー。だってまだ子供さんもいらっしゃらないのに、ここまで親の心が分かるっていうか、もう、何だか感動してしまいましたよ。実は、私も去年までプチ育児ノイローゼでした。でも、何だろう、やはり心の中で子供を愛してる気持ちが私を救ってくれたっていうか、突然目覚めましたね。きっかけとかはあんまりなかった気がします。ある日、突然、こんなんじゃいけない!って。それからはすごく楽しく育児ができるようになりました。きっと神様が『喝』を入れてくれたんだと思います(笑)感謝ですね。

また素敵な記事を書かれたらTBして下さいね。とっても感動しています。有難うございました!
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