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風になりたい

自作の小説とエッセイをアップしています。テーマは「個人」としてどう生きるか。純文学風の作品が好みです。

黄菖蒲

2023年07月12日 06時15分45秒 | 詩集

 水辺に咲いた黄色い菖蒲
 おだやかな夕暮れの光に
 ほゝえむような
 はにかむような


  黄色い菖蒲は
  自分の時間を生きている
  しっかり根を生やして
  気負うこともなく
  てらうこともなく
  すくっと身を伸ばし
  ただ自分を生きている

  自分を生きるとは
  まことを生きること
  たとえちっぽけに
  見えたとしても
  咲かせたのは
  澄んだたたずまいの
  美しい花

  生きたい
  自分の時間を生きたい
  生まれてきた
  謎を解くために
  いとしいあなたを
  より深く愛するために


 水辺に咲いた黄色い菖蒲
 暮れなずむ光に香りを漂わせ
 ほゝえむような
 はにかむような

星の海へ

2023年07月05日 06時15分30秒 | 詩集

 忘れそうになったら
 見上げておくれ
 夜空には
 無数の星が瞬いている


 あの輝きのどこかで
 出会ったことのない人たちが
 君を待っている
 あの輝きのどこかで
 体験したことのないことが
 君を待っている

 落ち込んでいる暇なんて
 あるのだろうか?
 いいことも悪いことも
 ひっくるめて
 素晴らしい出会いや
 想像もつかない出来事が
 君を待っているというのに

 生まれてきたのは
 生まれてきた意味を知るため
 星々の海を旅して
 人生の意味を見つけるんだ
 つらいことが
 あるかもしれないけど
 怖がることなんてない
 肚はらを決めて向かい合えば
 怖さは消える
 最後はどうにかなるものさ


 見失いそうになったら
 見上げてごらん
 夜空には
 無数の星が瞬いている

春を歩く

2023年06月21日 06時15分45秒 | 詩集

 春色を塗り重ねて
 空は輝きを深くします
 春色を塗り重ねて
 風は輝きを深くします

  今の想いを
  大切にして
  秘めた願いを
  まぶしい光へ解き放て

  おそれることは
  なにもない
  とまどうことも
  なにもない

  舞い上がる風に
  夢を口ずさめ
  萌える若葉に
  愛をささやけ

  澄んだ陽射し
  軽やかな瀬の音
  あなたの心をあたためて
  あなたの心を抱きしめて

  春を歩く
  もっと
  もっと
  あふれる光のなかへ

 春色を塗り重ねて
 空は輝きを深くします
 春色を塗り重ねて
 愛は輝きを深くします

ひそやかな黄昏に

2023年05月30日 06時15分15秒 | 詩集

 黄昏が胸に沈む
 思い出は
 やさしく
 ひそやかに

 愛してくれた人の
 やわらかな歌声
 そよ風のなかで聴いた
 子守唄

  変わらない
  愛の光を探して
  今日も
  この街で暮らしています
  あなたが教えてくれたことの
  答えを見つけたくて

  心の底から愛せる人に
  自分のすべてを
  捧げたいと思える人に
  いつかの日か
  出会えると信じながら

  なんとなく
  おぼつかないような
  なんとなく
  新しいことが始まるような
  そこはかとない
  予感

 あなたの愛が
 わたしの胸に沈む
 希望は
 やさしく
 ひそやかに

生まれたてのきのこ君へ

2023年05月16日 06時15分30秒 | 詩集

 雨上がりの芝生に生えた
 かわいいきのこ
 ちょこんと生えた
 ベイビーきのこ君
 ようこそこの世界へ

 風は心地よいですか
 おひさまの光はぬくもりますね
 土の匂いもいいでしょう
 気に入ってくれたでしょうか?

 爽やかな日もあれば
 激しい雨が
 冷たく降ることもあります
 いいことも
 悪いことも
 いろいろと起きてしまうのが
 この世界です

 とはいえ
 怖がることも
 恐れることもありません
 この星で起きることは
 すべて
 ミラクルマジックショー
 いいことも
 悪いことも
 どうか
 目一杯
 楽しんでいってください

 雨上がりの芝生に生えた
 かわいいきのこ
 ちょこんと生えた
 ベイビーきのこ君
 ようこそ我らが地球へ

春一番が僕を悩ませる

2023年03月05日 15時34分20秒 | 詩集

 坂道のバス停
 なぜか君は
 僕を見送ってくれた
 春の始まりの風が
 埃を巻き上げて
 ふたりの隙間を吹き抜ける

 出会ったことが
 間違いだっと言いたげに
 くわえタバコの君は
 つまらなさそうに顔を背ける
 嘘でもいいから
 楽しかったと
 言ってくれてもいいのにね

  これで恋は終わり
  これで夢は終わり
  これで未来も終わり
  春一番が僕を悩ませる


 別れのバスがきたよ
 僕を愛したことさえも
 君は忘れてしまうんだね
 いっそのこと
 ふたりの全部を
 忘れてくれたほうが
 すっきりするのかもしれない

  これで恋は終わり
  これで夢は終わり
  これで未来も終わり
  春一番が僕を悩ませる
  僕を悩ませる


 
「小説家になろう」サイト投稿作品。
https://ncode.syosetu.com/n2783hn/

愛の風に

2023年02月05日 21時33分17秒 | 詩集
 夕暮れの地平線に
 愛の風が吹きます
 光から闇へ
 愛の風が吹きます

  人は生まれながらに悲しくて
  抱えた悲しみを
  どうすることもできなくて
  人は悲しいからこそ
  希望を持つのだと識しった時
  愛の風が見えるようになりました

  もうなにも
  怨むことなどありません
  もうなにも
  憎むことなどありません
  一切合切は
  悲しさゆえの過ちだったのです
  許しあいましょう
  許しましょう
  私自身も
  あなた自身も

  少しばかり
  泣かせてください
  ほんのちょっとだけ
  泣くことを許してください
  頰に涙を流したら
  悲しいわだかまりを
  みんな忘れます

 光からあなたへ
 愛の風が吹きます
 夕暮れの地平線に
 愛の風が吹きます

雪のディーゼルカー

2023年01月11日 05時32分56秒 | 詩集
 雪のディーゼルカーに乗って
 あなたに逢いに行きたかった
 あなたの冷めた心を
 あたために行きたかった

 雪煙を上げながら
 白い渓谷を渡り
 雪に埋もれた峠を越え
 短いトンネルを幾つもくぐり抜け
 あなたの住む町へ

  恋は子供がするものなのよ
  あの日あなたは言った
  大人はなにをするものなの
  僕の問いに
  あなたは答えなかった

 あなたとふたりで
 大切にしたいものがあるのだと
 あなたとだけしか
 大切にできないものがあるのだと
 ただそれだけを
 伝えに行きたかった

 雪のディーゼルカーに乗って
 あなたに逢いに行きたかった
 大人になったあなたの心を
 あたために行きたかった

Catch your dream

2022年12月06日 05時28分18秒 | 詩集

 落ち込んでいる暇なんてないだろう
 雨だろうが
 風だろうが
 とにかく道へ飛び出せよ

 君の気持ちなんて
 これっぽっちも知らない人たちが
 君のことをあざけるかもしれない
 だけどさ
 それがなんだって言うんだい

  Catch your dream
  夢よ急げ
  自分で選んだ道が
  ほんとうの道
  夢を叶えて
  自分になるんだ


 太陽を摑むために
 君は生まれてきた
 誰もなにも信じられないなんて
 嘆いていちゃダメさ

 君の気持ちをわかってくれる人が
 この世の中には必ずいる
 素敵な人に巡り合ったら
 どこまでも大切にして
 手放さないことだね

  Catch your love
  愛よ急げ
  自分で選んだ愛が
  ほんとうの愛
  愛を叶えて
  幸せを摑むんだ

秋の探しもの

2022年11月08日 06時27分18秒 | 詩集

 妻とフェリーに乗って
 秋の過ごし方を
 探しに行きます
 海風と陽射しが
 心地よいデッキです

 秋の言葉で書かれた
 地図を広げてみました
 どこがいいかなと
 ふたりでひそひそ話します
 妻はまぶしそうに目を細め
 海の風を見つめます

 ふたり
 仲睦まじく過ごしたい
 のぞみはただそれだけです
 おたがいの息遣いを
 間近に感じて
 おたがいの心で
 たがいにあたためあって

 海鳥たちは
 きらきらと光る波を
 飛び越しながら
 船の後を
 どこまでもついてきます
「どこかいいところがあるなら
 教えておくれ」
 僕はパンをちぎって空へ投げます
 海鳥がするりと降りてきて
 嘴で器用にパン切れを捕らえます

 妻とフェリーに乗って
 秋の過ごし方を
 探しに行きます
 船はゆったりと進みます
 誰に聞かせるわけでもなく
 汽笛が鳴りました

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